Photo & Culture, Tokyo
コラム

考へるピント

82 2025年

2025/12/22
上野修

iPhoneのアプリを整理していて、mixi2のアイコンを見つけた。
 

mixi2が話題になったのはいつだったか。たしか、ソーシャルメディアについて書いたはずと思い、過去の連載を探してみたが、なかなか見つからない。
 

タイトルにソーシャルメディアが入っている、「52 左側に気をつけろ(続々エックス) 2024/10/28」あたりかと思ったが、こちらは、Mac版X(エックス)アプリの話や、Threads(スレッズ)などのアルゴリズムの話、新しいiPhoneの話だった。
 

ということは、もっと前の「21 エックス 2023/08/21」や、「22 続エックス 2023/09/04」だろうかと見てみたが、Twitter(ツイッター)の青い鳥のロゴが廃止されてXに正式変更された話や、Threadsリリースの話だった。mixi2について書こうと思いつつ、けっきょく書かなかったのかもしれない。
 

と、ここまで書いてみて、アルファベット表記とカタカナ表記、どちらにすべきかも、気になってきた。今回は、アルファベット表記をメインにして、カタカナ表記で補足しているが、以前書いたものは、そうなっていないときもある。というのは、その都度の読みやすさを優先しているからである。
 

たとえば、アイフォーンのミクシィ2のアイコン、と書いたり、エックスやスレッズのアルゴリズム、と書いたりしても、ピンと来ないのではないだろうか。かといって、Xとだけ書いて通じるのかどうかも、不安である。未だに、X(旧Twitter/ツイッター)と補足することがあるのは、そのためだろう。
 

こんなふうに脱線するから、いつ何を書いたのか、探しにくいのかもしれない。
 

話を戻そう。検索してみたところ、mixi2がリリースされたのは昨年末、2024年12月16日のことだった。ちょうど一年ほど前ということになる。もっと前のような気がしていたのは、すぐに使わなくなったからだろう。
 

再度、その時期の連載を探してみたら、「58 四文字言葉 2025/01/20」で書いていた。四文字というトピックなので、ミクシィと表記していたこともあり、なかなか見つからなかったのである。読みやすさもなにも、ピンと来ないはずのカタカナ表記そのものがトピックだったとは。いい加減にもほどがある。
 

そんないい加減な私の感触でしかないが、じわじわ衰退していくXからの移行先として、メジャーではないながらもThreadsがある程度普及し、かなり少数ながらもBluesky(ブルースカイ)やmixi2も選択されているようだ。Instagram(インスタグラム)は、それなりにインフラとして定着しているように見える。画像系なので、炎上しにくいからかもしれない。といっても、画像のほうが、はるかに引火しやすい傾向があるだろう。
 

私の感触といえば、「時評」の「10 感動 2022/10/03」で、「たいていリアルタイムで見ている」と書いた新しいiPhoneの発表を、今年はほとんど見なかった。
 

もちろん、新モデルのiPhone 17シリーズでも飛躍的に向上したカメラ性能がアピールされていたし、「光学」という表現が「光学品質」に修正されたという話題もあったが、あまり興味が持てなかったのである。登場した当初は、ほぼ毎年買い替えていたが、あるときから、同じモデルをどこまで使えるのかやってみようと思い、買い替えを控えているためかもしれない。
 

「光学」はハードウェアだが、「光学品質」になるとソフトウェアが絡んでくる。ハードウェアのソフトウェア化にも、すっかり慣れてしまった。当然、写真というものも変わってきているのだろう。
 

もともと写真なるものの輪郭はそれほどはっきりしたものではないだろうが、現在は(何度目かの)曲がり角にきているような気がする。気がするというのは、何とも曖昧だが、2025年という区切りのいい年の感触として、書き留めておこうと思う。

 

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