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カメラ悪酔強酒

第62回 好みの仕様に変更できる、6種類のカスタム機能を搭載「キヤノンEOS Kiss 7」

2026/02/27
赤城耕一

バッテリーパックBP-220つけて格好をつけてみました。この方が単体で使うよりもよく写ることが知られています。個人的に好きなデザインです。

 

前回でおしまいかと思われたキヤノン篇なんですが、本当に最後だと思ったですよ、筆者自身も。ホントですぜ。
 

でもねえ、ホントにそうかなとまたしても自分を疑ったわけです。おかしいなあ。なんか忘れてませんかということで探索してみましたら…。
 

最高速1/4000秒、7点のAF、35分割測光のEOS Kiss 7が出てまいりましたよ。登場は2004年のことであります。

 


ニセエングレーブされた「Canon」ロゴです。安いカメラなんぞ、ロゴはプリントでいいぜみたいなこともありましたが、素晴らしいですね。下に見えるのがフラッシュです。一度も発光させたことはないかと。

 

これね、たしか筆者としても最後のフィルム一眼レフEOSとして、記念碑的な思いで真っ直ぐな気持ちで購入したような記憶がうっすらとあります。
 

この時はすでに世の中はデジタル一眼レフの時代を迎えておりましたね。
 

だからまたフィルムEOS一眼レフを出すのか、よくやった、頑張った!という感じはたしかにしました。Kissとはいえ、フィルム一眼レフカメラでは、そんなには売れなかったのではないかと思いますが、実際にはどうなんでしょうかね。大きなお世話ですよね。
 

キヤノンのサイトでの本機の紹介もなんだか熱い分量がありますが、とくに最後のEOSフィルム一眼レフとは書いてないと思います。当たり前か。

 


撮影モードダイヤルですね。電源スイッチも兼ねています。平べったいので、モードダイヤルが嫌いな筆者でも耐えることができます。

 

ホールディング性を高めるブラックゴム塗装、落ち着きのあるダークメタリック塗装や、立体感のあるキヤノンロゴなどにより、高級感を演出。
 

AFフレーム選択時に威力を発揮する十字キーを新たに搭載。フィルム未装填時の撮影動作や不用意なレリーズ操作を防止できるセーフティーレリーズロック機能や、手ブレを起こしやすい場面において警告音で知らせる機能を追加。
 

ということであります。本機のユーザーで、7点のAFエリアを十字キーで適宜に選択して、撮影する人ってどのくらいいたんですかねえ。世界は広いから存在しているとは思いますよ。でもね、位相差AFではセンター以外のローカルのAFエリアって、合焦精度的にもいまひとつだと思うんだけど、そうでもないのかな。

 


背面のLCDです。表示の文字も大きく、視認性は素晴らしいですね。撮影画像もここに映ればいいと思うのですが(違)

 

それにしても、エントリー機だけど、もう機能面では書き切れないくらい、いや、書いてもなんら役立たないですが、筆者が本機の外観でいちばん驚いたのは、背面のデカいLCDですね。
 

まぢで、デジタル一眼レフと見まごうほどなサイズなわけ。あまりにデカいから、シャッター切ったあとにこのLCDをじっと見つめてしまうわけです。はい“チンピング” ってやつですねえ。
 

つまりデジタル一眼レフと間違えてしまい使っていたわけで、じっと長いこと見つめても見つめても、いつまで経っても撮影画像は出てこないけど、自分で自分の間違いを認めたくない悔しさから、とにかくLCDを見つめ続けるしかないわけですよ、大丈夫なのかヲレ。誰か止めてくれ。
 

でもさ、EOS Kiss Digitalに対抗しちゃうぜ、みたいな考え方も本機の開発陣にあったのかもしれませんね。オリンパスでも当時はフィルムとデジタルで開発競争させていたと、あの米谷さんに聞きましたし。

 


AFエリア選択用のボタンとか、AEロックとかですよね。使わないから知らないんだけどね。

 

本機はEOS Kissシリーズとして初めて、6種類のカスタム機能を搭載し、各撮影者に最適な “EOS Kiss 7″ にカスタマイズできるそうです。取り説なくしたし、もちろんキヤノンのサイトでも見られるんだけど、そんなにカスタマイズとやらに熱心ではない筆者としては、今後使うことがあってもデフォルトで使用すると思いますね。だって、カスタマイズした項目が何なのかを忘れてしまうわけです。
 

筆者として珍しいのは、本機をバッテリーパックBP-220つきで購入していたことですね。
 

グリップとかつけて、小型軽量のカメラをわざとデカくしてどーすんだよ、みたいなことも自分で発言しておりましたが、グリップをつけると単三アルカリ乾電池を使えるということを重要視していたようであります。
 

少なくとも購入時には本機を本気で使う心づもりだったみたいね。あ、これはシャレではありません。

 

でもまあ、あれから22年ですからねえ。当時すごく仕事が忙しかったのか?どういう気持ちだったのかどうかも忘れたけど、おそらくすでに筆者は仕事ではデジタル一眼レフばかりを使うようになって、ほとんど本機にフィルムを通した記憶がないのです。悲しいですよね。どこかに連れて歩いた記憶もないもんなあ。カメラ雑誌でレビューした記憶もないですもんね。とにかく、とりあえず、買ったというやつですね。

 

フィルム巻き戻しボタンがヘンなところにあるんですが。理由を知りたいです。ON/OFFの切り替えはBP-220のシャッターボタン用です。

 

デザイン的には個人的に本機のことをかなり気に入っております。このグリップ、いい感じでひん曲がってないませんか。性格の曲がった筆者にあいます。これまでのEOS Kissとは異なりますし。少し重たいレンズを装着しても、ホールディングバランスもとてもよろしいのですよ。
 

でも本機の存在を忘れてしまっていたのは申し訳ないけど、稀にEOSフィルム一眼レフを使うことがあっても、まずは同じ年に登場したEOS 7sに手が伸びていたわけです。それにしてもEOS 7sもEOS Kiss 7も同じ時期に登場して両機を購入しているヲレもすごいですね。無駄遣いの局地であります。

 

曲がっているとはいえ。Kiss 7はグリップのデザインがきれいです。ただね、今回取り出しグリップを握ったら、そうです、お約束ですが、ベタついておりました。やれやれですわ。加水分解ですね。指が汚れて暴れそうになりましたが、本稿の執筆もありますし、なんとか耐えて我慢することにしました。
 

ベタベタのグリップを我慢して握りながら、空シャッターを切ってみたのですが、これがまた心地よいのです。動作音も感触もとてもいいわけであります。上位機と遜色ないですからね。


フィルム室ですね。ここが一番プラスチッキーですね。スプロケットはなくて、パーフォレーションの数を読み取って、カウンターを進めます。
 

このように完成度の高い本機ですけど、ほとんどユーザーを見たことはありません。
 

今さらながら、ものすごくもったいない感じがしますね。中古市場でも数が少ないのは、みなさんの関心は前年に登場したEOS Kiss Digitalに関心が移っていたからだろうなあと。
 

これはもう無理もないことですよね。本機を実際に所有している筆者にしても使用経験は思い出せないくらい。もしかするとフィルムを通していないかもしれませんが、この機会に少しイヂくり回しただけでも、よいフィルム一眼レフカメラだと思いますよ。
 

そのうちどこかで実際に使用して使い心地をご報告したいと考えてみたいと思います。
 

今、パシフィコ横浜で、CP+2026開催中(3/1まで)なんだけど、こんな古い話してて大丈夫なのかねえと自分で心配になるぜ。

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