Photo & Culture, Tokyo
コラム
top コラムカメラ悪酔強酒第37回 キヤノンフレックスのポピュレール版(普及版)として開発された「キヤノンフレックスRP」

カメラ悪酔強酒

第37回 キヤノンフレックスのポピュレール版(普及版)として開発された「キヤノンフレックスRP」

2025/08/29
赤城耕一

秘蔵のスーパーキヤノマチックR35mm F2.5を装着してみます。おそらくのちのキヤノンFL35mm F2.5と同じ構成かと思われます。FDになってからは同じ仕様のレンズはないですから、興味を惹かれました。とてもよく写ります。

 

先週のキヤノンフレックスの記事をご覧いただいた読者のかたから、直接ご連絡を頂戴しました。 
 

「キヤノンフレックスは長く使っていますが、ブスだとは思ったことはありません」と。
 

いやあ、こうしたお便りは大事にしたいのですが、カメラデザインの論評くらいは勝手をやらせていただきたいというのが筆者の本音でもあります。「好きなカメラをバカにされると自分の女房をバカにされたような気分になり」
 

と、いうことまで書かれていたので、この場を借りてお詫びします。すみませんでした。
 

ただねえ、キヤノンに関わらず、一部機種においては将来にわたってブスカメラは出てきそうです。悪口の一つも書かないと、この残暑は乗り切れないというものであります。

 

で、今回のお題は1960年に登場しますキヤノンフレックスRPであります。スーパーキヤノマチックR50mm F1.8付きで、48,000円だそうです。お安くはないと思いますぜ。

 


けっこう徹底した黒塗りですね、この頃のキヤノンは、シャッターボタンも黒塗りだし。ネックストラップアイレットも黒く塗装されており。確か三角冠もそうじゃなかったかなあ。ボロボロだったので捨てたけど。

 

それにそうです。この名前はどこかで聞きましたね。キヤノンEOS RPと同じ戦略で開発されました。例によって、「ポピュレール」の意味であります。キヤノンはこの名称が好きなのでしょうか。

 

外観はキヤノンフレックスとほぼ相違ないですね。これでどこをお安くしたのかといえば、ファインダーが固定式になったことくらいですかねえ。ある意味ファインダー交換式と固定式でペンタプリズム周りのデザインがほぼ共通化しているのはすごいですね。そんなことできるのかと。
 

もうひとつ、本機にはファインダースクリーンに測距装置を持っておりません。すなわち、キヤノンフレックスにあった、巨大なスプリットイメージが省略され、全面マットスクリーンが採用されております。

 


はい、お馴染みの全体の図体から見ると不当に小さい巻き戻しノブです。今度生まれ変わった時には大きくしていただけるといいですね。

大衆機どころか、これはマットでのフォーカシングを好む、プロ仕様じゃんと思うのですが、このキヤノンフレックス系のフォーカシングスクリーンの暗さとピントの切れ込みの悪さには絶望します。視力1.5以上ないと扱いに困るくらいであります。
 

従って使用にあたってはマットでのフォーカーシングは練習していただくことが必要になるでしょう。誰もやらないと思うけど。
 

さらにつけ加えますと、セルフタイマーの形がキヤノンフレックスと違いますね。裏蓋開閉キーみたいなヘンなデザインから普通のレバータイプになりました。というか、これでフツーのカメラになったという印象があります。あのキヤノンフレックスはなぜあのようなセルフタイマーのデザインにしたのか、デザイン責任者の方、説明してください。

 


裏蓋開閉キーはシルバーでしたか。これを黒としなかった理由は何かあるのかなあ。ないと思いますけどね。忘れたんじゃないかな。

 

なお、うちにありますキヤノンフレックスRPはブラックであります。ええ、陰湿な人が好むやつです。どこで入手したのか全く記憶にないですね。それくらい思う入れがありません。でもねえ、一時的にかなり欲しかったのでしょう。ボディは全体に黒くなりましたから。ピュンピュン丸のケメ子からは脱却できました。良かったですね。でも真っ黒だと、今度はヒキガエルが座ったような印象を受けますね。イボイボこそありませんけど。
 

前オーナーはきちんと大切に使用していたようで、凹みなどは見られず、ボディの角は良い感じにペイントが落ちて、真鍮が見えています。けっこう救われた思いになります。ただ、カッコいいかどうかの判断は、また怒られるとイヤですから保留しておきますが、全体から受ける印象はキヤノンフレックスとまったく変わりません。当たり前ですけどね。
 

裏蓋を開いてみます。大型のボディのために全体に余裕があります。少し縮めて、凝縮感があると良かったですよね。

 

フィルム巻き上げもボディ底部のトリガーを回すタイプであります。まずまずの心地よさでありますが、後継機には採用されませんからね。ま、いらねえだろうと判断されたわけです。
 

布幕横走りのフォーカルプレーンシャッターも良い感じの音で走行します。
 

本機に関しては、どこで入手したのか、まったく記憶にないくらいなので、話がふくまらず、大変申し訳ありません。
 

またフラッグシップと似たようなデザインですし、そこにヒエラルキーをつけることに対しては消極的な意見を持っております。

関連記事

PCT Members

PCT Membersは、Photo & Culture, Tokyoのウェブ会員制度です。
ご登録いただくと、最新の記事更新情報・ニュースをメールマガジンでお届け、また会員限定の読者プレゼントなども実施します。
今後はさらにサービスの拡充をはかり、より魅力的でお得な内容をご提供していく予定です。

特典1「Photo & Culture, Tokyo」最新の更新情報や、ニュースなどをお届けメールマガジンのお届け
特典2書籍、写真グッズなど会員限定の読者プレゼントを実施会員限定プレゼント
今後もさらに充実したサービスを拡充予定! PCT Membersに登録する