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柊サナカのカメラ沼

第52話 アイアイエーギャラリー・赤外線写真の写真展「赤外2025」に参加しました

2025/12/09
柊サナカ

NEEWERの赤外線フィルター、IR720を使用しての赤外線写真。緑が白く写ります。(Nikon F3・Nikkor 50mm・絞りF8・1/250秒・Rollei Infrared400) 

 

先日、PCTで赤外線写真の記事を書いたら、「赤外線写真の写真展がちょうど開催されるので、いかがですか」と誘っていただきました。

 

真夏の40℃近い日の正午あたり、荒川沿いの柳の木を撮影した写真を「赤外2025」展に出展しました。貸し暗室のアウラ舎で暗室プリントし、できた写真をアイアイエーギャラリーで額装してもらいました。

 

「赤外2025」柊が出した写真です。

 

赤外線写真って、葉緑素のある葉っぱは白く、空は暗く、雲は陰影豊かに仕上がって、独特な味があって面白いです。

 

雲の陰影が強くなることも特徴です。(Nikon F3・Nikkor 50mm・絞りF8・1/250秒・Rollei Infrared400) 

 

不思議な感じに写りますよね。(Nikon F3・Nikkor 50mm・絞りF8・1/250秒・Rollei Infrared400) 

 

アイアイエー・ギャラリーの代表、稲葉和久さんにお話を伺いました。(※以下敬称略)
 

  • 柊:この「赤外」の写真展は、いつから始まったんですか。
  •  
  • 稲葉:アイアイエーギャラリーでは2022年からですから、今年で4年目になります。何かのタイミングで加藤法久さん(写真を専門でプリントするプリンター界の重鎮。加藤さんを慕い、暗室指導を受けたいがために遠くから尋ねてくる人も多い)が、赤外線写真展をやりたいと言い、最初は一週間だけの写真展でしたが、そこから赤外線写真にはまった人が増えたんですね。それで今のようにグループが3つ、一週ごとの交代という形になりました。
     
  • 稲葉:赤外線写真は、どうしても植物とか空とか雲とかのテーマが多くなりますよね。
     
  • 柊:ですよね、そういうわたしも、柳の木とか草を撮ってますから……。
     
  • 稲葉:でも参加者の中で面白い試みをしている人がいて。ストロボで赤外線が発光するものをつけて、夜にスナップする。赤外線のストロボだから光は気にならない、だから被写体の人を、自然な形でスナップできたりとか。他にも、試みとしての赤外線写真ポートレイトを撮った人もいましたし、建物を黒と白のメリハリをきかせて撮る人もいますね。

 

アイアイエーギャラリー代表の稲葉和久さん。気さくなお人柄で、ギャラリーでお会いする度ホッとします。展示初心者の方も安心してお任せできるので、個展をお考えの人はぜひ相談を。

 

「赤外展」毎年参加の常連、宮川総二さんにもお話を伺いました。
 

  • 柊:赤外線写真展、参加してみていかがですか。
  •  
  • 宮川:赤外線写真は、やってみると、全然うまくいかないですよね。でも、皆さんそんなに赤外線写真展が続くってことは、思うようにならないからじゃないですか。例えば、雲が放射状に流れている写真とかも、プリントしてみて初めてわかったりします。撮影した時には、空はこんな放射状にはなってなくて、赤外線のフィルムで撮ってみたら、こういう風になっていたと初めてわかる。
  •  
  • 柊:目に見えないものが写るって面白いですね。
  •  
  • 宮川:赤外線写真は、こう写るだろうと思ってやってみたら、全然そういかないこともあります。それがあって悔しくて、毎年やってる感じですね。

 

今回、「赤外2025」展、三つのグループのまとめ役をなさった宮川総二さん。赤外線写真の面白さについて語っていただきました。

 

目で見えない光が表現される赤外線写真には、色々な魅力があります。
 

来年も「赤外展」は開催され、ピンホールレンズで赤外線フィルムなど、新たな表現も可能になるそう。また作品の幅が広がりそうです。

 

「赤外2025」展。来年も開催されるそう。参加者は募集中だそうですので、興味のある方はぜひ相談を。 

 

赤外線と聞くと、ハードルが高いようでいて、準備する物はカメラ、フィルターと赤外線写真用フィルムに三脚。意外と簡単に撮影できます。参加者大募集とのことなので、興味のある方はぜひお声がけください。
 

小伝馬町には写真ギャラリーがとても多く、一つの展示を見ようとなったら、すぐ近くにモノグラフィーとルーニィ247ファインアーツがあります。写真展を開きたいな、というときにも、面倒見良く相談に乗ってくれます。

 

アイアイエーギャラリー外観。「赤外2025」展ではコーヒーイベントなども行われ、大盛況だったそう。12月にも楽しい企画があります。

 

アイアイエーギャラリーでは個展のほか数人でのグループ展、初心者の方も参加しやすい、誰でも応募できるグループ展や企画展も開かれていますので、もしも写真展に参加してみたいな、とか、個展を開いてみようかな……、と気になった方はアイアイエーギャラリーまで。

 

「今年もありがとう展」〜2026もよろしく〜 は12月16日から!

 

  • アイアイエーギャラリー
  • 〒103-0001
    東京都中央区日本橋小伝馬町17-5 7ビル1F
  • 電話番号: 03-6661-7170
  • 営業時間:12:00〜20:00 
  • 定休日:月(展示内容等により変更になる場合があります)
  • アクセス:東京メトロ日比谷線・小伝馬町駅より徒歩4分、JR横須賀線・総武快速線・馬喰町駅より徒歩4分
  • https://iiagallery.com

 

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