みなさんはモノクロフィルムの自家現像って、お好きですか。
わたしは性格が雑なのと、時間を計り忘れたり、温度を合わせたりするのが苦手で、ついつい現像を後回しにしてしまうタイプです。
最近、Xのテヅクリさん(@tedsukuri)という方が、静止現像でも、冷蔵庫の中で24時間置いておくだけで現像ができる、「冷蔵庫現像(低温静止現像)」という静止現像のやり方を投稿していて、これは面白そうだなと思ったのです。
現像界隈に静かなブームを引き起こした、テヅクリさんの投稿。
やり方はいたって簡単。
- ・まずは冷蔵庫であらかじめ水を冷やしておく。
- ・現像液はいろいろなタイプがありますが、静止現像に向いているというロジナールを使いました。
- ・現像液は1+99。水の100分の1の量の現像液で済みます。わたしの現像タンク(用量500ml)だと、現像液5ml+水495mlなので、使う現像液はたったの小さじ一杯の量しか使いません。ほぼ水では……、と不安になります。
- ・できた現像液を現像タンクに注いで、そのまま冷蔵庫に入れる。(わたしはなんとなく、1分は軽めに上下に返して攪拌しました)
- ・冷蔵庫の中で24時間放置。これは大体が24時間ということで、30時間でも大丈夫だったそうです。
- ・停止液は必要ないそう。
現像に使ったロジナール。静止現像に向いているそう。
使う現像液はたったの5ml。
現像液と水を混ぜたところ。ほとんど色もわからないほどです。(薄いとはいえ、強い薬ですので、お子さんやペット等にはご注意ください)
その後は、定着液は普段の現像と同じように、最初の1分だけ攪拌し続け、その後は55秒放置、5秒攪拌のセットを5分間繰り返す→水洗促進剤に1分、水洗8分で終了です。(この辺り、個人差ありそうですね)
おそるおそる、冷蔵庫の中で一日寝かせる静止現像をやってみました。寝て起きて、次の日、あっけないほどにイルフォードデルタ100が現像できたので、このやり方は楽で良いなと……。現像がおっくうになってやらないくらいなら、このやり方でどんどん撮った方が、モノクロ写真も上達しそうです。
やってみての注意点は、冷蔵庫を使う他の家族に、これは写真の現像中だから、中を開けてはいけない、というように言っておくことくらいでしょうか。万が一冷蔵庫の中で倒れたら大変なことになりそうなので、あらかじめビニール袋などで覆っておくのもいいかなと思います。
あと、現像液は薄くてもいいのですが、ロジナールの場合、最少でも5ml以上から使った方が現像液自体の性能が出るということを詳しい方に聞きました。小さな現像タンクより大きめの方が上手くいくのかもしれません。わたしも初回はフィルム一本のみの現像でしたが、なんとなく二本分の現像液(5ml)を入れていて、それも良かったようです。
わたしが使っている現像タンク、パターソン。
ちょうど35mmフィルムを同時に3本現像できる、マスコタンクの1353も持っているので、一度にフィルムを3本、一気に現像できるのは楽で良いですね。マスコタンクはステンレス製で重く、現像液を満たすとかなりの重さになるので、攪拌しなくてもいいのはとても助かります。
もう一つ良いのは、フィルムがバラバラでも一度に現像できること。
最近、関心がカラー写真に傾いていましたが、これでモノクロも撮りたいなと思うようになり、長巻フィルム、aristaEDU100を新たにかわうそ商店さんで購入しました。長巻フィルムの詳しい説明はこちら(→ https://photoandculture-tokyo.com/contents.php?i=2094)
近年、フィルムの値段が上がっていますが、長巻フィルムだと30mあるので、まあ30mあるからな……、と思うと気が大きくなり、より気軽に撮れるような気がします。
現像できました。お風呂場で乾燥しているところです。
オーソドックスな現像方法は、暗室のワークショップや教室の講座などでも習えるので、現像が初めてだという方は、まずそちらで通常の現像を試すことをお勧めします。薬品の扱い方も学べますし、自分の基準となる成功例があった方が、今後の現像にも良いと思うので。
慣れたら、お財布にも優しい冷蔵庫現像も試してみてください。わたしはどんどん撮る気でおります。
現像した写真。東京さくらトラムの王子駅。(ContaxT,aristaEDU100)
現像した写真。王子駅裏。(ContaxT,aristaEDU100)
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