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柊サナカのカメラ沼

第7話 スキャンに迷う

2022/05/03
柊サナカ

皆さん、フィルムカメラで写真撮ってますか。
わたしが個人的に気になっているのは、みなさんがどう現像済みのフィルムをスキャンしているかの、スキャン事情です。いまや、デジタルカメラなら、撮影したらWi-Fi接続で即座にスマホに画像を取り込める時代です。でも、フィルムカメラで撮影したフィルムは、そのままだとSNSには載せられません。フィルムからデジタル化するには、何通りかの道があります。

 

1・写真店でのスキャン 

わたしは赤羽の、「カメラのマリア堂」にずっとお世話になっています。こちらは、赤羽駅から徒歩五分の、昔ながらの街の写真屋さんという感じの写真店ですが、現像の仕上がりも何もかも、とても気に入っています。
こちらでは、現像後、データをスキャンして、それをメール等で送ってくれるサービスがあります。これがとても便利で、カラーフィルムの現像とスキャンは、ほとんどマリア堂にお願いしています。スキャン分の価格はかかりますが、一番手軽で綺麗です。だいたい、いつも現像を出して次の日あたりにデータ化されます。郵送でも現像を取り扱ってくれるそうなので、詳しくはホームページをご覧ください。
(→HPはこちら https://pc1.my-photogoods.jp/Shop/Index/mariado

 

2・自宅でのスキャン

わたしは自宅でのスキャン時には、ケンコーのKFS-14CB Kenko COMBOフィルムスキャナーを使っています。こちらは、モノクロやカラー、リバーサルにも対応しているスキャナーです。フィルムをアダプターにセット、右から左に通しスキャンするタイプのもので、データ自体はSDカードに記録されます。
わたしは、モノクロフィルムに関しては、自家現像もするのですが、そのフィルムをデータ化するときには、このスキャナーを必ず使っています。残念ながら、こちらの機種は中判の120フィルムはスキャンできず、35ミリフィルムのみです。仕組みとしては、光を透過させたフィルムを、中のデジタルカメラで撮影するというもののようです。
あと、知人から安価にお譲りいただいた、フラットベッドスキャナーも所有しています。こちらはまだ使いこなせていないので、今後、操作に慣れていきたいと思います。

 


 ケンコーKFS-14CB Kenko COMBOフィルムスキャナー。手軽で便利。

 

3・スキャン専門店でのスキャン スキャンスタジオf11 (Scan Studio f11)

こちらのスキャンスタジオf11では、一コマでいくらのスキャンサービスと、一時間いくらでスキャナー自体をレンタルできるサービスがあります。そのスキャナー、すごいのが、ハッセルブラッドの超ハイエンド機、フレックスタイトX5(Flextight X5 Scanner)というスキャナーを使えること。これはスキャナーの中でも最高峰とも言われているスキャナーの名機で、今や生産はされていないそう。個人ではなかなか使うことのできないスキャナー、フレックスタイトX5を、時間単位で借りられるのはすばらしいことです。できあがりは超高画質で、わたしは昔撮った写真の、海岸の空に赤とんぼがたくさん舞っているのを、フレックスタイトX5でスキャンして初めて気がついて、その解像度にびっくりしたことがあります。フィルムの中には、まだまだ引き出せていない力が眠っているのだなと思いました。
こちらのフレックスタイトX5、たぶんフィルムをお使いの方、誰もがびっくりする画質ですので、ぜひ一度お試しいただければと思います。機械に弱いわたしですが、使い方は丁寧に教えてもらえますので、初回からいろいろとスキャンできました。プロ写真家も愛用のスキャンスタジオでもあります。とっておきのフィルムを持ってぜひお試しください。
体験コースもありますし、スキャン例もありますので、詳しくはホームページを。ルームの予約はホームページからできます。(HPはこちら→https://scanstudiof11.com/

 

4・ライトボックスの上に載せて撮影(簡易デュープ)

Nikonでもデュープのキットが発売されたりと、フィルムをデジカメで撮影してデジタルデータ化する、デュープも綺麗にデータ化ができると聞いています。ただ、カラーネガをそのまま撮っても、ネガなので色を反転しなければならず、フォトショップなどをうまく使って色を反転させる必要があるようです。わたしも興味がありながら、まだ試したことがありません。 
中判フィルムに関しては、カラーはお店でデータ化してもらいますが、モノクロの場合、ライトボックスの上に載せて、その上からデジカメで撮影してデュープの変わりとしていました。しかしながら、フィルムが微妙に丸まったりするので、やはり押さえがある専門のスキャナーを使いたいところです。

 

ライトボックスとフィルム。データ化は悩ましいですね……。

 

5・ロモグラフィーの次世代フィルムスキャナー、DigitaLIZA+

ちょっと気軽にスキャンしたいときに、すぐに取り出して使えるようなスキャナーがあったらなあ……と思っていました。場所を取らず、すぐ使えて、お値段も控えめで、できたら中判もスキャンできるような。
そんなスキャナー、あったらなあと、わたしだけじゃなくてたぶんフィルムを使うすべての人が思っていたことでしょう。やりましたよ、ロモグラフィーが! まさに、こういうのが欲しい、という機能が形に。喜び勇んでプレオーダー注文しました。
こちらは、バックライト付きのホルダーに、フィルムをセットして、それを手持ちのデジタルカメラで撮影するというシンプルなものです。でも、こういうのこそ欲しかったですよね? 
こちらです、興味のある方はロモグラフィーのホームページへ。
(HPはこちら→https://shop.lomography.com/jp/digitaliza-plus-scanning-kit

(PCTの記事はこちら→https://photoandculture-tokyo.com/contents.php?i=283
この原稿を書いている時点で、4月発売と、まだ到着日時は未定なので、気長に待つとします。届いたら使ってお知らせしますね。


Lomography、DigitaLIZA+とDigitaLIZA Max。


その他、スキャンサービスは富士フイルム(→https://fujifilmmall.jp/conversion/scan_album/)、
カメラのキタムラ(→https://www.kitamura-print.com/data_conversion/)等でも行っているようなので、また見てみようかと思っています。

 

(こちらのDEGITALISA+、この記事を執筆時点では届いていませんでしたが、ようやく届き、いま実験的に色々試しつつ使いこなしております。こちらのコーナーで、「フィルムケチケチ道」として、スキャンと合わせて、どれだけ節約できるかの節約法も詳しくお知らせいたしますので、続報をお待ちください)

 

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