3日前は季節外れの暑さで半袖、そして今日はあいにくの冷たい雨の中、わたくしCP+2024 にやってきました。
そもそも柊は毎年この時期、CP+、 CP+と言っていますが、何がそんなに面白いのか?と思っている向きもあるでしょう。本業は小説家なので、カメラ自体も一年くらいじっくり使わないと、そのカメラのことがあまり分かってきません。新製品を見ても、すごいなあ、はやいなあと感心して満足してしまいます。というわけで最新機種の詳細な先取りレビュー等は有名写真家やYouTubeの人におまかせしてしまいます。
今日は、そんなわたくしにもCP+はめっぽう面白いカメラのお祭りであるということをお伝えしたいです。普段、カメラの新製品に関心のない方も、もうカメラ自体よくわからないという方も、会場には楽しめる仕掛けがたくさんありますので、ぜひぜひ週末はCP+へ。
◆日本カメラ博物館
2024年、ようやくコロナ禍が落ち着いたこともあり、CP+ の賑わいもコロナ前に戻ってきたように思います。まずわたしが毎年1番最初に向かうのは日本カメラ博物館の展示。だいたい真ん中にあり、いつ見てもホッとできる実家のように思えます。今回はいつもより展示ブースがこじんまりとしていますが、日本のカメラの原点ともいえるチェリー手提げ暗箱を見て、カメラの歴史に思いを馳せました。
◆サクラスリング
気になっていたのがサクラスリングの新製品「ポーチスカーフストラップ」です。わたしは長年サクラスリングを愛用していますが、ハンドストラップよりも大きく、ネックストラップよりも小さいサイズは今までありませんでした。さくらさんもGRユーザーということで、こちらの新型、ポーチスカーフストラップは、小型のカメラ自体を完全にポケットの中に入れて包めるようになっています。長さ調整もできることから腕から提げてハンドバッグのように持ったり、長くして首から提げたり。コンデジ派待望の新製品ですよね。
CP+の場では販売していませんが、柄の気に入ったものがあればお取り置きなどもできるそう。女性のスカーフ柄のイメージが強いですが、男性的な柄もあり、わたしも無地柄を愛用していて、重いカメラも格段に楽になります。この機会に試してみてはいかがでしょう。新製品の発売が楽しみです。
◆Insta360
前々から気になっていたのはInsta360です。今まで別会社の全天球カメラを使用しており、そろそろ買い替えを検討していたのです。こちらのInsta360 X3、すごいのは360度全面の動画を全部撮っておけて、後で方向などを自由に編集できること。しかも棒は写りません。バイクにもつけられるようで、これでバイクの動画を撮っておくと、前方から後方までそれこそ全方位に満遍なく撮れるというわけです。ただ前方だけが延々写っているのではないので、動画にも動きが出るというか。わたしはもうバイクから降りてしまって長いですが、こういうカメラがあれば、動画を撮るのもいいなと思いました。
あと、犬や猫の首輪に付けて犬・猫目線の動画が撮れるInsta360 GO 3もありました。愛犬家、愛猫家なら、うちの子が何を見ているのか気になりますよね。絶対面白い。
その後、スマホジンバルを持たせてもらって歩きました。顔認識で自動追尾装置つき、三脚にも自撮り棒にもなるその高性能さに驚きましたし、値段を聞いて、そのこなれた価格にまたびっくり。最近動画に興味のあるわたくし、心から欲しいなと思いました。
◆Holga
みなさん、トイカメラの王(→記事はこちらhttps://photoandculture-tokyo.com/contents.php?i=1869)Holgaの35ミリフィルム版が出ていたのはもうご存知でしたか! カラフルなボディに、写りは例のHolgaのレンズ、周辺の光量落ちも、真面目なカメラ好きなら卒倒しそうなほどにトンネルっぽく写ってますが、それでこそHolgaだ、と思えます。お値段一万以下、これは欲しい。
◆HIGHLAND SUPER8 LAB
こちらお客さんがひっきりなしにいてお話こそ伺えなかったのですが、最近わたくし、コダックのフィルムが使われた映画を見てその美しさにいたく感動していたところです。
8ミリはもう日本国内では現像は難しいだろうな、と思っていたら、現像からスキャンまでをやってくれる新たな現像所ができたそう。シネレンズと8ミリに興味はありつつも、でも8ミリはもうどこも現像できないし……と思っていたので、これはあらたな楽しみができるのでは、と思っています。8ミリに興味のある方いかがですか。
◆SIGMA
わたくし例によって、手持ちのカメラはGR ⅢxとSIGMA fpのセットでこちらに来ております。普段、SIGMA fpには広角12ミリのウルトラワイドヘリアーを付けていますが、どうやら現行レンズで15ミリのものがつい数日前発表された様子。15mm F1.4 DG DN DIAGONAL FISH EYE /Art というレンズで、まだ発売前のものをドキドキしながら付けさせてもらいました。こちらさすがの解像度で、わあい全部写る! と大はしゃぎでした。
どこかに行く時にも、50ミリ程度のレンズと広角レンズとを混ぜて使うのが好きなので、こちらも検討してみたいと思います。最近、SIGMA fpが、わたしの周りでなんだか流行っています。ちょっと気になるなと思った方はぜひSIGMAのブースまで試しに行ってみてください。
【フィッシュアイ作例】
◆Nikon
なんとニコンはブースの中にカフェがあって、まさにカフェの中で撮ってみたいと思っている層にダイレクトに届きそう。Z fはやっぱり色も全色可愛いし、Z fcも試しましたが、レンズを繰り出して撮り始めるのも、撮らされているのではなくて撮ってる感があっていいですね。触ってみるとやはりいいなと。
◆LENSBABY
この魔法の棒みたいなのなんだろうと思いますよね? これをレンズにかざしてみると、思わぬ効果になって本当に面白い。手で持つのかと思っていたら、取り外しができるマグネット式というのも使いやすくていい。目の前がキラキラしたり、自由に光を入れられるのは思いの外楽しいですよ。ぜひお手持ちのカメラで試しましょう。セット売りもあります。
◆Bi Rod
ドローンの空撮にも興味がありましたが、いろいろ許可とか大変ですよね。なかなか飛ばせるところもないらしく……免許取得にスクールに通うのも気合いがいります。じゃあ、すごく長い三脚を作ったらどう? というのがこのBi Rodのコンセプトのよう。ものすごく重くてどうにもならんのでは、という先入観がありましたが、カーボン及びグラスファイバーのロッドは、女性のわたしでもゆうゆう持てるほどに軽く、先にGR Ⅲxを付けて、どんどん伸ばしてもらったらあっという間に4メートル。釣竿のような感触です。
わたしのスマホとの連携がうまくいかなかったために、上空からの写真は残念ながらありませんが、下から撮った写真ならあります。面白かった! しかも、GR Ⅲxくらい軽いカメラであれば、ロッド自体のしなりもないために、とてもいい感じに撮れるそう。みなさんもお試しのカメラをスマホと連携して、ぜひお試しください。
◆ケンコー・トキナー
わたしは簡易スキャナーとして、ケンコーのフィルムスキャナーを長年愛用してきました。それの新型が出ていたのですね。モニターが大型、しかもカラーになり見やすく、テレビとも連携できるとは。使用感等試せますので、フィルム派の方はぜひ行ってみてください。
◆お子様向け
CP+に子連れだと、「もう帰ろうよー」という子供をなだめになだめたりして大変かもしれませんが、会場に巨大なプラレールがあるのでお子さんも大喜びなのではと思います。
あと、子供ってなぜか大人のカメラを持ちたがりませんか? おもちゃのカメラや模型などではだめで、すぐに本物を持ちたがる。そんなお父さんお母さんにもおすすめ、写真だけでなく動画も撮れるというPint KIDS は、柔らか素材でお子さんの手にも優しく、落ちてもクッションになるため安心して渡せます。お値段も七千円代だとか。子供自身が撮る写真って、きっと生涯の宝物となるのではないでしょうか。カメラ沼英才教育にいかがですか。
その他にもセコニックのブースや、いろんなブースを覗いて回って、カメラバッグの具合をいろいろ試したり、盛り沢山な1日でした。
ふげん社ブースでは、わたしも最新刊vol.5にこっそり短い小説を書いている、雑誌『写真』もありますよ!
カメラ好き数人でもひとりでも満喫できるカメラの祭典、この週末はCP+にぜひ!
- CP+(シーピープラス)2024
会期:- 会場イベント:2024年2月22日(木)~ 25日(日)開場時間10:00~18:00 最終日のみ17:00まで
- オンラインイベント:2024年2月22日(木)~ 25日(日)
- 初日10:00~最終日23:59まで※オンラインイベントのアーカイブ期間 2月26日(月)〜4月1日(月)
- 会場:
- 会場イベント:パシフィコ横浜
オンラインイベント:公式ウェブサイト- https://www.cpplus.jp
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