ルーニィ247ファインアーツの看板。この看板を目印に。
みなさん、お気に入りの一枚、渾身の一枚、どうやって飾ってますか。百均の額もいいし、量販店で買ったものに入れてもいいですよね。マグネットで冷蔵庫に留めるのもいいし、規格額に入れてもいい。
しかし!
わたしはここに「額をオーダーする」という選択肢もあることをお知らせしたいです。
そんな、額をオーダーするなんてめちゃくちゃお高いんでしょう? と心配なさらなくても大丈夫。安いものから高いものまで、大きさもデザインもお好み次第です。
額を作っていく過程も本当に楽しいので、全力でおすすめします。
今までわたしは額装というと、白いマットに黒い細縁のアルミ額というように、だいたいの型が決まっていました。冒険するより無難なタイプ。なにより、わたしには、写真にどういった額を合わせたらいいかというセンスがまったくないのです。
さとうビル四階です。エレベーターでどうぞ。入りやすいです。
今までさまざまな写真のグループ展に参加してきた中で、ある一人の方が、いつも丸い窓に写真を入れたり、マットの色が素敵だったり、額も特別なものだったりと、写真と額のイメージがぴったりで、(この方のセンス、すてきだなあ……)と思っていました。それが、ルーニィ247ファインアーツ(Roonee 247 fine Arts)の杉守加奈子さんだったのです。
なので、今度、特別な作品を額装するときには、ぜひ杉守さんに相談してみようと思っていました。(ルーニィ247ファインアーツのHPはこちら→ https://www.roonee.jp/)
今回、額装しようと思い立ったのは、平野勝之監督のすごく素敵な作品を購入できたからです。
平野監督は、わたしが釜山の国際映画祭で「白 THE WHITE」を観たのがきっかけで知るようになりました。心を揺さぶられた一本として、映画ライターの間でも必ずその名が上がる「監督失格」でも有名です。平野監督は写真もまた素晴らしく、過酷な自転車旅で撮られたポジフィルムの作品を見ていると、何かいいようのない感情があふれます。わたしは監督の穏やかな日常の写真も好きで、いつか購入できたらなあと思っていました。タイミング良くnoteの三平商店で購入できることを知りましたので、間に合って良かったです。(平野監督 noteはこちら→https://note.com/hirano320cinema/ 現在、新写真集のクラウドファンディングも進行中)
幸せそうに微笑むおさるの写真を持ってルーニィへ。
杉守さんと、まずは写真を前にいろいろ話し合います。飾るとしたらどんなお部屋に? このおさるさんは今、どんな気分なんでしょう? その話を糸口にして、わたしにも額のおぼろげなイメージが浮かんできます。連想ゲームのよう。
額の見本も驚くほどに種類があります。箱の中にもぎっしり。
まずは既製の額にものせてみて様子を見ます。(オーダーよりぐっとお安めになります)
こんなにいろいろな額が。好みを聞いて見本を出してくれるのはありがたい。
わたしは今まで知らなかったのですが、ルーニィには、L字になった見本の額がどっさりあります。その中から先ほどのイメージ合う感じのものをいくつか持ってきてもらいました。実際に写真の隅に当ててみて、中の写真のイメージががらりと変わることに本当に驚きました。
最初、幅が広い、ぼこぼこと雲のように大きく彫刻の入った額がかっこいいな、と思ったのですが(これ、オーダーだし、手彫りっぽい凝った彫刻も入っているし、全部で十万円くらいになったらどうしよう、大丈夫かな……)と、おそるおそる値段を聞いてみました。額のサイズにより値段は変わりますが、一万円+数千円くらいだったので逆にびっくりしました。予算によっても相談できるそう。
額をオーダーするのって、そりゃ百均の額よりは多少高いですが、自分の思うようなものを心ゆくまで選べて、大きさも形も自由に選べてってできるので、最高の一枚に最高の額をつけることができます。
小さい写真+大きな額としてもいいし、小さい写真+小さい額でも、またそれはかわいらしく。イメージを杉守さんと話しながら作っていく過程がまた楽しい。
いろいろと連想ゲームのように話しながら、額の見本をいくつか合わせてもらいます。だんだんと好みがわかってくるように。シンプルなものか、幅の太いものか。みなさんだったらどんな額がいいですか。
今度はマット(紙の台紙)を合わせてみます。白いもの、黄色味がかったもの、この台紙によっても雰囲気が変わるので面白い。
出してもらった渦巻の額。自分だったらとうてい思いつけない額も、こうやって杉守さんに提案していただくと、「いいですね!」となります。プロはすごい!
こんなのもあります、と持ってきてくださった銀色がぐるぐる渦巻く額。「これ、筋斗雲みたいですね~」と杉守さんが言った瞬間に、(あ、これだ!)と思いました。もうこのおさるには、この額しかないと思ったのです。銀色ですし、幅広だし、自分では絶対に思いつけなかった額ですが、こうやって杉守さんのアドバイスを元に見せていただくと、新しい世界が開けた感があります。大きさによって価格が変わります。25角(25センチ×25センチ)に作ってもらって、額自体の代金は17,700円でした。
マット(額と写真との間に入れる台紙)の色も選びます。白いもの、黄色みがかっているもの、深さ、縁の色など、それによっても違い、二枚三枚と重ねることもできるので、見せ方は無限大です。
マットの色は白ばかりではありません。びっくりするほど多様な色が……。
色の名前も詩的で、この名前からインスピレーションを得て、その色のマットを使う人もいるようです。玄人感がある。おさるだったらバナナの関係の色とかでもいいですね。森の色も。
マットも、何重にもして、着物の半襟の部分のように色をきかせることもできるそう。センスが問われますが可愛いですね。縁の色もいろんな色があり、アクセントになります。
こちら、マットのかざりになるフィレ。これもずいぶん迷いましたが、今回はなしの方向で。好きな大きさで、このマットとフィレのセットをあらかじめ作っておいて、中の作品だけ替えて写真展に出したりと言うこともできるらしいです。やってみたいです。
オーダーだし、できあがりに三ヶ月くらいはかかるのだろうか、と思ったら、なんと一週間後にはもうできあがるというのもすごい。受け取りの予約をしました。
杉守さんに、額装のお話をいろいろ伺いました。
一枚の額に、丸い窓をいくつも開けたマットを準備する。旅で撮った空の写真を、これはヨーロッパのどこそこ、これは日本のどこそこというように、丸窓に入れていく。世界の空は色も空気も違い、その額を見るたびに旅の空を思い出すのだそうです。なんという素敵なアイデアでしょう!
そのほかにも、額は一つで、窓をたくさん開けたマットに、旅の写真、出会った人の写真、旅行で食べた包装紙など、自由に額装して、一枚で「旅行の額」にしてもいいし、写真に限らず、布を(こいのぼりも!)額装したり、本当に額装には無限の可能性があるのだなと思います。
大事な人が写った写真や、ペットの写真、家族写真、忘れられない旅行の写真、人生の一大イベントの写真、それらが額装によって、毎日眺めることのできる宝物になります。
額を受け取りに行きました。できた額がこちら! いいでしょう?
立てかけたところもいいですね。
後ろに、吊るためのひもがありますが、床にも置けるようにパーツをつけてもらいました。
お部屋に、玄関に何かのアクセントが欲しい方はぜひオーダー額を。自分でもびっくりするくらい、ぴったりでいいのができますよ! そして素敵な額があれば、部屋全体の雰囲気もがらりと変わって見えてくると思います。
額装の世界は広くて深いですが、杉守さんが案内人になってくださるので、何をどうしたらいいかわからない人も、ぜひ写真をルーニィに持って行って相談してみてください。写真の雰囲気が変わるので本当に楽しいですよ。まずは小さなサイズの写真の額からいかがですか。
ルーニィ247ファインアーツのサイトには、とても便利な予約機能があります。はじめての所に、電話で話しながら相談するのがちょっと苦手で……という人にも行きやすいです。ぜひどうぞ。(→予約フォームはこちら https://roonee247finearts.square.site/)
もうひとつ耳寄りな情報が。ルーニィ247ファインアーツでは、オンラインでの相談もできるということなので、地方にいらっしゃる方もぜひ相談を! 額装したい作品を送って、パソコンの画面越しにやりとりしたり、予算と雰囲気を伝えておまかせで、ということもできるそうです。ぜひどうぞ。
お世話になった杉守加奈子さん。人見知りのわたしでもお話ししやすい、気さくで優しい方です。ありがとうございます!
家に飾りました。目線に合わせたので、毎日、「やあ!」と心の中であいさつしながら通ります。額装してよかったです。
- ルーニィ 247 ファインアーツ
- 〒103-0001
- 東京都中央区日本橋小伝馬町17−9 さとうビル B館 4階
- 03-6661-2276
- 営業時間:12:00〜19:00
- 定休日:月曜日
- https://www.roonee.jp/
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