 
				「エルマー35」展のDM。デザインが毎回可愛くて気に入っています。
わたしには、毎年参加しているカメラのグループ展示があります。それが「エルマー35」展です。この「エルマー35」展に向けて、出展者は一年かけて構想を練り、次はどんな写真にしようと考えます。わたしも今年、参加は三回目となりました。

愛用している、柊のライカM4とエルマー3.5cm F3.5。
今回、新たに新宿・北村写真機店地下一階、「ベースメントギャラリー」に開催場所が変わりました。そのことにより、複数枚の写真を展示する方も増えて、より面白く。
 
「エルマー35」展、主催は写真家の加納満さん。いろいろなお話を聞くことができました。

「エルマー35」展主催の加納満さん。
- 柊:今年、「エルマー35」展は何回目になりますか。
加納:五年目ですね。「エルマー35」展は、もう毎年の行事みたいな感じになっていて、一年先を縛っちゃう(一年先の参加を決めて、参加費も前払いとする)という方式にしてあるから、参加をやめる時がもし来るとしても、一年前に決めなきゃいけない。
柊:でも、この一年前に参加の申し込みをする方式っていうのは、参加者にとってはいいですね。来年に向けて頑張ろうという、大きな目標ができるというか……。
加納:来年に向けて頑張ろうという目標ができる――そう思ってくれると助かりますけど、やっぱり人数増えると、ちょっとスケジュールが合わせづらくなってくるし、日にちが近づくと「いや、ちょっと今年は作品が撮れていない」っていう人は、結構いると思うんですよね。なので、撮れてようが、撮れてなかろうが、もう抜けられない、みたいに思ってくれてる方がいい。圧力も、しっかりした感じのものを毎年ね。
柊:「エルマー35」展を開催しようとなった、最初のきっかけは何だったんでしょうか。
加納:コロナで閉塞感があると、みなさん言ってたので、何かやりたいなと。それでも、ズミルックスとか、ノクチルックスとかになると、敷居が高くなっちゃうし、セレブパーティーみたいにはしたくなかったんです。ライカの関係のものをやると、そういう感じになりがちなので……。
柊:確かにそうですね、ズミルックス展だったら、わたしは参加できていなかったかもしれません。
加納:エルマー35だと、初開催した当時は、まだ3万円とか、高くても5万円くらいだった。まあ、この「エルマー35展」で、北村写真機店の6階に誘導するじゃないけど、6階に行けばレンズが買えますよ、っていう。
- 柊:「エルマー35」展は、最初の頃から、何か変わってきたことがありますか。
加納:みんな写真が上手くなってきました。
柊:そうなんですね! 確かに刺激になるというか、他に出展している皆さんがすごく上手だから、これはわたしも、ちょっと本腰を入れて一年間は展示のためにがんばって撮らないと、というのが自分の中でもあって……。
加納:皆さんチャレンジしてみようと思うことも、いろいろ増えている感じがします。
柊:「エルマー35」展の新メンバーは、随時募集みたいな感じなんですか? それとも、こちらから声をかけるみたいな感じですか?
加納:「エルマー35」展は、良くも悪くもなんですけど、メンバーが割と固定化しています。入れ替わりは一割くらい。やっぱり少しずつ新しい風っていうか、何かを入れていきたいし、マンネリにはなってほしくないので、あんまり閉鎖的なグループと思われたくないっていうのはあります。一応、メンバーが一年拘束じゃないですか。ですから、今回「エルマー展」を見に来ていただいて、やりたい人は、次の年に入ってもらうっていうみたいな感じにしています。
加納:「エルマー35」展でも、いろんな楽しみ方の人がいて、エルマー35の中でも希少性があるレンズを手に入れたい人もいます。例えばNo Numberという初期のモデルとか、近接と言われているレンズを手に入れたい人もいる。35mmっていうことなので、縛り方としては、ノートリミングだけはお願いしているんですけど、あとは、カラーでもモノクロでも、フィルムでもデジタルでも、それは構わないです。あと、画像の加工、色付けみたいなのもいい。写真の上にイラストを描くとかそういう人が現れても、それは受け入れるつもりです。
柊:今回、カラースコパー(Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical)の作品もOKしたんですね?
加納:発売の年の今回だけです。バルナックの頃って、やっぱり小さくて持ち運びしやすいことが、レンズのひとつの価値としてあったと思うんですけど、それがだんだんフィルムの最後あたりからデジタルになって、大きなレンズばかり流行ってきた。でも、日頃持ち歩くにはやっぱり、あのエルマー35ぐらいの大きさのレンズがいいんじゃないか、みたいな。でも、コラボ的にもいいですね。今年、カラースコパーの作品を出展した人も何人かいらっしゃる。
柊:こうやって見ていると、カラースコパーで撮られた作品が、写りもいいし、とてもいい感じなので、欲しくなりますね……。

今回こちらの、カラースコパー(Voigtlander COLOR-SKOPAR 35mm F3.5 Aspherical)で撮影された作品には、特別にVoigtlanderステッカーが貼ってあるので、描写の違いなどをお楽しみください。わたしは今、すごく欲しくなっています。
こうして柊は、会場が北村写真機店なものですから、さっそく上階にカラースコパーを見に行きました。いいな! と思ったらすぐ上階に売っているというのは、ありがたいですしお財布には危険ですね。

6階でレンズを試せるの、いいですよね。いかがですか。
「エルマー35」展は、カラーにモノクロ、フィルムにデジタル、さまざまな表現があり、観ていて楽しいので、みなさまもよかったら。新宿北村写真機店には、写真展やカメラ販売、そのほかもセルフ写真館など、いろいろな楽しみ(→https://photoandculture-tokyo.com/contents.php?i=4398)がありますので、お散歩がてら、ぜひいらしてください。

座って記念写真が撮れるフォトスポットがありますので、よかったら撮影していってください。

こちらのDM、いらした方は記念にどうぞ。

新宿 北村写真機店の地下にあります、「ベースメントギャラリー」は広さに余裕がありますので、ゆっくりしていってください。(作品の写真に関しましては、一部加工しています)

「ベースメントギャラリー」別方向から。(作品の写真に関しましては、一部加工しています)
- 「エルマー35展」
日程:2025年9月12日(金)〜2025年9月23日(火・祝)10:00〜21:00
会場:新宿 北村写真機店B1F ベースメントギャラリー
入場料:無料- 主催:加納 満
https://www.kitamuracamera.jp/ja/information/news/elmar35/


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