top コラム本日のマイカメラ第21話 ベッサLとスーパーワイドヘリアー15mm

本日のマイカメラ

第21話 ベッサLとスーパーワイドヘリアー15mm

2023/06/13
柊サナカ

何回持ち出しても上手く撮れないカメラ、ってありますよね。
なかなか仲良くなれない手強いカメラ。

 

みなさんの、手強いカメラって何でしょうか。大判カメラという方もいらっしゃるでしょうし、蛇腹のカメラという方もいらっしゃるかもしれません。手強さについても、カメラの操作自体に、特別な作法があるものもありますし、なんだか馬が合わないカメラも存在します。

 

わたしにとっては、ベッサL+スーパーワイドヘリアー15mmがそうでした。ベッサLには、距離計とファインダーが最初からついていません。距離は目測で合わせます。なんだか潔いですよね。
距離計とファインダーが無くても大丈夫です。このベッサLにつけるのは、主に、スーパーワイドヘリアー15mmなどの広角レンズ。広角レンズですから、ピントの合う範囲が実に広いのです。目測で大体の距離を合わせておくと、ピント合わせの二重像を合致させなくても、さっと出して撮る、が可能になります。

 

まず先にレンズの方、スーパーワイドヘリアー15mmを、お世話になった人から譲り受けたことがきっかけで、ベッサLを大喜びで買いもとめました。

 

広角のため、ファインダーもレンズもせり出しています。

 

ボディは無駄がそぎ落とされたデザイン。(まあ距離計もファインダーもないので……)

 

さっそく家の近所で試し撮りしたとき、どうしたものか、(こういうんじゃないんだけどなあ……)という謎写真が大量に撮れました。写したはずの子はずっと遠くにちんまり写り、全体が謎の空間に覆われてしまったり、何をメインに写したのかもわからない謎構図ばかり。

 

ベッサL+スーパーワイドヘリアー15mmの失敗写真。初回は慣れずほとんどこんな感じに。

 

そういうわけで、わたしにはベッサLは合わないのかも、と防湿ケースにしまいがちだったのです。スーパーワイドヘリアー15mmのレンズの方は、ソニーα7Ⅱにつけたりして、仕上がりを背面モニターで確認しつつ、まだ活用できたものの、このベッサL+スーパーワイドヘリアー15mmの組み合わせに関しては、正直、持てあましていました。

 

スーパーワイドヘリアー15mmをソニーα7Ⅱに付けて、チームラボプラネッツへ行きました。こういう場所にはよく合います。

 

ところが、最近山に登る機会があり、そのときベッサLが本当に大活躍しました。このベッサL、軽量ながら、シャッタースピードは1/2000秒という高速。どんな晴れ間に入っても、また薄暗い木の影に入っても対応できます。しかも、露出計が内蔵されており、その露出計のおかげで、36枚撮りフィルムのうち、一枚も露出の失敗がありませんでした。
山ではレンズの距離を無限に合わせておくと、ピント合わせの手間がなく、良さそうな景色があったらサッと出して撮る、が可能になります。

 

(このカメラ、なんだか使いにくいよな……)と、ずっと思っていましたが、それはわたくしの間違いでした。山に行くとき、こんなに心強い組み合わせはありません。近所で何かを漫然と撮るときには合わなくても、ベッサL+スーパーワイドヘリアー15mmの組み合わせがあれば、森の木々も広角でダイナミックに切り取れるし、人を撮るにも、広大な森の中で立っている様子をきちんと描写できて、アウトドアで真価を発揮できるすばらしい組み合わせでした。

 

わたしが悪かった。早まってベッサLを売らなくて良かったと心から思いましたね。
カメラには、そのカメラにぴったりの場所がきっとあるのでしょう。

 

森の中(ベッサL,スーパーワイドヘリアー15mm,Kodak gold200)

 

シダと木々(ベッサL,スーパーワイドヘリアー15mm,Kodak gold200)

 

森の中でやっと、ベッサL+スーパーワイドヘリアー15mmと和解を果たしたわたくし、森みたいな場所、例えば広大な広がりを持つ景色や建造物などなら、この組み合わせはぴったりだなと、やっとわかりました。

 

これから、桜の季節にも持ち出しますし、かっこいい建築物の中でも撮ってみたいし、旅にも必ず持ち出すつもりです。夢が広がります。

 

 

森を見上げる(ベッサL,スーパーワイドヘリアー15mm,Kodak gold200)

 

電車内(ベッサL,スーパーワイドヘリアー15mm,Kodak gold200)

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