本日のマイカメラ

第16話 ニコンF3

2023/01/17
柊サナカ

カメラの会合で、年度末は、身内だけでフリーマーケットのようなカメラ大放出会をやります。これがけっこう面白くて好きです。他人の不要品は自分の必需品、みなさんもカメラ友達同士でフリーマーケットをすると楽しいので、よかったら仲間内でやってみてください。誰が何を持ってきたかというのも面白いし、意外なグッズみたいなのも出てきたり、謎のレンズがあったりして、血湧き肉躍ります。

 

そのフリーマーケットで、「そうだ柊さんF3持ってましたよね」と言われて出されたのが、このウエストレベルファインダーです。
わたし、実はウエストレベルファインダーが大好きなのです。キエフ60にも、トプコンREスーパーにも、ウエストレベルファインダーを付けています。ウエストレベルファインダーをつけると、本当に少しですが、カメラが軽く、小さくなるのです。

 

あと、撮影するときに二眼レフのように上から覗く形になって、(今撮ってます!)という雰囲気が軽減されるのもいい。わたしはいい歳をして、いまだに人見知りばかりしている陰の者なのですが、ファインダー越しに、誰かと目が合ったりするのも苦手です。こっちを見られていて、(撮っているな)と認識されるのもなんかダメです。無駄に緊張します。
そんなわけで、わたしはあまり家族以外の人を撮ってきませんでした。たまに頑張って撮ると、全部が全部ぴんぼけだったりします。人見知りの弊害は写真趣味にまで……、と思うのです。
でもまあ、ウエストレベルファインダーだと、上から覗くので、視線が直角に折れ曲がりますよね? なんというか、直に見られていないし、見てもいませんよというような関係性が出来るのがいい。
それで今回、フリーマーケットで購入したのが、このニコンF3ウエストレベルファインダーです。大満足。

 

こちらはウエストレベルファインダーです。こちら、折り畳みが一つの動作でできるすぐれもの。

 

ウエストレベルファインダーに変えたところ。ワンタッチです。

 

ちなみにこのニコンF3は、フォーカシングスクリーンも換えています。F3を持って三葉堂寫眞機店さんに行ったときに、店員の皆さんもカメラ好きなものですから、話が弾んで、「フォーカシングスクリーンは何を使っているか」という話題になりました。
フォーカシングスクリーンとは、ピントを合わせるときに見るスクリーンのことです。F3ではこれを自由に、工具無しで簡単に交換することができます。交換すると、使い勝手がほんとうに変わるのだ、ということを教えてもらい、店員のみなさんが推すのは、十字線、斜めスプリットの”P”でした。

 

三葉堂のみなさんおすすめの、フォーカシングスクリーンのPを購入、換える前はAの水平スプリットでしたが、確かにPに換えて、中央部分が斜めだと、ピント合わせがしやすい。カメラのことは、やはりカメラ好きに聞くものだなと深く納得しました。

 

ウエストレベルファインダーを上から。

 

P型フォーカシングスクリーン。

 

それからフォーカシングスクリーンを気にするようになり、F3用のフォーカシングスクリーンを見かけるとついつい買ってしまうようになりました。(常用はしていませんが、”TV”テレビ画面撮影用? のフォーカシングスクリーンも持っています)他にも、ふわっと全体が霧の中から現れてくるような雰囲気でピント合わせが出来る、全面マットの”D”、方眼タイプのものなど、個人の好みに合わせて20以上ものフォーカシングスクリーンがあると言います。
人それぞれ、意外にピント合わせの好みというものはものすごく違っていて、ある人はこれがよくて、これは全くダメ、と好みがはっきり出るところだと思うので、どんなものが好みか、他の人に聞いてみると面白いかも知れません。わたしは、十字線はあったほうがわかりやすくて好きですね。ただ、方眼まではいかないです。全面マットのDにもちょっと興味あります。

 

ニコンF3を使っていると、つくづく良いカメラだな……と思います。ニコンには熱狂的なファンが多いのもうなずけます。
もしもカメラ趣味を本格的に始めたいと言う人がいたら、そっとおすすめしたいカメラでもあります。
わたしはバイクの中型免許を取ったときに、教習車がホンダのCB400Super Fourでした。教習車って謎の安心感がありますよね。教習車には、いろんな人の、バイク人生の基準となるのにふさわしいバイクが選ばれるのでしょう。もしもフィルムカメラにも教習カメラがあるとすれば、このニコンF3も候補のひとつに挙がるのではないでしょうか。そのくらい安心感があります。(ちなみに、教習車ごと植木に突っ込んだりして、中免教習は散々だったので、いまだにホンダのCBを見ると、植木に刺さった自分を思い出し、切なくなります)

 

そんなニコンF3をわたしが使うときと言えば、ひとつは赤外線フィルムを使うときなど、気軽なスナップと言うよりは、何かの写真展示に出展したいなど、ここぞと言うときです。例えば赤外線フィルムを使っての赤外線撮影、フィルムも特殊だし、絶対に失敗したくない。そんな風に、気を張って撮るときには(F3さん、F3さん、どうかお願いします……)という感じで持っていきます。ストラップも純正を使って敬意を表し、いいのが撮れますようにと祈る感じで撮っています。
あと、シャッタースピードへの安心感から、イルフォード3200を使っての夜間撮影にも持っていきます。

 

ニコンF3で撮影した写真。赤外線写真。

ニコンF3で撮影した写真。夜間撮影。バライタをスキャンしました。

 

使うと、ちょっと写真が上手くなったような気もするこのニコンF3、わたしは、毎年開催されているペーパープールでの「ニコンF」展でも、このニコンF3で撮った写真を出展しています。
来年の「ニコンF展」には、このウエストレベルファインダー付きのニコンF3で挑戦する予定です。

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