ペンタックス17にK&F Concept 40.5mmをつけて夏の旅へ。
ここ一ヶ月というもの、毎日ペンタックス17を使い、だんだんとこのカメラのことがわかってきました。
カメラには歩み寄れるカメラと、歩み寄ることができないカメラがあると個人的に思っていますが、このペンタックス17は、カメラの方からも歩み寄ってくれるカメラだと思います。内心(仲良くなれるな)と思ったのです。
このペンタックス17に、フィルターをプラスしたらどういった写りになるか、という実験も兼ねて、ペンタックス17+K&F Concept 40.5mm ブラックミスト1/4を、夏のキャンプや旅行に持って行きました。使ってみて、やはり旅行には最適なカメラだと再確認しました。なにせハーフサイズカメラ、2倍撮れるということが、これだけ心理的に余裕を生むとは思ってもみませんでした。たくさん撮ったり角度を変えて何枚も撮ることで、上手く撮れたコマも多くなり、カメラの腕も上達するように思います。
フィルターを付けたところを斜めから。
旅行ではフィルムの運搬もけっこうな負担です。車内が異様な暑さになったりするこの猛暑、せっかくのフィルムが変質しそうで怖いので、持ち運べる数を……と思ったら必然的にフィルムも少数精鋭になります。わたしは一度、車内にお土産物を置いていて、臭いがおかしく、味もすっぱく、すっかり変質してダメにしてしまったことがあります。食べ物だって悪くなるなら、フィルムだって影響は出るのではないでしょうか。
キャンプでも気軽に使えるペンタックス17。荷物になりません。(PENTAX17,オートモード,Kodakgold200, K&F Concept 40.5mm ブラックミスト1/4)
木のロッジ。(PENTAX17,オートモード,Kodakgold200 ,K&F Concept 40.5mm ブラックミスト1/4)
ペンタックス17にはフラッシュが内蔵されていることも、旅行に最適だと思った理由の一つです。わたしは今まで内蔵、外付けともども、フラッシュを使ったことはありませんでした。旅行でフィルムカメラを使うときには、夜からはデジタルカメラに変更したり、フィルムをISO感度3200のもの(イルフォードなど)に変えたりして対応していたのです。ところが75枚は撮れるハーフサイズカメラ、旅行中そう何度もフィルムの交換はできません。朝から晩までこれ一台で撮ってみましたが、思いのほか便利でした。内蔵フラッシュも食わず嫌いしないで、試してみるものですね。
夜の焚火もこの通り。フラッシュで父を撮る。(PENTAX17,オートモード、フラッシュあり,Kodakgold200, K&F Concept 40.5mm ブラックミスト1/4)
今回このペンタックス17にフィルター、K&F Concept 40.5mm ブラックミスト1/4をつけてみました。ペンタックスのレンズ開発者の方には叱られそうですが、わたしは写りすぎるレンズよりも、少しにじんだ感じが好きなので、ちょっとやってみたかったのです。特に、逆光など光のあるときの写りがとても気に入ったので、+ブラックミストでまた使いたいですね。ちなみにフィルターをつけたままでも、純正レンズキャップは使用可能です。
木陰のベンチ(PENTAX17,オートモード,Kodakgold200, K&F Concept 40.5mm ブラックミスト1/4)
ペンタックス17というと、賛否両論あるLEDのお知らせです。目がチカチカするという意見を聞きます。それでも、旅行中使っていて助かりました。わたしは慌てるとレンズキャップを閉めたまま撮影してしまうことがよくあり、気持ちが浮き立つときには、たいてい真っ黒い写真が1、2枚あったりします。せっかくの感動が台無し。ところがこのペンタックス17、レンズキャップをつけたまま撮影しようとすると、青ランプがしっかりついてお知らせしてくれて、つけたままのキャップに気づくことが何回かありました。
船で餌を買い、鳥を呼ぶイベント。(PENTAX17,オートモード,Kodakgold200, K&F Concept 40.5mm ブラックミスト1/4)
ペンタックス17を毎日使ってみてちょっと気になったのは、インナーケースから出し入れしていると、オートモードに固定していたはずが、勝手にダイヤルが回ってしまうことがあることです。撮る前に確認しておきたいなと思いました。それでピンぼけになってしまったことも数回あったので、安全のため、あらかじめレンズの方はいつも無限遠に合わせておく方がいいかなと思います。
塩づくりの工房。明暗差のあるところでもよく写ります。(PENTAX17,オートモード,Kodakgold200,K&F Concept 40.5mm ブラックミスト1/4)
手元や料理など、マクロ撮影するとき以外は、オートモードで撮ると、すばやく写せてシャッターチャンスを逃しません。旅行の時には特によかったです。露出計で光を計り、じっくり二重像を合わせて、構図を決めて……と、できたらいいですけど、特に子連れならそうも言っておられないですよね。
島と海のきらめき。(PENTAX17,オートモード,Kodakgold200, K&F Concept 40.5mm ブラックミスト1/4)
わたしはキャンプに、ペンタックス17と中判のプラウベルマキナ670(→https://photoandculture-tokyo.com/contents.php?i=558)を持って行きました。ペンタックス17が軽いため二台持ちも苦にならず、その点でも良かったです。ペンタックス17+中判は、お互いを補える良い組み合わせだと思いました。
難しい水族館内の撮影も夜間モードでできます。フラッシュを焚かないようご注意。水族館、動物園はオートモード以外で。(PENTAX17,夜間モード,Kodakgold200, K&F Concept 40.5mm ブラックミスト1/4)
一番良いと思ったのは、カメラに興味を持った子供、撮ってみたくなった家族にそのままペンタックス17を手渡して、「ここ押したら撮れるからね」と言うだけで、きちんと写真が撮れたということです。フィルムカメラの経験が楽しかったようで、「わたしもカメラ欲しい」としっかりねだられました。ペンタックス17は、カメラ層の裾野を広げることのできるカメラじゃないかなと思っています。
氷。マクロ撮影。きちんとストラップで25センチ測りました。(PENTAX17,マクロモード,Kodakgold200, K&F Concept 40.5mm ブラックミスト1/4)
オルカのジャンプ。(PENTAX17,オートモード,Kodakgold200, K&F Concept 40.5mm ブラックミスト1/4)
PCT Membersは、Photo & Culture, Tokyoのウェブ会員制度です。
ご登録いただくと、最新の記事更新情報・ニュースをメールマガジンでお届け、また会員限定の読者プレゼントなども実施します。
今後はさらにサービスの拡充をはかり、より魅力的でお得な内容をご提供していく予定です。