GR ⅢxとGR Ⅲ。2021年の10月15日に、この二台持ち体制になってから、大体一年と半年。この一年と半年、わたしが肌身離さず、毎日何かしら撮っているこのGRについて、使い続けてわかってきたことを書こうと思います。
スペック等は専門家の先生が詳しくお書きになっているので、わたしは二台、実際一年半使ってみて、いちユーザーとしてどうだったかについてお知らせします。(専門家ではないので、じっくり一年半くらい使ってみないと、本当のところはどうなのかについて、よくわからないんですよね……)
どんないいシャッターチャンスでも、カメラがなかったら、なんでこんな日にわたしはカメラを持ってこなかったのだろう……と歯ぎしりしながら諦めるほかありません。GR ⅢxとGR Ⅲ、この二台につきまして、どんな鞄にも入れることができる、というのは大きいと思っています。旅行鞄にも、普段の鞄にも、ポーチにも。
そして何も撮れなかった日にも、こんな重くて大きなカメラを持って行ったのに何も撮れなかった、残ったのは肩の筋肉痛のみであった……。という後悔がありません。日常に密着することのできるカメラだと思っています。いつでも、あっそうだ、わたしにはGRがあった、と取り出せるのです。
小さいことは素晴らしい。手のひらで持つとこんな感じです。軽いですがチープさはありません。
わたしが後悔しているのは、子どもが小さい頃にこの二台があったら(一台だけでも)どんなによかっただろうということです。当時は一眼レフなどありましたが、取り回す余裕もなく、奥から出してくるのは記念撮影の時のみで、日常の写真はスマホ写真がほとんどでした。こういう後悔って、後になってはじめてわかるんですよね……。
というわけで、出産準備の一つとして、GRシリーズはいかがでしょう。子どもの頭に、肩から提げた重量級のカメラがゴチーン! ということもないので安全です。レンズに蓋もないので、子になくされたりとられたり、舐められたりしないというのもよい点です。
あと、GR ⅢxとGR Ⅲは、別の趣味にも活用しています。
わたしは着生ランなどの植物を育てるのも趣味なのですが、花が咲いたら、絶対にやることがあります。咲いた花の記念撮影です。このときにマクロモードが役に立つ。GR ⅢxとGR Ⅲとでは、撮影距離範囲が違います。広角レンズの方が寄れる、ということで、GR Ⅲでは6~12cm、GR Ⅲxでは12~24cmと、より近くに寄れるのはGR Ⅲの方です。よって、花を撮るときにはGR Ⅲの方をよく使っています。
花が咲いた! 防湿ケースまで行ってマクロレンズを探して……となるところを、つねに持っているGR ⅢxとGR Ⅲで、さっと撮れるのはありがたいところ。わたしは植物を撮りますが、料理とか刺繍とか家庭菜園とか、そのほかの趣味でも手元を撮りたいときには、便利じゃないかなと思います。
花を撮るのもこちら。満開のセロジネインターメディア。花の中まで寄るときはGR Ⅲ、全体を撮るのはGR Ⅲxが多いです。(GR Ⅲx)
ちなみに、カメラ自体を撮るのもすごく便利です。わたしがカメラを撮るのはGR Ⅲxのほうで、50mmクロップで撮っています。このPCTの記事の、カメラを撮った画像は、すべてGR Ⅲxです。
ついでに言うと、服とか靴とか、フリマサイトの出品にも、綺麗に撮れて他と差がつくので、活用しています。スマホと連動させて、リモコンで画像を確認しながら撮れるので、自撮りにも便利。コーディネートや体型管理など記録しておくのもいいです。撮れた写真の転送も楽にできるのも嬉しい点。
カメラって、ずっと同じものを使っていると、飽きませんか。身も蓋もない言い方をしてすみません。じっくり一台を使い倒している人を見ると、いいなあと思います。職業柄か、コロコロ興味の対象が変わるんですよ。もちろんどのカメラにも深い愛着があるので、ローテーションのようにして、常に新鮮な気持ちで使っています。今日はこれ、というように決めて持っていきます。
ところがGR ⅢxとGR Ⅲは、この飽きっぽいわたしがまったく飽きずに毎日使っています。便利、ということもあるのですが、できることがすごく多いのです。スローシャッターで動きを出して撮ったり、星空撮影してみたり、設定をいじって映画調に撮ってみるなど。いやいや、それは他のカメラでもできますよね、ってなりますよね? 誰もがベテランだと思ってはいけません。説明書読むのも苦手なわたしのようなタイプは、どんなすぐれた機能があったとしても、その機能を知るきっかけがないのです。
スローシャッター。機能があって動きを出したい撮影も簡単にできます。(GR Ⅲx)
生まれて初めての星空撮影もできました。(GR Ⅲ)
GRシリーズは、GR offcialという、中の人による機能紹介であったり、ライブ配信や写真家コラム、GRフォトフェスティバルに使い方講座のお知らせなど、カメラを手に入れた後も、続けて楽しめるような仕掛けが盛りだくさんなのもいいです。あっ、LINEに流れてきたこのおすすめの機能、ちょっと真似してやってみるか。となります。GR offcialの中の人自体、撮影が楽しそうなのもいいです。
この前、アップデートで、イメージコントロールに「ネガフィルム調」が出ました。さっそくアップデートして、雨の日だというのに即、撮りに行きましたよ。ワクワクしますね、少しずつカメラが進化していく感があるのも面白い。
あと、イメージコントロールではモノクロもカラーも数種類、これはフィルムを変えるのにちょっと似ています。撮れる写真はがらりと変わります。自分で設定することもできるので、やろうと思えば可能性は無限大です。わたしはモノクロは「ソフトモノトーン」に粒状感をすこし加えたもの、カラーは「ポジフィルム調」か「ネガフィルム調」のどちらかを使うことが多いです。好みの映画や写真家の写真を前に、どうやったら近づくのるかをいろいろ試すのも楽しいものです。
一台あれば、日常の楽しみがひとつ増えます、ぜひどうぞ。
葉っぱ(GR Ⅲx)
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