「フランス発ポケットサイズの写真集シリーズ」というのが、Photo Pocheシリーズを紹介するときの決まり文句でした。価格が手頃だったこともあり、けっこう買い揃えたときもあった気がします。
そのPhoto Pocheの英語版がPhotofileシリーズで、タイトルはPhoto Pocheより少ないのですが、英語版がある場合にはPhotofileの方を買っていました。
Photo Pocheには通し番号がふられていますが、Photo Pocheには通し番号がありません。今回紹介している『Camera Work』は、Photo Pocheシリーズでは6巻目となります。
約164ページ、写真約64点を基本フォーマットとするPhoto Pocheは、フランス国立写真センターのロベール・デルピールがディレクションを行っていたこともあり、コンパクトながら編集には定評がありました。
本書は、近代写真の父と呼ばれるアルフレッド・スティーグリッツが創刊した全50巻の雑誌『Camera Work』をテーマにした一冊ですが、限られたページ数にもかかわらず、とてもいいセレクションになっていると思います。
Photo Pochの版元は、フランス国立写真センターからEditions Nathanを経て、現在はActes Sudになっています。Actes Sudを検索してみたところ、Photo Poche 40周年のページが特設されていました。このページによると、刊行数は209巻となっています。全巻揃えようなどと思わなくてよかったです。
Photo Pocheのタイトル一覧を見るには、ShelfのPhoto Pocheのページがわかりやすいでしょう。このリストには167巻まで掲載されています。
Photofileの出版元は、ずっとThames & Hudsonから変わっていないようで、Photofileのページもありましたが、品切れのタイトルは入っていないようです。
私が持っているPhotofileの『Camera Work』は1991年の出版で、巻末には下記のような既刊タイトルのリストがあります。
American Photographers of the Depression
Eugène Atget
Werner Bischof
The Origins of British Photography
Brassaï
Camera Work
Robert Capa
Henri Cartier-Bresson
Bruce Davidson
Robert Doisneau
Robert Frank
André Kertész
Jacques-Henri Lartigue
Photomontage
Marc Riboud
Man Ray
Duane Michals
Helmut Newton
The Nude
W. Eugene Smith
Weegee
やはり、かなり魅力的なラインナップですね。見ているとまた欲しくなってしまいます。ただし、Photo PocheもPhotofileも、表紙PP加工の状態が悪いものがありますので、古書を入手する場合には気をつけてください。
冒頭にポケットサイズと書きましたが、Photo PocheやPhotofileの判型は、12,5 x 19 cm。日本の文庫や新書と比べると、一回り、二回り大きく、ポケットに入るかどうかは微妙なところですね。Photo PocheやPhotofileをポケットに忍ばせて歩くときには、大きめのポケットがある服を選びましょう。
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