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推すぜ!ペンタックス

第5回 新たにバヨネットのKマウント一眼レフ誕生!アサヒペンタックスK 三兄弟

2021/12/16
赤城耕一

1975年。ペンタックスがねじ込みのM42マウントのSシリーズ一眼レフから、バヨネットのKマウント一眼レフへの大転換を遂げた時には、保守派のユーザーの一部には抵抗があったと聞いています。

マウントが変わるとレンズの互換性がなくなるじゃねえかよ、どうしてくれるんだということですよね。


新しいKマウントが採用された初の一眼レフ、ペンタックスKM、KX、K2が登場したのは1975年でしたが、保守派ユーザーの一部は当時の「カメラショー」、いまのCP+ですね、ペンタックスのブースで大声で騒いでいたと聞いたことがあり、わりと最近までこうした声はあったということです、すごく粘着なファンがいるんですねえ。嫌がらせじゃないでしょうね?いや、やはり一眼レフは高価で特別な位置にありましたから、マウント変更はイヤだったんだろうなあ。


いいじゃないですか、両システムを並行して使用すれば。私なんか以前からそうしてますけどねえ。今となってはそんなにお金はかからないですよ、特別に珍しいものとか揃えないのであれば。ちゃんと純正のM42-Kアダプターを用意しているんだからそれ使えばいいんじゃないですか。
え、絞りこみ測光になるからヤダですか?だってSPは絞り込み測光じゃないですか、実絞りで測光したほうが正確な値が得られるんじゃないですか?知らんけど。


筆者はペンタックスのこのマウント変更当時、熱心なカメラ・写真少年でしたから、この変更はずいぶんと大胆かつカッコいい未来を見据えた判断のようにみえました。少年は新しいものが好きですから。
M42のくるくる回すねじ込みマウントは少年の目にもなんだか時代遅れに見えてましたね。今ではなんとも思わないというか、じいさんになったせいか、鏡胴をくるくる回して時間かけてレンズ装着するの好きですよ、もう急ぎの仕事にはフィルムカメラは使いませんし。少しくらい面倒な方が記憶に残っていいですよ。ポートレート撮影ならば、モデルさんにウケるかもしれません。


ペンタックスがマウント変更してKマウント化カメラのロゴデザインも大胆に変えたことは、ペンタックスの覚悟みたいなものを感じたことも確かですね。
前号でお話をした筆者の嫌いな理科教師のペンタックスSPがはるか昔の旧モデルになってしまうことを密かに喜んだりしました。筆者自身はこの頃から性格が悪いですが、未成年じゃなかったら、祝杯をあげちゃう勢いです。ホントです。「ざまーみろ」って、筆者も粘着だよなあ。


Kマウントの3機種もK2が絞り優先AE、KXが情報集中ファインダーを備えたメカニカルのミドルクラス、KMはM42マウントのSPFの後継的な役割でしたね。
3機種ともSシリーズのSPとかSPFとほとんど大きさは変わらないのですが、なぜか見た目の印象で大きくなったようなイメージで損をした印象です。人間なんかテキトーですよね。


このKマウント変更で同時に登場した3機種では、個人的にはKXがけっこう好きですね。無骨だけど。いや3台とも無骨か。今でも持ち出すことあります。
ファインダー内のメーター表示は絞り優先AEを搭載した上位機のK2、ニコンのニコマートELをマニュアル露出に設定した印象に近いかなあ。設定シャッタースピードの指針に絞りを動かしてメーター指針が重なれば適正露出という考え方です。露出のズレ量はわかりやすいですね。例によって電池入れて使ってないけど受光素子はSPDですから反応は悪くないですね。


3機種ともにシャッターダイヤルとか巻き上げの可動部は少し硬めな印象ですが、こんなものですかねえ。モータードライブの装着は特別な専用機しかできないというのもあいかわらず。このあたりは少し不満ですね。なぜかフォーカシングスクリーンはサービスステーション扱いで交換できるようです。


M42マウントは言わずもがなのユニバーサルマウントです。Kマウントもそれを目指したのでしょうか、規格を公開しましたが、共に乗っかろうかというメーカーはそう多いわけでもなく。でもリコーがKマウントを採用したのは興味深いです。いえ、その前はリコーの35mm一眼レフのマウントもM42ですよね。


今やペンタックスはリコーのカメラのブランドになったわけですし、昔からの縁を感じます。でも当時のリコーXRシリーズのKマウントレンズの一部は、ペンタックスが請負いで作っていたという話も後で聞こえてきました。それからリコー/ペンタックスの相互互換の抵抗感は完全に払拭された感じがいたします。

 

アサヒペンタックスKX

横走りのメカニカルのフォーカルプレンシャッター搭載。受光素子はSPD。中央部重点測光。マニュアルの追針連動式。絞り値を光学的にファインダー内に表示する窓あり。いわゆる情報集中ファインダーですね。すみません、smc PENTAX M50mm F1.4レンズがついてますね。間違えてつけたみたいです。撮り直すの面倒なんで。そこをツッこまないでください。他にモータードライブ専用とかデータ専用ボディもありますね。ちょっとだけ欲しい。ボディのみ49,100円(ブラックは3,000円高)。

 

KXの軍艦部右側。Sシリーズの開放測光マニュアル機のSPFに似ています。普及機のKMもこんな感じで、ほとんど変わりませんが、プラスチックの指当てがついたのは指に優しく親切ですね。なんでもっと早く採用しなかったかなあ。

 

アサヒペンタックスK2

絞り優先AE機。中央部重点測光。SシリーズのESIIのようにマニュアル露出時に1/30秒以下のシャッター速度を省略もなし。これが少年の目には進化して見えました。でもKXのような絞り表示窓がありませんね。シャッターはSEIKOとペンタックスの共同開発で、金属縦走りです。ボディの背が高いという印象はなく。でもアイピースシャッターがありませんね。受光素子はSPDだから、微量光下でも動きは機敏です。ボディのみ72,600円(ブラックは3,000円高)。

 

KMとKXはボディ左右底板の前の角はカットされています。K2は右のみ。ホールディングカットと名付けられていますが、カメラを構えた時に手に当たる抵抗感がないようにという配慮ではないかと。でも速写ケースに入れたら意味をなしません。カメラは基本的に裸で使うようにデザインされているのですよ。

 

K2の右手側の軍艦部。フィルムカウンターがボディ側にありますね。巻き上げレバーの形状も独自のものですね。AEからマニュアルへの切り替えは、シャッターダイヤル内の銀色の小さなボタンを押してロック解除して行います。

 

K2のシンクロターミナル。なぜかボディ左後方に位置しています。前方では何か内部のデバイスが邪魔したのでしょうか。XとFP両者があるのは時代的な問題でしょうけど、いくら昔でも、すでに1975年にフラッシュバルブを使う人を見るのは稀でしたけどね。

 

アサヒペンタックスKM

75年登場したKシリーズ3機種で最も廉価。基本ベースはSPFではないかと思われます。シンプルでいいカメラだと思いますけどね、SPF使っているとマウントの変更以外は新鮮味がないですね。受光素子はCdsで平均測光。フォトスイッチ採用です。キャップしないとメーターのスイッチは入りっぱなしですね。42,500円(ブラックは3,000円高)。

 

K2、KX、KMのトリオで並べてみましたよ。一部はパーツが同じか。底板の形状も似ていますね。コストをなるべく下げようとしたのでしょう。「PENTAX」のロゴはかなり変わったので、これは新鮮でした。

 

smcタクマー50mmF1.4(左)とsmcペンタックス50mmF1.4。ねじ込みとバヨネットでは利便性では比較のしようもないですが、共にユニバーサルマウントを目指していました。当初は同じスペックのレンズでも大きさが異なるためにKシリーズはデカいと勘違いされたのかも。Kマウントのサードパーティ製のレンズって、もうほとんど見なくなってしまいましたね。商売にはなりませんか?

 

アサヒペンタックスKMとSPF。ほとんどスペックは同じ。M42からKに変えただけという仕様だけど、開発費をあまりかけずに廉価機を用意したということですかねえ。でも歴史が繋がる感じは十分にしますね。

 

SPFとKMを上方からみてみます。シャッターダイヤルとか巻き戻しクランクとその基部などは同じパーツに見える。機能もほぼ同じで開発費を抑えたということでしょう。KMとKXは上カバーの金型は同じなのかな。KXのバッテリーチェックボタンの位置に化粧板がはめ込まれているのがわかります。

 

 

 

資料提供:リコーイメージング株式会社

 

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