Panasonic LUMIX S5・SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary・28mmで撮影・絞りF6.3・1/640秒・-0.3EV補正・ISO100・RAW[撮影日:2024年7月18日]
バスの車窓からいつもこの工事現場を眼にして、「一体いつになったら出来上るんだろう?」と思っている。その場所をこの『遠ざかる町』で最初に紹介したのが、2022年の7月「道が出来風景が変わる」と題した文章でのことである。そして翌年の2023年の8月には「少しずつ変わっている」とその後のことを書いた。よって今回、この場所は3回目の登場ということになる。
いつ開通するのか皆目見当のつかないこの道路なのだが、その名称を東京都市計画道路補助線街路第26号線という。あたしがバスから目にしているのは終点側(目黒区鷹番二丁目・五本木)で、駒沢通り側である。終点側というのだから、出口という表現でいいのだろうか?(①②③)
①RICOH GR Ⅲx・GR LENS 26.1mm F2.8(35mm判換算40mm)・絞りF7.1・1/500秒・-0.3EV補正・ISO200・RAW[撮影日:2022年7月7日]
②RICOH GR IIIx・GR LENS 26.1mm F2.8(35mm判換算40mm)・絞りF6.3・1/250秒・+1.0EV補正・ISO200・RAW[撮影日:2023年11月16日]
③Panasonic LUMIX S5・SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary・41mmで撮影・絞りF5.6・1/320秒・+0.3EV補正・ISO100・RAW[撮影日:2024年7月18日]
起点は目黒通り側(目黒区中央町一丁目・目黒郵便局前)であり(④⑤⑥)、
④RICOH GR IIIx・GR LENS 26.1mm F2.8(35mm判換算40mm)・絞りF7.1・1/320秒・ISO100・RAW[撮影日:2022年7月11日]
⑤RICOH GR IIIx・GR LENS 26.1mm F2.8(35mm判換算40mm)・絞りF6.3・1/640秒・ISO100・RAW[撮影日:2023年11月16日]
⑥Panasonic LUMIX S5・SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary・38mmで撮影・絞りF6.3・1/500秒・+0.3EV補正・ISO100・RAW[撮影日:2024年7月18日]
起点から終点までの長さは760mということであり、放射第3号線なる名称らしい。起点①②③の写真は①が2022年、②が2023年、そして③が今年なのだが、何ひとつ変わっていないように見えるのだが……。同様に終点の④⑤⑥も変わっていない。
この長ったらしい名前の東京都市計画道路補助線街路第26号線(以下・補助第26号線)は、実はこの目黒区の760mだけに限っての名称ではない。東京都区部からすると、俗にいう東京の城南といわれる、品川、目黒、大田、世田谷、渋谷の各区を所管区域としているという。
どういうことかと言うと、品川区の東大井一丁目を起点とし、目黒区、世田谷区、渋谷区及び豊島区を経由し、板橋区氷川町にいたるまでの、全長は22㎞になる道路のことを言う。つまり、各区のいたるところで工事が行われており、やがてブツ切れで行われている工事の道路が繋がるということである。よって目黒区の放射第3号線はほんの一部ということになる。
すでに完成しているところもあるし、まだ工事に時間が係る場所もある。渋谷区を例に挙げると、工事期間は平成18年(2006年)12月15日から令和8年(2026年)3月31日とあるのでまだ完成をみていないということである。目黒区の放射第3号線もまだ完成をみていない。
しかしあたしが言いたいのは、一体完成までどのぐらいかかるの? ってことですよ。初めてこの工事を眼にしたのはいつ頃だったっけ? 10年は経っているよな~。
そこで、いつ着工したのか調べてみると、2007年9月6日に工事に着手したとある。おいおい、ということはこの9月で17年経つってことかい。わずか760mの間の工事が17年経っても終わっていないってこと? まだまだかかるのであろうか? そうか前掲の渋谷区の例をみても2006年着工から、完成予定は2026年ってことだから、完成までに20年かかるってことか――道路工事ってそんなに大変なの?
そう言えば東京さくらトラム(都電荒川線)の、雑司ヶ谷と鬼子母神を結ぶ線路と並行と平行しての道路工事も、もう何年やっていることだろう? かなり長い間工事が続いているけど、あの道路もなかなか完成みないよな~。
放射第3号線の定点撮影を見てみよう。⑦⑧⑨も代り映えがしない。
⑦RICOH GR IIIx・GR LENS 26.1mm F2.8(35mm判換算40mm)・絞りF5.6・1/1600秒・-0.3EV補正・ISO200・RAW[撮影日:2022年7月7日]
⑧RICOH GR IIIx・GR LENS 26.1mm F2.8(35mm判換算40mm)・絞りF6.3・1/400秒・-0.3EV補正・ISO100・RAW[撮影日:2023年11月16日]
⑨Panasonic LUMIX S5・SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary・55mmで撮影・絞りF6.3・1/1000秒・-0.3EV補正・ISO100・RAW[撮影日:2024年7月18日]
⑦と⑧は舗装の具合が違っているが、⑧と⑨は代り映えがしない。
⑩⑪⑫も同じく変わっていない。
⑩RICOH GR IIIx・GR LENS 26.1mm F2.8(35mm判換算40mm)・絞りF7.1・1/640秒・-0.3EV補正・ISO200・RAW[撮影日:2022年7月7日]
⑪RICOH GR IIIx・GR LENS 26.1mm F2.8(35mm判換算40mm)・絞りF5.6・1/500秒・+0.7EV補正・ISO200・RAW[撮影日:2023年11月19日]
⑫Panasonic LUMIX S5・SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary・42mmで撮影・絞りF5.6・1/500秒・+0.3EV補正・ISO100・RAW[撮影日:2024年7月18日]
そして⑬⑭⑮――しかし写真としての面白味がありませんね、申し訳ありません。
⑬RICOH GR IIIx・GR LENS 26.1mm F2.8(35mm判換算40mm)・絞りF6.3・1/250秒・-0.3EV補正・ISO100・RAW[撮影日:2022年7月11日]
⑭RICOH GR IIIx・GR LENS 26.1mm F2.8(35mm判換算40mm)・絞りF6.3・1/250秒・+0.7EV補正・ISO200・RAW[撮影日:2023年11月16日]
⑮Panasonic LUMIX S5・SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary・28mmで撮影・絞りF6.3・1/800秒・-0.3EV補正・ISO100・RAW[撮影日:2024年7月18日]
おや、⑬⑭はほとんど変わっていないが、⑮を見て下さい。あたしゃ初めてここで工事している人たちの姿を眼にした。そりゃ毎日観察していれば、当然工事の様子も目に入るだろうが、毎日ここで観察しているわけではない。あたしゃ本当に今まで工事している光景を目にしたことがなかったのよ――なんだか、妙に関心をしてしまった。
全長760m、工事の人たちが大挙して工事に従事すればあっという間に完成するような気がするんですが、そんな簡単な問題じゃないのかな? 来年もまた同じ場所に立って「遅々として進まないね~」なんて感想持つのかな?
- ●CD発売情報
- なぎら健壱 CD ALBUM
- 「あれからずっと…」ROOTS-015
「ぐるり万年床~あれから50執念~」 ROOTS-016- 全国CDショップにて発売中!& デジタル音源配信中!
- ●なぎら健壱 写真展開催
- なぎら健壱写真展「酒場の情景」
- 2024年7月24日(水)~8月10日(土)
- 入場無料 最終日8月10日(土)は18時閉館
- @KKAG : Kiyoyuki Kuwabara Accounting Gallery (東京・千代田区東神田)
- なぎらさんが訪れた様々な酒場の情景を撮影した魅力的な作品の中から、厳選したモノクロプリント約25点を展示。
- https://fb.me/e/5GmYgaTWx
- ●LIVE SCHEDULE
- 7/27(土) マンダラ2
- 8/31 (土) 新宿スペースゼロ(新宿南口フォーク集会)
- https://www.capital-village.co.jp/calendar/concert/2024022202.html
- 9/14(土) 横浜サムズアップ
- 9/21 (土) 群馬県安中市 サウンドタム
- 10/6 (日) 渋谷7th FLOOR (with若旦那)
- 10/12(土) goodstock Tokyo (フォーク講座&ミニライブ)
- 10/13(日) 埼玉県上尾市 ECHOS CAFÉ STUDIO
- 11/2(土) カメリアホール コンサート
- ※「なぎらチャンネル」
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- ※TOTAL INFO : http://roots-rec.s2.weblife.me/index.html
1952年、東京生まれ。70年、アルバム『万年床』で、フォークシンガーとしてメジャーデビュー。以後ラジオパーソナリティー、俳優、エッセイスト、タレントとして活躍。写真やカメラにも造詣が深く、写真家の顔も持っている。『町の残像』(日本カメラ社)など著書も多数ある。
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