浅草地下商店街内で。
わたしはアップルシードエージェンシーという作家の事務所に所属しています。このたび、事務所の先輩である、梶永正史さんを撮らせていただく機会を得ました。

待ち合わせした浅草駅前。

浅草駅。

よく晴れた日でよかったです。
梶永正史さんは2013年、宝島社主催の「このミステリーがすごい!」大賞で大賞を受賞。「警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官」(宝島社)で作家デビューしました。わたしは同じ賞の2012年の隠し玉でデビューしています。前々からパーティーなどでお話したりしていたので、梶永さんのことはよく知っていました。
とはいえ! わたくし、カメラをこんなにたくさん持っていながら、人を撮るのが本当にヘタなのです。一度、焦って全部が全部ピンボケの写真になってしまったこともあるくらいで……。だから普段撮っている写真も、動かない街の風景などが多いです。性格上、人見知りするというのもあるし、(人を! 撮らせていただく!)ということに緊張を感じるタイプなのですよね。
わたしはプロカメラマンの方とも面識がありますが、どの方も人当たりが良く、総じてコミュニケーション能力が高い印象です。ちょっと話して緊張をほぐし、いい表情をここぞという角度で捉えるのは、プロこそなせる技術なんだなと思います。あと、集合写真を撮るときにも、プロの仕切りはやはりすごいと感心します。
でも、人を撮るの苦手と言って、ずっと避け続けているのも進歩がありません。今回、いい機会なので、梶永さんをモデルに、ポートレートに挑戦することにしました。
今回の機材はSIGMA fpとリコーGR Ⅲ。フィルムカメラも用意して、ライカM4にLOMOのLomoChrome Classic Colorをつめました。GR Ⅲには、フィルムのポートラ風に映るフィルター、PolarPro「Cine Goldフィルター」をつけました。

使用機材はこちら。SIGMA fp。

ライカ M4。9mmのエルマーとも迷いましたが、今日はこちらのズマロンにしました。

GR Ⅲ。PolarProのCine Goldフィルターは、ほんのりとした効果があり、フィルム調に撮れるので愛用しています。
メイン機材は、一番慣れているSIGMA fpにしました。ファインダーもつけているので見やすいです。デジタルで、GR Ⅲも併用します。あと、梶永さんはフィルムの撮影も試してみたいとのことだったので、ライカM4に、わたしが一番身近に感じているズマロンを付けました。フィルムは、もっとニュートラルなものでもいいかなと思ったのですが、デジタルでは出ない雰囲気も欲しいかなと思って、あえて色味に特徴のあるロモに。
梶永さんは浅草が好きでお詳しく、まず浅草の地下街へ。みなさん「浅草地下商店街」に行かれたことがありますか。昭和30年開業の、日本最古の地下街なのです。階段の様子から壁の雰囲気まで、古き良き昭和を感じます。普段古いものを好んで撮るわたくし、大喜び。
梶永さんは警察小説の名手ですから、この地下の雰囲気がぴったりだなと思いました。

浅草地下商店街入り口。ここの階段も雰囲気がいいですよね。

浅草地下商店街は、古いものと新しいものの融合がなんとも面白くてよかったです。

不思議な地下道も。ロマンがありますね。
ちなみに梶永正史さんの大人気シリーズ『デラシネ 放浪捜査官・草野誠也の事件簿「鏡の海」編』(潮文庫)は、以前記事でも取り上げた瀬戸内海の父母が浜が舞台になっています。普段、警察小説を読まないわたしも夢中になって読みました。放浪捜査官シリーズは、1月5日に新刊も発売とのこと、楽しみです。『デラシネ 放浪捜査官・草野誠也の事件簿「霧の樹海」篇』(潮文庫)なんと凶器は野生のヒグマ?!
『デラシネ 放浪捜査官・草野誠也の事件簿「鏡の海」編』(潮文庫)
『デラシネ 放浪捜査官・草野誠也の事件簿「霧の樹海」篇』 (潮文庫) 2026年1月5日発売の新刊です。
次は地上に上がって浅草寺の方へ。こちらも観光客で賑わっています。浅草好きな梶永さんのおすすめは、浅草神社の境内にある被官稲荷神社。こちらは五穀豊穣・商売繁盛・立身出世・芸能上達の御利益があるとか。芸能人やお笑い芸人の方もよくお参りされているようですよ。関東大震災や戦火も逃れた、昔のままの社殿に歴史を感じます。お祀りされているのは猫……ではなく狐だと思いますが、猫好きな梶永さんらしい一枚が撮れました。

浅草寺方面へ。観光客で賑わっています。

浅草の被官稲荷神社は可愛い狐がたくさん。
ニュートラルな背景の写真も欲しいね、ということでスカイツリーを臨む隅田川へ。こちらもポートレートに良さそうな陰影の綺麗なコンクリートがあったりします。

隅田川方面に移動します。

川を背景に一枚。
梶永さんが写真に撮られ慣れているというのもあって、最終的に、SIGMA fpで150枚、GR Ⅲで53枚、ライカM4では12枚を撮影しました。
観光地としての浅草はなんとなく知っていましたが、今回、浅草の面白い所をいろいろ教えてもらい、ポートレートを撮るのもとても楽しく、写真のいい勉強にもなりました。カメラを持っていくのにもとても楽しい場所なので、みなさまもぜひ。
梶永さん、モデルになってくださってありがとうございます!

陰影の綺麗なコンクリートの前にも立っていただきました。
- ■梶永正史さんプロフィール
- 梶永正史(かじなが・まさし)
1969年、山口県生まれ。2014年、『警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官』で第12回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。「特命指揮官郷間彩香」「ハクタカ」など著作が次々とドラマ化されている。- https://www.appleseed.co.jp/writerlist/梶永正史/


PCT Membersは、Photo & Culture, Tokyoのウェブ会員制度です。
ご登録いただくと、最新の記事更新情報・ニュースをメールマガジンでお届け、また会員限定の読者プレゼントなども実施します。
今後はさらにサービスの拡充をはかり、より魅力的でお得な内容をご提供していく予定です。
「Photo & Culture, Tokyo」最新の更新情報や、ニュースなどをお届けメールマガジンのお届け
書籍、写真グッズなど会員限定の読者プレゼントを実施会員限定プレゼント