中野駅北口。いつもにぎわっています。
中野といえば何を想像されるでしょうか。
中野ブロードウェイや、サンモール商店街をすぐ思い浮かべる人もいるでしょう。今日はわたくし柊の、中野のいつもの定期散歩コースを紹介いたします。
まずは中野駅北口に出ます。出るとそこには駅前広場が広がっていて、(ああ、中野に来たなあ)という、わくわくした気持ちが盛り上がります。外国からの観光客の人もたくさん見かけますが、東京の中でも中野を選ぶとはお目が高い。わたしは中野の界隈がすごく好きなのです。
最近では、座っちゃダメ! ここでたむろしてはいけません! というような冷たい、ツンとすましたような雰囲気の駅前広場が多い中、中野駅の広場の円形のベンチは、中野の懐の深さを表しているようです。
座ってカメラの設定を合わせたり、ストラップを首からかけたりして準備は万端です。今回は愛機リコーGR Ⅲxを持って散策しました。
まっすぐサンモール商店街へ。
サンモール商店街の賑わい。
サンモール商店街はいつも活気があって人があふれており、美味しそうな鯛焼きや食べ物のお店が並んでいて、見るだけでも楽しいです。わたしが行ったときには、地元の小学生のみなさんが作ったこいのぼりの作品が、商店街の向こうまでずらっと飾られていて、それが風にそよぎとても綺麗でした。
サンモールの中を少し歩いて行くと、いつも美味しそうなお惣菜やおこわを売っている「健康食卓 わしや」の、のれんが見えてきます。そののれんを目印に右折。この細い路地もなかなか味があります。開店すぐの時間帯だったら、スーツケースや巨大なリュックを背負った方々がいないタイミングで路地の写真を撮ります。
地元小学校の飾りにも和みます。外国人のみなさんも喜んで写真を撮っていました。
細い路地を抜けると……
フジヤカメラの店舗が集まっているゴールデントライアングル地点があります。
歩いて右手に見えてくるのがフジヤカメラジャンク館です。入店の作法としては、通路で他のお客さんの邪魔にならないよう、リュックなどを前向きにするのがよしとされています。カメラ・レンズだけでなく中古書籍やフィルター、説明書もあったりするので、賑わうお客さんの間を縫うように一周しながら、何か掘り出し物がないか、じっくりと眺めます。自分で分解、クリーニングができたらなあと毎回思います。ちなみにわたしは、何かがすごく気になっても、その場では意地でもスマホを見ずにいるタイプの客です。
フジヤカメラジャンク館。掘り出し物がたくさん。お店ごとにカラーが変わるのでとても楽しい。
次にフジヤカメラ用品館へ。1階は動画関係で、まだよくわからないので残念ながら素通り、すぐに2階の用品館へ。この用品館には暗室用品の棚があり、そこにはマスコタンクなどの現像タンクやリール、フィルムの乾燥時に留めるクリップなど、このご時世、なかなか他店で見つけにくいものもあったりするので本当にありがたい。いつもその棚をじっくり眺めます。この用品館は、新型の照明機材や、何に使うのか見当もつかない、珍しい撮影用具もあったりして、発見があります。ポーチ類など、大きさや種類が豊富なのもいい。
わたしは二階のフジヤカメラ用品館へ。用品館でも長居します。
ジャンク館→用品館と来て、次はフジヤカメラ本館へ。本館1階はメーカー別にずらりとデジタルカメラのボディやレンズが置かれていて、品数は多いものの、配置がよく見やすいです。
真ん中で、島のようになっているカウンターの店員数もとても多く、女性店員もいるので、女性も入りやすくなっているのもいいところ。カメラ店の中には、初心者がおびえて入りづらい店構えのところもある中、フジヤカメラの風通しの良さ、入りやすさはぜひ記述しておきたいです。一周しっかり見て回ります。
フジヤカメラ本店へ。一階二階ともまいりましょう。
さて、十分に財布と物欲が暖まったところで、フジヤカメラ本館2階へ。ここには中古カメラが、デジタルカメラ・フィルムカメラ問わずあります。中古カメラを買うときは、できれば在庫の中から、お財布とカメラの状態とをよく吟味して買いたいですよね。在庫数が多ければ多いほど選択肢も増えます。
わたしはかねてからシネレンズにも興味があり、いいものがあればぜひ欲しいと思っています。シネレンズは、ボディの選択が難しい。シネレンズにぴったりのセンサーサイズを持つ、ペンタックスQ10が最近ちょっと気になっています。フジヤカメラにはそのペンタックスQ10さえも、ずらりと10台くらいあったので、色はどうか、外観の擦れがどの程度か、状態はどうか、値段はどうか、などと豊富な在庫で十分迷えます。
フジヤカメラ本店二階。何があっても外せない魅力の地です。
迷います――がとりあえず出ます。買い物の前には、頭を冷やさなければなりません。人は衝動のみで生きてはならないのです。そこからサンモールにまず戻るべきです。サンモールを歩いているとカメラのキタムラが右手に見えてきます。1階は時計ですが2階は中古カメラ。静かな空間で心ゆくまでじっくり眺めて、値段をチェックしつつまた1階へ。
横道の写真を撮り歩きながら中野ブロードウェイ方面を目指します。
カメラのキタムラへも忘れずに行きます。
それぞれの路地が面白い。
そのままサンモールを歩きます。サンモールの脇道は、それぞれ佇まいがとても魅力的なので毎回撮り歩きます。
名所でもある中野ブロードウェイへ。この独特の空気は中野ブロードウェイ唯一無二のような気がします。歩くと、右手にコイデカメラ PHOTOLABが見えてくるので、チェキの新型を眺めたり、フィルムの値段を見たりしつつ少し歩きます。
中野ブロードウェイ。唯一無二の存在感。
中野ブロードウェイの賑わい。
コイデカメラ PHOTOLABへも行きましょう。
ここでまた、中野ブロードウェイを左折して一旦出ます。
桜の季節で桜が綺麗でした。横目で見ながら先を急ぎます。
そこから少し歩くとケンコー・トキナーサービスショップがあります。入っちゃって大丈夫なのかな? 受付の人もいるし……。と最初、心配になりますが、2階にアウトレットコーナーがあるのです。ここのレンズベビーのアウトレットは、探している人には大喜びのお値下げ率だったので、ぜひ見ていただきたい。背景をぐるぐるにできるレンズベビーTwist60を買うかどうかすごく迷いました。レンズだけでなく、フィルターなども充実しています。関連した写真展もよく開かれているので、見るのもまた楽しい。
ケンコー・トキナーへも忘れずに行きましょう。
ケンコー・トキナーの二階にぜひ。アウトレットが熱い。
レンズベビーTwist60の購入を迷いながら、一旦出ます。まだ買うべきではありません。頭を冷やしながらまたフジヤカメラ2階へ。まだまだ頭を冷やす必要があるので、2階のルノワールでゆっくりとコーヒーでも一杯いただくべきです。買ってこれからも使うのか? どう使うのか? それは本当に必要なのか? 正直、買いすぎではないか? と自問自答しながらコーヒーを飲みましょう。まだ迷っているならサンドイッチを付けても良いと思います。ルノワールのモーニングはヨーグルトがついているのもいいですよね。
全部回り終わったらまた振り出しへもどります。喫茶室ルノワールで頭を冷やしましょう。
モーニングがおいしいですね。
そこで、十分頭が冷えたので、「よし、今日は何も買わないぞ」と決心しつつ店を出ます。
でもやっぱりフジヤカメラ本店で購入しました。ライカゾフォート2、可愛くて最高ですよね。
みなさんも、次のお休みはぜひ中野カメラ散歩コースへ。
今日も物欲に負けています。
本日のカメラ、GR Ⅲx
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