top コラム柊サナカのカメラぶらり散歩第16話 文京区「小石川植物園」

柊サナカのカメラぶらり散歩

第16話 文京区「小石川植物園」

2024/02/20
柊サナカ

小石川植物園入口。中は町の喧騒とは別世界が広がっています。(SIGMA fp, Voigtlander ULTRA WIDE-HELIAR 12mm)

 

みなさんのストレス解消法は何でしょう。
 

心が病みがちな人が多いのでは? とよく想像される作家という仕事ですが、いざこの世界に入ってみると、酒! 女! 煙草! 薬物! みたいな感じの人はまず見かけませんし、病んだ雰囲気の方もあまりいない印象です。正確に言うと、心がつらくても、なんとかリカバリーできるやり方を、自分なりに身につけている人が多いのではないかと思います。

 

わたしはストレスを受けたとき、またはストレスまでは行かずとも、なんか鬱々として気持ちが晴れないとき、今の環境と別の所に身を置いてみる、ということをよくやります。
 

パソコンかポメラに向かいっぱなしの部屋→電子機器のない自然の中へ。部屋の一室→広々としたところへ。座りっぱなし→ほどよく歩けるところへ。

 

入口入ってすぐのバナナの林(GR Ⅲx)
 

美しい桜並木(GR Ⅲx)

 

そこで、まだ行ったことのない小石川植物園に行ってみようと思いたちました。文京区にある植物園で、東京大学の付属施設だそう。1684年に徳川幕府の設立した「小石川御薬園」がもとになっていて、日本でもっとも伝統があり、世界的にも歴史ある植物園だそうですね。NHKの朝ドラ「らんまん」をご覧になった方には、なじみ深いかもしれません。持って行ったカメラはおなじみリコーGR Ⅲxと、SIGMA fpに超広角のウルトラワイドヘリアーという組み合わせです。

 

わたしが行ったのは平日の午前中、良く晴れた日で、近くの保育園のこどもたちが連れられて行列で遊びに来ていました。のどかです。平日午前中は人がほとんどいないこともあって、とても静かで自分の足音のみが響きます。今まで温室には行ったことがありますが、植物園にはあまり縁がありませんでした。想像以上に敷地が広大で、ちょっと地図で確認したら、端から端まで一キロ以上にわたって道が続いています。ぐるっと見て回るには単純に二キロ以上は歩きます。歴史ある植物園ですから、植えられている木もしっかり育っていて、見上げるような高さに。もうこれは森だな、と思いました。都内にこんな森があるなんて思いもしませんでした。

 

温室の中はあたたかい。カメラの結露にご注意。(SIGMA fp, Voigtlander ULTRA WIDE-HELIAR 12mm)

 

温室の新種の花。(GR Ⅲx)

 

森の匂いに鳥の声、響く自分の足音に木漏れ日、自然というのはいいものです。カメラを持って歩くだけで心が静まります。
 

以前、作家の先輩に連れられて山登りをしたときも感じましたが、普段からパソコンに向かいっぱなしの人は、定期的に静かな自然の中で心を休めるのがいいです。自然の中のみずみずしい空気を吸っていると、自分の中のストレスがみんな消えていくようです。

 

山登りとなると大がかりで、なかなか一人で装備もなく、思い立って行こうとはなりませんが、この小石川植物園は文京区の街なかにあります。見晴らしの良いところに、ところどころにベンチもあるので、ひなたぼっこするにもいいです。ここで読書してもいいだろうなと思いました。わたしはお弁当を持って行きませんでしたが、お弁当を食べている人も見かけました。ゴミさえ持って帰るならば飲食も可だそうです。

 

森の小道を抜けると日本庭園に出たりして、ちょっとした探検気分を味わえます。温室もあたたかくていい。わたしは温室の雰囲気も好きなのですが、珍しい植物がずらっと並んでいる様子を独り占めに見られるのは、とても贅沢な気分でした。

 

森の中を進みます。(GR Ⅲx)

 

早咲きの梅。梅林もいろいろな種類があり素晴らしいです。(GR Ⅲx)

 

日本庭園と、美しい旧東京医学校本館。(GR Ⅲx)

 

園内を見てみると、同じようにカメラを抱えた人をよく見かけます。みなさん鳥を撮りに来ているのか、巨大な望遠レンズをつけている人も。今が一月の終わり、ちょうど早咲きの梅が咲き始めたころなので、この原稿を皆さんにお目にかける頃には、梅林も満開になっていることでしょう。咲いた梅を撮りに来ている人も見かけました。

 

わたしは一キロあたり歩いたところで、SIGMA fpの設定を間違えていたことがわかって、(やっぱりちゃんと撮りたい)と思い、一度スタート地点まで戻りましたので、その日の歩数は一万二千歩ほどになり、夜もぐっすり眠れてリフレッシュできました。

 

静かな池と落ち葉。(SIGMA fp,Voigtlander ULTRA WIDE-HELIAR 12mm)

 

飛び立つ鳥たち。(SIGMA fp, Voigtlander ULTRA WIDE-HELIAR 12mm) 

 

見事な桜並木や花菖蒲もあり、一年中楽しめるところだと思うので、小石川植物園には、カメラを持ってまた行ってみたく思います。今度はお弁当を持って行くつもりです。

 

見上げるような大木。(GR Ⅲx)

 

松の枝ぶりも見事です。(GR Ⅲx)

 

今回使用した機材GR ⅢxとSIGMA fp。この組み合わせがとても好きです。

 

  • 小石川植物園
  • 〒112-0001 東京都文京区白山3丁目7番1号
  • 休園日:月曜(月曜が祝日の場合はその翌日、月曜から連休の場合は最後の祝日の翌日が休園日)
  • 開園時間:午前9時~午後4時30分(但し入園は午後4時まで)
  • 入園料:大人・500円、小人・150円
  • https://koishikawa-bg.jp/

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