豆電COFFEEの入っている美しいドミール赤羽の建物。窓の陰影が好きです。
最近、ブラックミストなるフィルターが気になっていました。そのフィルターを使っている人の写真がふんわりして素敵だったのです。デジタルカメラは、隅々までパキリと写したいときもありますが、ふんわり写したいときもありますよね。
というわけで愛機リコーGR Ⅲにブラックミスト№5を付けて、街を歩いてみることにしました。
行き先はわたしの好きな街、赤羽です。
赤羽にはカメラを持って歩くと、徒歩で行ける範囲に楽しいところがたくさんあるので、試し撮りにもよく行きます。今日はたくさん写真を撮りつつ歩きたいと思います。
まずは高架を北赤羽方面に向かって歩きます。すると右手に良い感じのビルが見えてきます。
わたしはちょっと古めのビルがとても好きなのです。ドミール赤羽一階の「豆電COFFEE」は、赤羽と言えばご存じの方も多い名店です。残念ながら名物だったプリンは、いまはメニューにありません。代わりにチーズケーキをいただきましたが、コーヒーと合わせてとても美味しかったです。
逆光も美しい豆電COFFEE。夕方の光が美しいのですが、早めに閉まります。
ここのカウンター席は、磨りガラスになっています。街の様子や、揺れる葉っぱ、行き交う人が磨りガラスの向こうで美しい影となり、スッ……と移動していく様子はとても趣深いものです。このドミール赤羽ビルは、夕日が特に映えるように思います。ブラックミストで光が入ると、良い感じのやわらかみが出るようで、とても気に入りました。
豆電COFFEE、リラックスできます。美味しい。
豆電COFFEEは、日中、営業時間が早く終わってしまうので、出かける前には確認を。隠れ家的な存在で、ひとりでこそ楽しめるような店内です。店内の写真は他のお客が写らないようにと貼り紙があるので、そこも気をつけつつ窓を撮ります。
こんどは赤羽駅の方面へ戻っていきましょう。赤羽には、個人的に好きなツタの絡まる家もあったりして、撮りたいものに事欠きません。大きな通りもいいものですが、夕方の脇道もまた味があります。
夕方の赤羽の街角には、思わぬ景色が広がります。朽ちた子供自転車。
赤羽の良いところは、新しいものはもちろん、古いものも古いまま残っているところだと思います。よく昭和レトロを模して、見た目だけ再現したような施設がありますが、本物にしか出せない味のようなものがあるのではないでしょうか。
お菓子の種屋には、昔懐かしいゲームがあります。なんと飾りじゃなくて今も現役で、子供が親に小銭をねだる様子もみられました。昔遊んだゲーム、あるでしょうか?
お菓子の種屋、レトロゲームたち。飾りでなく今も遊べるよう。
カラスがビルの間を飛びます。
昼から開いているお店もあって、いい気分でお酒を飲んでいる人たちの姿も見られます。
個人的に好きな赤羽パレスビル。見かけるたびに撮る、独特の存在感があります。
しかしやはり赤羽というと、夜の赤羽、とくに明かりに美しさを感じます。わたしがとても好きな撮影場所が数カ所ありまして、鯉とうなぎのまるます家の漏れ出る明かりもいいし、駅近くの、たばこ屋さんの小道も好きです。大好きなのはOK酒場の明かり。ここのジグザグの明かりは奥行きもあって、モノクロでもカラーでも綺麗だと思います。その反対側の提灯もいい感じです。
暗くなってくると赤羽は美しさを増します。好きなタバコ屋の角。
中央街のレトロな街灯が連なる様子に、ノスタルジックなものを感じます。
鯉とうなぎのまるます家はいつもにぎわっています。
写真はどれもGR Ⅲ+ブラックミスト№5、イメージコントロールはネガフィルムで、明瞭度を下げてあります。
ブラックミストで撮ることで、夜の明かりはぼうっとにじんでより美しくなります。
撮った後に飲むのもまた楽しそう。カメラを持って散策、いかがですか。
ブラックミストフィルターを通すと、なんでもない明かりもドラマチックに写るような気がします。
大好きなOK横町の提灯。何度も撮っています。
名店街の提灯もいい。
GR Ⅲに、アダプターを介してブラックミスト№5をつけました。好きな組み合わせです。
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