「ライカの100年:世界を目撃し続けた一世紀」展 あいにくの雨でしたが、たくさんの人でにぎわっていました。
わたしはライカA型を愛用しています。(過去記事はこちら→ ライカA型を使ってみる、不動品だったライカA型を修理、結果はいかに。(分解写真あり))
ライカでもA型なんて、見るからに使いにくそうと思われることも多いのですが、わたしのA型は薄く、鞄の隙間にもスッキリ入ります。目測にも慣れたら撮影にもまったく困ることはありません。そのシンプルさも含めて撮ることの喜びがあり、日常のカメラとして愛用しています。

愛用している、わたしのライカA型。
このライカA型、部品をまとめて譲り受けた物で、詳しい経緯はよくわかりません。それでも長い時間、旅をして日本の私のもとへ来たんだなと思います。使っていると愛着も湧くもので、いつかこのA型に故郷を見せたいと思うようになりました。でもさすがにドイツ、ウェッツラーにあるライツパークは遠く、なかなか行くことができません。
先日、「ライカの100年:世界を目撃し続けた一世紀」展が、青山のスパイラルガーデンで開かれました。わたしも予約して行ってきました。(※10月26日に終了しました)

「ライカの100年:世界を目撃し続けた一世紀」展のポスター。100周年おめでとうございます。
植田正治×福山雅治写真展も開かれていたこともあるのか、女性もたくさん訪れていたのが印象的でした。
たくさんの資料とともにライカの歴史が展示されています。オスカー・バルナックは病気がちで身体も弱く、木製の大判カメラ+ガラス乾板を持ち歩くことが難しかったため、小さなカメラを作り上げた、というような説明が動画で流れていて大いに共感、もしかしてオスカー・バルナックがスポーツ大好きで健康なマッチョだったら、カメラの歴史も大きく変わっていたかもしれません。

オスカー・バルナック。残されていた写真からもその人柄が偲ばれます。
オスカー・バルナックは写真を撮影することが好きだった、という話の通り、確かに写真が上手い。撮ることが好きだからこその工夫があったのだなと思います。犬の写真も彼が撮ったものだそうですが、可愛いですよね。

この写真を撮るために、名前を呼んだりソーセージを見せたりしたのかなと思うと、なんだかかわいいですね。
1925年のライプツィヒでの春期見本市で「ライカ1」を発表とのこと、わたしは昔の宣伝とか写真の隅々までをくまなく見るのが好きです。ライプツィヒでの春期見本市の写真をよく見ると、時計もありますね。謎のフィルター? レンズキャップ? のようなものも。額もあるし、引き伸ばし機があったりと面白いです。この写真がまんまCP+みたいでもあり、人の営みというのは昔から変わらないものだなと感慨深いです。

「ライカ1」が発表されたライプツィヒでの春期見本市の様子。
組み立ての様子を撮影した写真を見て驚いたのは、なんとなくカメラの部品の組み立てというのは流れ作業で、一部を終わらせたら次に、次々部品を送って、というものを想像していました。撮影用かもしれませんが、この写真を見ると、一人で一台を最後まで組み立てているようにも見えます。修理に詳しい方によると、検査機器も机にあるとのことで、一人の人が一台を組み上げて調整していたのかもしれないですね。わたしのA型もこんな風に、もとはひとりの職人さんの手によって組み立てられていたのかもしれません。

カメラ組み立ての様子。職人技ですね。
食堂かな? 美味しそうな団子だなと思っていたら、レンズのコーティングの様子でした。コーティングは女性が担当していたようですね。

コーティングの様子。料理のよう。
ライカの歴史がこのようにスパイラル状になっており、中にはA型がありました。

ライカの歴史を振り返りながら一周回って、中に入っていくようになっていました。
ライカの歴史に触れた「ライカの100年:世界を目撃し続けた一世紀」展、見ごたえありました。ぜひいつか、ウェッツラーにもA型を持って訪れてみたいと思います。

資料もたくさんありました。昔のコピーは強い。

ライツパークがあしらわれたロゴ。

テディベアに興味はなかったはずなのに、ものすごく欲しくなります。可愛い……。

真ん中にあったA型と並べて写真を撮りました。次のイベントにも愛機を持っていけるよう、大事に使おうと思います。


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