top コラム推すぜ!オリンパス第9回 中古カメラ店で見つけた医療用のPEN F 「オリンパス PEN F Medical」

推すぜ!オリンパス

第9回 中古カメラ店で見つけた医療用のPEN F
「オリンパス PEN F Medical」

2024/01/11
赤城耕一

オリンパス PEN F Medicalと勝手に呼んでおります。外観はPEN FVからセルフタイマーを省略しました。というだけのカメラなんだけど、ファインダー内は特殊なんで一般撮影には使えず、修理技術者にお願いしてPEN FVの光学系を移植してもらい日向の道を歩けるようにしてもらったわけです。

 

PEN FTはあるけど、PEN Fはパスしたと前に書きましたけど、じつはうちには別のタイプのPEN Fがございました。
 

それはメディカル用のPEN Fです。正式名称かどうかわかりませんが、ボディの刻印を並べて書けば、「OLYMPUS PEN F Medical use Type1」となります。

 

ご覧の刻印がアイピース脇にありますね。だからどうしたという感じもしますが、エングレーブされた文字の大きさが謙虚でいいわけ。カメラ比べの飲み会で仲間に読ませようとしても老眼で見えないんじゃないかな。

 

筆者くらいの変態になりますと、通常市販カメラでは物足りなくなり、こういう悪食をはじめるというわけであります。良い子は真似しないようにお願いいたします。
 

本機は今はなき、某新宿の中古カメラ店で見つけたのですが、外観はセルフタイマーなしのPEN FV、しかし、ファインダーを覗いても、円形の空中像の丸しか見えないという代物でありました。つまり原則として通常撮影はできません。

 

いや、できなくはないか。ズイコー20mm F3.5あたりを装着して、高感度フィルムを装填して、絞り込んでノーファインダーの目測で、街に斬り込んでゆくという撮影方法は不可能ではないのですが、頼りになるものがなさすぎですね。心眼を持つ人なら可能かもしれませんが。

 


シャッターダイヤル外周には外部メーターを取り付ける突起がありますね。こうなるとメーターつけたくなりますね。

 

本機は顕微鏡か内視鏡撮影のために用意されたものだと思いますが、このような特殊なカメラを用意するのは、さすがこの分野に長けたオリンパスだけのことはあります。
 

でもね、昨今では内視鏡や顕微鏡に接続するのは当然デジタルカメラですから、リアルタイムで画像診断が可能ですが、その昔はポジフィルムで撮影して、確認していたのでしょうか。まさかネガフィルム使って現像してプリントとかしないよね。
 

内視鏡や顕微鏡でのフィルムカメラでの撮影は露出はどのように決めていたのか、後学のために識者に訊いておきたいところでありますね。定番の撮影方法とかあるのしら。PEN だから、ひとりについて72枚とか撮影したのかしらとか、露出はバラしたのかしら、とか色々と疑問が出てきます。

 

デジタルのPEN E-PL7と並べてみますね。似てますね。PEN-Fの方が作り込みいいです。セルフなくてデザイン的にも良かったです。だからどうした。なんだけどね。

 

もっとも露出決定方法がわかっても現在では意味がないような気もしますけど。内視鏡撮影で銀塩写真の味わいとかやっても仕方ないですよね、粗粒子現像とかね。
 

筆者はこの特別なカメラを携えて知り合いのカメラ修理業社を訪ねました。通常モデルのファインダースクリーンやプリズムなどの光学系パーツを移植してもらい、一般仕様にして使うことを考えたからです。
 

奇特なことを考えるなと思われたでしょうが、この修理業社の若き担当者は「やってみます」と依頼を快諾していただきました。部品取り用のPEN F系カメラから光学系を移植する措置をとるということでした。
 

しばらくして、移植が完成したとの知らせを受けまして、喜んで受け取りに訪れたのですが、修理担当者からはけっこう大変でしたよ、と愚痴られました。
 

素人考えだと、ともすればファインダースクリーンを移植すればサクっと換装完了かと考えていましたが、あくまでも医療用カメラとして考えられていたこのPEN Fは、通常のファインダー光学系を移植するようにはできていなかったようです。
 

つまり、パーツが入る溝などが未加工ゆえに、光学系パーツを取り付けに苦労したとのことです。良い子は、修理技術者を困らせるような依頼はしないようにね。

 


シンクロターミナルにはFVにはないX/M切り替えがありますね。まず絶対に使わないけどね。切り替えがあるとなれば、スピードライト撮影したくなるくらいの天邪鬼ですが、面倒だし。

 

出来がったPEN Fはなかなかの美しさでありました。いや、外観はそのままなんですが、特殊な位置から筆者のところに降臨した感じがしました。少し神々しくないですか、そんなことはありませんね。
 

初号機のPEN F同様にセルフタイマーのないわけですからスペック的には初代のPEN Fと変わらないけど、新ロゴだし、花文字刻印もないし。フィルム巻き上げは一動作式だし。

 


カメラ前面だけではなくて、軍艦部も「PEN F」刻印しかないところも気に入っています。他にないしね。特別感ない?ないか。

 

ミラーも全反射ですから、PEN FTよりは明るい理屈ですが、PEN FVの時にお話したようにありがたみは薄いのです。TTLメーターもありませんから、ファインダー内もシンプルです。もっともTTLナンバー方式だと、メーターを内蔵しても顕微鏡や内視鏡撮影には使えないのか。
 

本機は改造品とはいえ、使用したパーツはみなオリンパス純正ですから、カスタマイズのなんちゃって感が薄いのがいいわけです。これはこれで意味があるのではと勝手に考えております。はい、今回はどうでもいいようなお話でした。すみません。

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