ルックスは悪くないですが個人的にはCdsの受光部の丸窓がイヤですね、メーターをとり外して、PEN D3-Pとかつくればよかったのに。なんかイケそうな感じしません?しないか。前面から見ると、PENとPenの文字がありますね。
オリンパスPENシリーズはカメラを普及させるため廉価で、かつ多くの枚数が稼げるハーフサイズのフォーマットを採用しました。小さく軽いということも重要なコンセプトですね。
でもね、シリーズが成功すると、メーカーとしては、高級機も作りたくなるんでしょうね。
PENにもDシリーズというのができました。DはDeluxeのDと言われてます。ウラはとれてませんがたぶんそうです。
まずは1962年にPEN Dを発売後、1964年にD2、1965年にD3が登場します。何がどう進化したのかはわかりません、たぶんレンズとかメーターとかの改良でしょう。興味ある人は自分で調べてください。今回は最終機D3のご紹介ですね。ま、これなら間違いないんんじゃねえかということで購入しましたが、ご覧の通りこの個体は鏡筒のメッキとかハゲていて、著しく後悔しております。だから安かったのか。
鏡筒です、メッキが剥がれて汚いサビが浮いているので著しく使用のモチベーションが下がりますが、許してください。1/500秒がキレるのはいいですね。
バッテリー室は、取り外した裏蓋の奥にて発見しました。次の学会で報告します。フィルムが途中だとバッテリーの交換は厳しいですね。ライツミノルタCLみたいです。とりあえずなんとかしましょう。
D3は名前だけみるとスクリューマウントライカみたいですが、このころのライツからはインネンをつけられるようなことはありませんでした。
非常に重要なのは搭載レンズがF.Zuiko 32mm F1.7という大口径になものなったということです。
Fズイコー32mmF1.7 。F値のとこだけ赤色です。恥ずかしいですね。見せびらかし用でしょうか。どうせ普段は絞って使うんだからさ。
だいたいF3.5からF2.8となっただけでも騒いだくらいですから、いきなりF1.7となれば1段以上明るいわけです。
でもね、フォーカシングはあいかわらずの目測なんですぜ。言わずもがな、大口径レンズを開放値近辺で使えば被写界深度が浅くなりますね。だから本来は正確にフォーカシングせねばならないはずですが、そのあたりは曖昧ですね。使っている人はどうしているんですか。
いちおうですね、フォーカスリングには0.8m、1.2m、3m、インフの4箇所にクリックがあります。だからどうしたというのしょうか。容易に動かないようにというおまじないだと思いますが。おそらく適宜な距離に設定して、その距離まで撮影者が動けということかと思います。
距離指標です。ダイヤルを回すのではなく、ミッキーマウスの片方の耳みたいなノブを設定値まで動かし設定します。1.2と3mにクリックあります。目測です。がんばって。
筆者はピンボケしている写真が可愛いとか口が裂けても言えない立場ですから、PEN D3を開放値近辺で使う場合は別のカメラを用意し、それでフォーカシングして、距離目盛りをみて距離を読み取り、それを本機の距離目盛りに移し替えて撮影するという涙ぐましい撮影方法をとります。だれか表彰してください。
日中晴天下の通常のスナップでは被写界深度を稼ぐために絞り込みますから、大口径レンズである必然はないのですが、仲間内が集まるカメラ比べの飲み会では、所有カメラのレンズの第一面の口径がいかに大きいかを競うことになりますので、D3はPENシリーズの代表として必要になります。
デラックスのくせに、コマ数計は手動設定します。親指で押して数字変えると行きすぎたりします。人生の貴重な時間が奪われてしまいそうです。
そういえば露出設定はどうするのか。生意気なことに本機にはCds受光素子の外部測光方式のメーターが入っています。良い子はこれを使ってもいいかもしれません。でも経年変化で精度とか怪しくないですか?バッテリーもアダプターが必要じゃないのかなあ。それにね、本機のメーターは絞りやシャッタースピードに連動しているわけではないので、厄介であります。
メーターはEV表示ですね。先の鏡胴のところの数値と同じものを当てはめればOKです。精度は知りません。バッテリー入れたことないので。写ルンですを思えば少しはマシかと。
筆者自身、昨今流行のしらっちゃけた露出オーバーの写真が、ホワホワしていてイイ。などと言いたくありません。だから本機に内蔵されているメーターを利用し、しっかりとした露光を心がけています。
左のボタンは背面にあるメータースイッチですね。押している間だけ機能するようです。バッテリー入れたことないので知らないんですけど。余分な出っ張りですね。なんか芸がないし。
嘘です。本機にはこれまで一度もバッテリーを入れたことがありませんので、はたしてメーターが動くのかどうかはわからないままです。でもフルメカニカルですから撮影は普通にできます。これ重要です。
バッテリー室は、取り外した裏蓋の奥にて発見しました。次の学会で報告します。フィルムが途中だとバッテリーの交換は厳しいですね。ライツミノルタCLみたいです。とりあえずなんとかしましょう。
ここからは筆者の勝手な想像ですが、本機のユーザーって、おそらくサービスサイズ以上のプリントはあまり行わなかったのではないでしょうか。ということは、わずかなピンボケくらいは目立つことなくスルーされてしまうということではないのかと。
昨今はネガをデータ化し、PC上で大きく拡大することができます。そうなると本機で撮影した写真の多くはピンボケだらけで、とくに絞り開放近くで撮影した写真をみると、気を失いそうになるのではないかと思うわけです。32mmの焦点距離のレンズって、被写界深度はみなさんが思うよりも浅いですぜ。
少しまじめに考えてみますと、本機が誕生した時代は、フィルムの感度は低く、コンパクトカメラであっても、大口径レンズを搭載したものを用意する必要があったのかもしれませんね。本機はまじめにこれに応えたということになりますが、これまで述べたように、取扱いにはそれなりのスキルが必要ということになります。ごくろうさまです。
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