X-700のシルバーモデルって、実は少ないんですぜ。初期型だけであります。でもね、残念なことにAEロックがありません。つけ忘れたんでしょうか。1年後に登場する改良型にはAEロックが追加されますが、使いやすくはないよね。だからどうしたの世界なんですけどね。でも改良型ってNew X-700とか呼ばれたのかな。記憶ないですね。
ミノルタX-GS(1979年)までやったんだから、X-7(1980年)でしょ、CMは宮崎美子さんだし。と予想したあなた。ハズレであります。ええ、X-7は所有しとりません。たぶん一度も所有したことがないんじゃないかな。
あ、ちなみに宮崎美子さんは筆者よりも年上であります。いま、朝ドラでヒロインの祖母の役をやっています。自然に時間は流れるんですよねえ。
X-7は名前はいいですけどね、たしか絞り優先AEオンリーで割り切っていますよね。
興味ないので調べる気持ちもないのでどなたかお願いします。ほら、本連載の初回の冒頭でお話ししたかと思いますが、本連載はミノルタの歴史を語るものではなくて、あくまでも筆者の気になるミノルタのカメラを取り上げています。人間を差別してはいけませんが趣味カメラなんかは明確に好みを発言したほうがいいわけです。でもまあ、こういう連載で書いていると、X-7もないとまずいんじゃねえのかと思ったりすることもあるんですが。もちろん気のせいですけど。
で、本題ですね。今回はX-700でいきます。登場は1981年ですね。
ミノルタのロゴが小文字から大文字になりますね。当時、個人的にもあれあれと思いました。確かに最初は不人気でしたね。だいたいカメラはロゴを変えると、昔の方が良かったと言われるんですけどね、筆者の“老害”はすでにこの時から始まっていたんでしょうな。関係ないですが、XDに新ロゴをつけたモデルが小数あるんですが、個人的にはそれが欲しいですね。
これね、筆者的にはけっこう評価が難しいカメラなのですよ。デザインはまあ良しとしますかねえ。シャッタースピードダイヤルもあるしね。でも、カバーがプラスチックなんですよね。プラ…。
どうしますこれ? XG-Sだってカバーはプラじゃねえかよ、それは許せてもX-700は許せないとかそういうのないですかね。表面は頑張って高級そうにみせているのですが、しょせんはプラですからねえ。しつこいすね。
X-700って、いきなりX-7から0がふたつ増えたみたいな話をしてましたわ 当時の酒宴で。でも、全体のまとめ方は綺麗な感じはしましたね。
気を取り直していきますけど、筆者的にはX-700はスペック的には大きな謎がもうひとつありました。シャッターが布幕横走りのフォーカルプレーンシャッターを採用していたことあります。
前機種のXDは縦走り金属製でありまして、シンクロ速度も1/125秒が最高速でしたが、こちらは1/60秒。シャッターユニットは搭載されるか、高機能のものに換装されるかを期待しておりました。
それにしても、横走り布幕シャッター搭載では、これは機能的に退化したことにはならないのでしょうか。なんだか昔のヒトみたいですが、XDに採用されていた、金属縦走りシャッターの評判は良くなかったのかなあ。コパルの担当と喧嘩したとか? 静かな動作音で気に入っていたのに。前回紹介した格下の「XG-S」とシャッター形式を同じにしてどうすんだよ!って暴れたくなりました。
露光補正ダイヤルです。1/2ステップ刻みになりました。でも他のカメラでは1/3ステップくらいの刻みのものも増えてきたんじゃないかな。なんかこういうところに思想の粗さが出ちゃいますよね。
X-700登場と同時期に、鬼のようにミノルタの一眼レフを使用していたプロカメラマンと偶然に知りあいになりました。
当時でもミノルタ使いのプロカメラマンは非常に珍しい存在でしたけど。彼の話によれば耐久力は金属縦走りよりも布幕横走りのフォーカルプレーンシャッターのほうが耐久力があると言ってたことを思い出しました。だからX-700は布幕横走りというレトロなシャッターを採用したのだと。あまり説得力なかったけど、その時はそういうものかと思いましたけど。
それにさらにもう一つ謎があります。X-700には「Sモード」ポジションが見当たらないのであります。どこかに落としてきたのかくらいの衝撃でした、筆者的には。
シャッターダイヤルまで白くしちゃったのもいいかもしれませんね。Pの時はレンズの絞りを最小にセットしてします。PとAポジションにはロック機構があります。AEを使うことがマストな感じですね。当たり前か。外装の仕上げはまずまずブラックよりシルバーの方が高級感ありそうな。いや、勘違いです。どちらもありませんね。
XDではSモード(シャッター優先)を搭載して、“両優先AE” を実現するためにレンズをMCロッコールからMDロッコールへと変えましたので、XD以降のカメラは当然すべて両優先AEになるのかと思っておりましたが。
考えてみれば、筆者もSモードを使用して撮影する機会はあまりありませんでした。メカニズムの興味としては当然あるわけで、実験的というか試しにという感じで使いますが、その使用頻度は少ないわけです。
Sモードが代わって搭載されたのはPモード(プログラムAE)でありまして、カメラ任せで撮影できることを大々的に喧伝しておりました。
筆者もまだ若くて熱血青年でしたからねえ、プログラムAE搭載の一眼レフなんかエントリー機だぜ、くらいに考えていて、その存在を低くみることになります。
この時代になってもフィルムメモホルダーに感度換算表があるんですよね。誰か好きな人がいたとかね。
そういえばXDのSモードは、連動範囲外になると設定シャッタースピードから自動的にシャッター速度をシフトさせる「超自動露出撮影」機能が備わっていました。「サイバネーションシステム」とも言いましたかね。これがけっこうウケたのかなあ。
絞りも緑でS表示も緑で、1/125数字も緑に合わせて、カメラ任せにしますみたいなことを言ってましたね。ある意味ではこれはプログラムAEと同じことですもんね。そういえばX-700の「P」表示も緑色ですね。
使い勝手は次回にまわします。
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