top コラムコンデジ回想録5 パナソニック LUMIX FX01

コンデジ回想録

5 パナソニック LUMIX FX01

2022/05/02
上野修

かつて、カメラメーカーのカメラ、電機メーカーのカメラという分け方がありました。いまもあるのかもしれないけれど、若い世代はピンとこないでしょう。
 

その分け方からすると、パナソニックのカメラは、典型的な電機メーカーのカメラということになります。
 

カメラメーカーのカメラは、いかにも正統派でよさそうに思えるけれど、かならずしもそんなことはなく、カメラらしいカメラという概念に縛られてしまうことあります。電機メーカーのカメラは、その点、自由度が高い傾向にあります。
 

LUMIX FX01は、まさにそうした自由度を感じさせてくれたコンデジ。当時、試用した時の感触を、次のように書いていました。
 

  • 写真になるかならないかを考えて、よし撮るぞ!と意気込まなくていい、何ともいえない心地よさがある。 

 

今では、よし撮るぞ!という意気込みの方が特殊になっているので、こういう感覚も、当然過ぎて、若い世代にはよくわからないかもしれませんね。

 


 

じっさい使っていても、広角側が広めの28mm〜102mm(35mm判換算)のズームを生かしたり、広角端5cmのマクロモードに切り替えたりして撮りまくりつつ、動画も楽しんだ記憶があります。デジカメで撮った動画を編集してみたのも、この機種がはじめてだったかも。バッテリーは、CIPA準拠の撮影可能枚数が約320枚ということで、なかなか持ちはよかったのですが、ついつい撮りすぎて何度も使い切りました。

 

 

ISO800~1600での撮影が可能な高感度モードも搭載していましたが、こちらは現在見ると、撮れないこともない、というくらいの画質。とはいえ、当時はそれが普通であって、以前とりあげたフジフイルム FinePix F11の高感度が、いかに飛び抜けて優れていたのかがわかります。撮れないこともないくらいでも、撮れないよりはいいだろうという割り切りも、電機メーカーらしいといえるのかもしれません。


[Panasonic LUMIX FX01]
・明るく見やすい2.5型、20.7万画素液晶搭載
・手ブレ補正モード、高感度モード搭載
・ワイド端28mmテレ端102mm(35mm判換算)の光学3.6倍ズーム
・F2.8のライカDCレンズ
・量販店実勢価格46,800円(2006年5月中旬)

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