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コンデジ回想録

9 リコー Caplio R3

2022/09/19
上野修

前回、リコー GR DIGITALについて書いていたら、リコーにCaplioというブランドがあったことを思い出しました。Caplioはカプリオではなく、キャプリオと読むことは、今知りました(笑)。
 

広角単焦点を搭載した、写りがとびきりいいシンプルなコンデジがGR DIGITALならば、デジタルらしく盛れるものは盛り盛りに盛っているのが、Caplio Rシリーズだといえるかもしれません。

 


 

2005年11月に発売された、有効画素513万画素のCaplio R3には、35mm換算で28mmから200mmをカバーしている光学7.1倍ズーム、1cmマクロ、手ブレ補正機能が搭載されています。広角の効果、望遠の効果、マクロの効果を実感できて、写真を撮る楽しさをひととおり味わえるスペックになっています。なかなかの高スペックなのに、ルックスはごく普通で、洗練された文房具のようなシンプルさが感じられるのがいいですね。
 

 

試写した2006年3月頃の量販店実勢価格が39,800円。初代GR DIGITALの同年の量販店実勢価格が79,800円。28mm〜200mm(35mm換算)の7.1倍ズームよりも、28mm(35mm換算)の単焦点の方が高いという、カメラにありがちな現象を体現したラインナップになっているのも面白いです。

 


 

Caplio Rシリーズはブラッシュアップを重ね、Caplio R7まで出ています。2008年に発売されたR8からはCaplioが付かなくなり、R9はなぜか欠番、R10まで出て、CXシリーズが後継機となりました。シリーズ最後となった2011年発売のCX6は、28〜300mm(35mm換算)の光学10.7倍ズーム、約1000万画素というハイスペックです。

 


 

着実に進化を重ねたにもかかわらず、ラインナップに残ったのは、広角単焦点GRシリーズの方でした。カメラの世界は、驚くほど保守的な面がありますね。


[RICOH Caplio R3]
・28mm〜200mm(35mm換算)の光学7.1倍ズーム
・手ブレ補正機能搭載
・1cmマクロ(広角側)と14cmまで寄れるテレマクロ
・長時間駆動・310ショットが可能な省電力
・量販店実勢価格39,800円(2006年3月中旬)

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