未明の電話。それが、我が人生で最大クラスのイベントの始まりだった。最大の、とはいっても、ごく当たり前な出来事に過ぎない。誰しもが通る道でもある。たまたま個人的に初めての経験だったに過ぎない。
見知らぬ携帯電話番号を見た瞬間、覚醒しきっていない脳裏を予感めいたものがかすめた気がする。当直医を名乗る声は、少し慌てているように聞こえた。「え、このタイミング、ちょっと急じゃない?」。そう思った反面、無意識のうちに来るべきときが来たと捉えていたのか、けっこう落ち着いていたようにも思う。もっとも、その記憶も「覚醒しきっていない頭が創造した都合のよいオハナシ」なのかも知れないけれど。
というワケで、まだ擦った揉んだのまっ最中なので、正直なところ望遠ズームレンズを振り回す余裕は、今のワタシにはまだない。標準ズームならまだしも……っていうか、ソニーのFE20-70mm F4 Gが気になって仕方がないこの頃ではあったのだけど、この不測の事態に乗じて密かに入手しちまうってのは、さすがに親族一同に申し訳ないというか、それをやっちゃーオシマイでしょ、みたいな気持ちもなくはない。一応ね(笑)。
リコーGR Ⅲx・絞りF2.8・1/60秒・ISO6400・AWB
だから、困ったときのリコーGR Ⅲx頼みなのである。この連載では、禁忌の存在とされているGR Ⅲxに助けを求めずにはいられない令和5年の花粉症の季節なのだ。いろんな意味で写真が上手く撮れないとき、GR Ⅲxに叱ってもらうってのが、我が写真人生における小さなお約束(2023年現在)なのだけど、いや、ホントに、連載のタイトルを裏切る行為には反省しきりでございます。
リコーGR Ⅲx・絞りF2.8・1/100秒・ISO200・AWB
ちなみに、本連載では2回目ですね、こういうことやらかすの。
(第6局 「緊急謝罪 炎上する前に激白ジブン晒し! ついつい〇〇してしまいまして…」)
やっぱ、単焦点レンズは捨てられねぇよってか?
リコーGR Ⅲx・絞りF2.8・1/100秒・ISO320・AWB
- リコーGR Ⅲx specs
◉レンズ構成=5群7枚(非球面レンズ2枚)
◉焦点距離・F値=26.1mm(35mm判換算で約40mm相当)、F2.8~F16
◉撮像素子=有効約2424万画素CMOS、サイズ:23.5mm×15.6mm
◉ISO感度=ISO100~102400:オート、マニュアル
◉手ぶれ補正=撮像素子シフト方式 (Shake Reduction)(3軸補正)
◉ローパスセレクター=SRユニットを用いたモアレ低減機能 (オフ、弱、強)
◉記録形式=RAW (DNG) 14bit、JPEG (Exif2.3準拠)
◉最大記録サイズ:=【3:2】L(24M:6000x4000)
◉動画ファイル形式=MPEG4 AVC/H.264 (MOV)
◉動画記録サイズ=Full HD (1920x1080、60p/30p/24p)
◉記録媒体=内蔵メモリー(約2GB)、SD/SDHC/SDXCカード(UHS-I規格対応)
◉フォーカス=像面位相差検出およびコントラスト検出によるハイブリッド方式
◉フォーカスモード=オートエリアAF、セレクトAF、ピンポイントAF、 追尾AF、コンティニュアスAF、MF、スナップ(1m、1.5m、2m、2.5m、5m、∞)、∞
◉フルプレススナップ=シャッターボタン一気押し、画像モニタータッチによるピント位置固定撮影機能
◉顔/瞳検出=オン、オートエリアAFのみ、オフ
◉撮影距離範囲(レンズ先端から)=標準:約0.2m~∞、マクロモード:約0.12m~0.24m
◉露出モード=プログラムAE、絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアル露出
◉測光モード=分割測光、中央重点測光、スポット測光、ハイライト重点測光
◉シャッタースピード=1/4000~30秒 (絞りによる制限F2.8:1/2500秒まで、F5.6以上:1/4000秒まで)、バルブタイマー(10秒~20分)、バルブ、タイム
◉露出補正=±5EV、1/3EVステップ
◉NDフィルター (2段)=オート、オン、オフ
◉ホワイトバランス=オートWB、マルチパターンオート、太陽光、日陰、曇天、昼光色蛍光灯、昼白色蛍光灯、白色蛍光灯、電球色蛍光灯、白熱灯、CTE、マニュアルWB、色温度
◉ドライブ=1コマ撮影、連続撮影、ブラケット撮影、多重露出、インターバル撮影、インターバル合成
◉セルフタイマー=10秒、2秒、オフ
◉クロップ=50mm、71mm、オフ
◉イメージコントロール=スタンダード、ビビッド、モノトーン、ソフトモノトーン、ハードモノトーン、ハイコントラスト白黒、ポジフィルム調、ブリーチバイパス、レトロ、HDR調、クロスプロセス※、カスタム1、カスタム2
◉RAW現像=JPEG記録サイズ、アスペクト比、色空間、ホワイトバランス、イメージコントロール、周辺光量補正、増減感、高感度ノイズ低減、シャドー補正
◉画像モニター=3.0型TFTカラーLCD (アスペクト比3:2)、約103.7万ドット
◉無線LAN通信=IEEE 802.11b/g/n(HT20) (無線LAN標準プロトコル)
◉Bluetooth®通信=Bluetooth® v4.2 (Bluetooth Low Energy)
◉外部インターフェース=USB Type-C
◉電源=充電式バッテリーDB-110、ACアダプターキット K-AC166J(別売)
◉電池寿命=撮影可能枚数:約200枚※CIPA規格準拠
◉大きさ=約109.4(幅)×61.9(高)×35.2(厚)mm(操作部材、突起部を除く)
◉重さ=約262g(バッテリー、SDカード含む)、約232g(本体のみ)
◉発売=2021年10月1日
◉価格=オープンプライス(実売129,800円・税込)
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