高倍率ズームレンズが好きだ。そもそも「撮りたいと思った瞬間に撮りたいように撮れること」を理想としてきている我が写真人生であるからにして、カメラやレンズは基本、その思いを成就できるモノが最適、かつ最高なモノであるとの理念を持ち、その結果としてズームレンズがベストな選択のひとつになっているだけの話なのだが、一方で「ズームレンズっていいよね! ズーム最高!! だって便利じゃーん」とは軽々に口にすることのできない過去も経験してきている。
40年とちょっと前、写真を本格的に始めたワタシに与えられていた教えのひとつだ。ものぐさレンズとはよくいったもの。当時、教科書代わりに愛読していた、今はなくなってしまっているカメラ雑誌に書かれていた。なるほど、面倒くさがってその場にとどまったままレンズグリグリで画角を変えるのではなく(当時は直進式ズームが主流だったから、正確にはグリグリではなくスコスコか? まぁ、どうでもよいが)、自分の足で前後に動き写真に写る被写体の大きさを変えろってこと。なるほど、「修行」にゃピッタリの押しつけである。
人目をはばかり物陰に隠れるようにしてズームレンズを取り出す。それは、隣組がいつ密告に走るかわからない危険な行為・・・などという暗黒の世界にならなかったのは幸いだが、心情的には長いこと似た空気感に覆われているように感じていた。ホンネとは裏腹に、表向き「やっぱ本格的に写真やるのだったら、使うべきは単焦点レンズっすよねー」の姿勢を捨てるワケにはいかなかったからである。よくいえば、ズーと単の二刀流。でも、実態はイソップのコウモリで悪ぅござんしたってなもんだ。
そんな葛藤の中、生み出されたのは、「ズームレンズ、ときどき単焦点」という被虐的な快感を生むバランスだ。身体や感覚がズームレンズにすっかり馴染んだところで"単焦点レンズ縛り"を復活する。するとどうなるか? 思い通りに撮れなくなって、写真が下手になった気がして、写真を撮るのがとことんツラくなる。そこを克服しようともがくのが、なんというか、気持ちE〜のである。
本当は「単焦点レンズは捨てなさい」ってカッコよく言い切りたいところなのだが、言い訳できないほどのパクりになるのでやめておく。
高倍率ズームは「寄る」ためだけではなく「適切な画角を迅速に得る」ためのものであるとの意識を強く持ち続けながら使うべき。寄り(アップでの切り撮り)が最適とは言い切れないのだから。
α7C・タムロン28-200mmF2.8-5.6 Di III RXD・(写真上)38mmで撮影(写真下)200mmで撮影
- ソニーα7C SPECS
- 型式=レンズ交換式デジタルカメラ
レンズマウント=Eマウント
撮像素子=有効約2420万画素35mmフルサイズ (35.6 x 23.8mm)、Exmor R CMOSセンサー(総画素約2530万画素)
画像ファイル形式=JPEG、RAW (ソニーARW 2.3フォーマット)
最大記録画素数 [3:2]=35mmフルサイズ時: 6000 x 4000 (24M)
画質モード=RAW (圧縮 / 非圧縮)、JPEG、RAW+JPEG
ピクチャーエフェクト=8種類:トイカメラ、ポップカラー、ポスタリゼーション、レトロフォト、ソフトハイキー、パートカラー、ハイコントラストモノクロ、リッチトーンモノクロ
動画記録方式=XAVC S、圧縮形式XAVC S: MPEG-4 AVC/H.264、音声記録方式XAVC S: LPCM 2ch
動画記録 撮影モード(XAVC S 4K)=3840 x 2160 (4:2:0, 8bit) (約)30p (100Mbps / 60Mbps)ほか
動画記録 撮影モード (XAVC S HD)=1920 x 1080 (4:2:0, 8bit) (約)、120p (100Mbps / 60Mbps)ほか
記録媒体=SDメモリーカード、SDHCメモリーカード (UHS-I/II対応)、SDXCメモリーカード (UHS-I/II対応)
ホワイトバランスモード=オート / 太陽光 / 日陰 / 曇天 / 電球 / 蛍光灯 / フラッシュ / 水中オート / 色温度設定 (2500K-9900K)・カラーフィルター / カスタム
検出方式=ファストハイブリッドAF (位相差検出方式 / コントラスト検出方式)
検出素子=Exmor R CMOS センサー
測距点数=35mmフルサイズ時: 693点 (位相差検出方式)、フルサイズレンズ装着かつAPS-C読み出し時: 299点 (位相差検出方式)、APS-Cレンズ装着: 221点 (位相差検出方式) / 425点 (コントラスト検出方式)
検出輝度範囲=EV-4 - 20 (ISO100相当、F2.0レンズ使用)
AFモード=AF制御自動切り換え (AF-A) / シングル (AF-S) / コンティニュアス (AF-C) / ダイレクトマニュアルフォーカス (DMF) / マニュアルフォーカス (MF)
フォーカスエリア=ワイド / ゾーン / 中央 / フレキシブルスポット / 拡張フレキシブルスポット / トラッキング
瞳AF=[静止画] 人物 (左右瞳選択可) / 動物、[動画] 人物 (左右瞳選択可) / 動物
その他の機能=動体予測、フォーカスロック、AF被写体追従感度 (静止画)、AF乗り移り感度 (動画)、AFトランジション速度 (動画)、縦横フォーカスエリア切替、フォーカスエリア登録機能、フォーカス位置の循環
測光方式=1200分割ライブビュー分析測光
測光素子=Exmor R CMOS センサー
測光モード=マルチ測光、中央重点測光、スポット測光 (標準/大)、画面全体平均測光、ハイライト重点測光
露出制御モード=AUTO (おまかせオート)、プログラムAE (P)、絞り優先AE (A)、シャッタースピード優先AE (S)、マニュアル (M)モード、動画、スロー&クイックモーション
露出補正=±5.0EV (1/3EV、1/2EV ステップ選択可能) (ダイヤル操作時: ±3EV (1/3EV ステップ))
ISO感度=ISO100-51200 (拡張: 下限ISO50、上限ISO204800)、AUTO (ISO100-12800、上限/下限設定可能)、
ファインダー=1.0cm (0.39型)電子式ビューファインダー (XGA OLED)、236万ドット、視野率100%、倍率約0.59倍 (50mmレンズ・∞)、視度調整機能 -4.0 - +3.0m-1、アイポイント最終光学面から約20mm、接眼枠から約17.5mm
液晶モニター=7.5cm (3.0型) TFT、921,600ドット、角度調整機能 オープン角:約176°、チルト角:約270°
シャッター形式=電子制御式縦走りフォーカルプレーンシャッター
シャッター方式=メカシャッター / 電子シャッター
シャッター速度範囲=静止画撮影時 (メカシャッター): 1/4000-30秒・バルブ、静止画撮影時 (電子シャッター): 1/8000-30秒、動画撮影時: 1/4000-1/4、AUTO 1/60まで、オートスローシャッター1/30まで、X=1/160秒
手ブレ補正機能方式=イメージセンサーシフト方式5軸補正 (補正方式はレンズ仕様による)
補正効果=5段 (CIPA規格準拠、ピッチ/ヨー方向、Planar T* FE 50mm F1.4 ZA装着時、長秒時NRオフ時)
フラッシュモード=発光禁止、自動発光、強制発光、スローシンクロ、後幕シンクロ、赤目軽減発光、ハイスピードシンクロ 、ワイヤレス
ドライブモード=1枚撮影、連続撮影 (Hi+/Hi/Mid/Lo切り替え可)、セルフタイマー、セルフタイマー (連続)、1枚ブラケット、連続ブラケット、ホワイトバランスブラケット、DROブラケット
連続撮影速度=Hi+時: 最高約10コマ/秒、Hi時: 最高約8コマ/秒、Mid時: 最高約6コマ/秒 、Lo時: 最高約3コマ/秒
連続撮影可能枚数=JPEG Lサイズ エクストラファイン: 215枚、JPEG Lサイズ ファイン: 223枚、JPEG Lサイズ スタンダード: 223枚、RAW: 115枚、RAW+JPEG: 86枚、RAW (非圧縮): 45枚、RAW (非圧縮)+JPEG: 39枚
電源=リチャージャブルバッテリーパック NP-FZ100、AC
電池寿命= ファインダー使用時: 約680枚、液晶モニター使用時: 約740枚 (CIPA規格準拠)
大きさ・重さ=約124.0×71.1×59.7mm(53.5mm[グリップからモニターまで])・約509g(バッテリーとメモリカードを含む)・約424g(本体のみ)
発売=2020年10月23日
価格=オープンプライス(229,900円前後)- タムロン28-200mmF2.8-5.6 Di III RXD(Model A071) SPECS
- 焦点距離=28-200mm
画角(対角画角)=75°23'-12°21'<35mmフルサイズミラーレス一眼カメラ使用時>
レンズ構成=14群18枚
最短撮影距離=0.19m (WIDE) / 0.8m (TELE)
最大撮影倍率=1:3.1 (WIDE) / 1:3.8 (TELE)
フィルター径=Φ67mm
大きさ・重さ=最大径Φ74mm×長さ117mm・575g
絞り羽根=7枚 (円形絞り)
最小絞り=F16-32
対応マウント=ソニーEマウント用
発売=2020年6月25日
価格=99,000円 (税込)
[関連リンク]
https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7C/
https://www.tamron.jp/product/lenses/a071.html
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