東京・西新宿のOM SYSTEM GALLERYにて、馬場磨貴「DONOR」が開催される。
- 美術館の聖母子像から写真スタジオのメモリーフォトまで、母と乳児の像は幸福の象徴のように私たちの前に立ち現れます。厳かな聖母子像の前では、慈悲深い母の眼差しに心が静まります。写真スタジオの光あふれる記念写真に、家庭的で柔和な母性を見ます。そうして演出された母子の一時の理想像は、私たちの脳裏に無意識に定着しています。その時私たちの思考はゆるやかに停止し、刷り込まれた幸福のイメージに納得します。
- 私が知っている母は、賢母でも慈母でもありません。幸福ではあるかもしれませんが、複雑で血の通った生々しい女性たちです。
- ある日突然女は母となります。 女は女に生まれるのではなく女になるのだ、とボーボワールが言ったように。女性は母になるように生れたわけではない。子を宿した瞬間に突然女は母として看做され、社会の要請を浴び、私たちは母というものになっていく。女性自身の理解や認識、体験は置き去りのまま。
- 私はふと考えます。マリアが突然受胎告知を受けた時、それを静かに受け入れられたのだろうかと。聖母とは月の地名のように、遠く甘美で抽象的な世界に存在しているのかもしれません。観念から遠く母たちは今日も、淡々と目の前の命に自分を与え続けています。
展示は25枚で構成予定。また、会期中はゲストに小林美香氏、姫野希美氏、寄藤文平氏を招いてのトークイベントも開催予定。
- ■展覧会情報
- 馬場磨貴「DONOR」
- 会期:2026年1月22日(木)〜2月2日(月)
- 時間:10:00~18:00(最終日は15:00まで)
- 会場:OM SYSTEM GALLERY
- 休館日:1月25日(日) ・27日(火)、28日(水)
■トークイベント
2026年1月24日(土)13:00~14:00
ゲスト:小林美香(ライター、講師)
2026年1月31日(土)13:00~14:00
ゲスト:姫野希美(出版社「赤々舎」代表・ディレクター)、寄藤文平(グラフィックデザイナー)
■プロフィール
馬場磨貴(うまば・まき)
東京生まれ。美術大学油絵科在学中から写真を始める。デビュー作「ふたり」が第33回太陽賞・準太陽賞受賞。大手新聞社出版写真部を経て、文化庁在外研修生として渡仏。Ecole Nationale Superieure de la Photographie ARLESに学ぶ。滞在中に、写真家Lucien Clergue氏の暗室プリンターとして、多くのモノクロ銀塩プリントに関わる。帰国後はフリーランスとして雑誌や広告で活動。現在は女性の性と聖をテーマに自身の作品制作に取り組んでいる。
文化学園大学、日本写真芸術専門学校非常勤講師。
著書に『Donor』(赤々舎、2026年)、『まぼろし/写真+詩・谷川俊太郎』(私家版、2022年)、『We are here』(赤々舎、2016年)、『ABSENCE』(蒼穹舎、2008年)など。
【関連リンク】
https://note.com/omsystem_plaza/n/n7951a05e9fe7?magazine_key=m63fa0ad6a296
| 出展者 | 馬場磨貴 |
|---|---|
| 会期 | 2026年1月22日(木)〜2月2日(月) |
| 会場名 | OM SYSTEM GALLERY |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。


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