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広島市現代美術館で「鷹野隆大 カスババ―この日常を生きのびるために―」が開催

2025/10/01

鷹野隆大《2023.03.24.sc.#035》〈CVD19〉より 2023 ©Ryudai Takano, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

 

広島市現代美術館で「鷹野隆大 カスババ―この日常を生きのびるために―」が開催される。
 
鷹野隆大(1963〜)は写真集『IN MY ROOM』(2005)で第31回木村伊兵衛写真賞を受賞し、現在も国内外で活躍を続ける写真家、アーティストだ。
 
鷹野は『IN MY ROOM』に代表されるセクシュアリティをテーマとした作品と並行し、〈毎日写真〉や〈カスババ〉といった日常のスナップショットを手がけ、さらに東日本大震災以降、「影」を被写体とした写真の根源に迫るテーマにも取り組んでいる。
 
本展のタイトルである〈カスババ〉とは鷹野による造語で、カスのような場所(バ)の複数形だ。
 
大規模な自然災害や感染症の世界的流行、経済発展による環境破壊や都市開発など、私たちは急速な時代の変化の渦中を生きている。鷹野は美しいものだけではない現実を受け入れ、弱いものもみにくいものもそのまま、むき出しのイメージを見る者へ提示する。
 
私たちは、身近でありながら目を凝らして見ることのない、自身が生きる日常の豊かさと混乱を、鷹野の作品を通しあらためて目にするだろう。初公開作品を含め鷹野の軌跡を概観する本展が、出口が見えなくなりつつあるこの日常を生きのびるヒントとなるかもしれない。

 

  • ■展覧会情報
    「鷹野隆大 カスババ―この日常を生きのびるために―」
    会期:2025年9月27日(土)~12月7日(日)
    時間:10:00〜17:00
    休廊日:月曜日(ただし10月13日、11月3日、11月24日は開館)、10月14日(火)、11月4日(火)、11月25日(火)
    会場:広島市現代美術館
    住所:広島県広島市南区比治山公園1-1
    観覧料:一般1,100円(850円)、大学生800円(600円)、高校生・65歳以上550円(400円)、中学生以下無料
  • ※( )内は前売り及び30名以上の団体料金
    ※本展チケットで同時開催中のコレクション展も観覧可
    ※原爆障害者章、身体障害者手帳ほかをお持ちの方と、その介添者は無料 

 

■トークイベント
鷹野隆大とゲストによる対談
10月4日(土):清水穣(美術評論家、同志社大学教授)
10月5日(日):北川一成(デザイナー、GRAPH代表取締役)
11月1日(土):新城郁夫(日本近現代文学、ジェンダー・セクシュアリティ研究者、琉球大学教授)
12月7日(日):竹内万里子(批評家・作家、京都芸術大学教授)
 会場:広島市現代美術館 地下1階ミュージアムスタジオ
定員:80名 ※10:00より1F受付にて整理券配布
参加費:無料
 
【関連リンク】
https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/takano_ryudai

展覧会概要

出展者 鷹野隆大
会期 2025年9月27日(土)~12月7日(日)
会場名 広島市現代美術館

※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。

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