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東京虎ノ門のart cruise gallery by Baycrew’sで宇佐美雅浩「Manda-la Somewhere」が開催

2025/08/28

東京虎ノ門のart cruise gallery by Baycrew’sで宇佐美雅浩「Manda-la Somewhere」が開催される。
 
本展でフォーカスする宇佐美雅浩の「Manda-la」シリーズは、各地の人々や、その人物にまつわる文化や背景を仏教絵画の「曼荼羅」のように一枚の写真に収める試みだ。
 
現地での綿密なリサーチと対話を重ね、その土地の歴史や社会を映し出す本作は、完成までに数年を要することもある。学生時代に始まり、25年以上続くこのプロジェクトは、まさに宇佐美のライフワークと言える作品群。大きな特徴ともいえる一切の合成を行わない手法は、舞台芸術を思わせる緻密な構成と演出で、写真表現として高く評価されている。
 
本展では、友人を被写体とした初期作から、最新作《大林春美 東広島 2024》までを一堂に公開する。昨年制作された《大林春美 東広島 2024》は、戦時下における東広島の住民が原爆被害者の救護に尽力した歴史や、地域を支えてきた酒造りの文化を織り込み、壮大なスケールで描き出した作品。また、あわせて展示される《早志百合子 広島 2014》は、広島に何度も足を運び、地元の協力者500名以上と共に制作した渾身の一作だ。そこには、戦争の記憶を未来へ伝えたいという強い思いが込められている。
 
戦後80年という節目の年に、本展が過去と向き合い、これからの時代への問いを投げかける貴重な機会となる。
 

  • ■展覧会情報
    宇佐美雅浩「Manda-la Somewhere」
    会期:2025年8月29日(金)~11月3日(月・祝)
    時間:11:00〜20:00(入場19:30まで)
    休廊日:会期中無休
    会場:art cruise gallery by Baycrew’s
    住所:東京都港区虎ノ門2-6-3

 

トークショー:写真家・土田ヒロミ×宇佐美雅浩

長年、広島をテーマに撮影してきた美術家・宇佐美雅浩と写真家・土田ヒロミ。土田は広島に暮らす被爆者・早志百合子氏をおよそ半世紀にわたり記録し、宇佐美もまた同じ女性と向き合い11年間撮影を続けてきた。ひとりの被写体を通じて継承されてきたまなざしと、広島をめぐる二人の視点が交差するこのトークイベントは、被爆80周年を迎える今だからこそ開催される意義を備えている。

日時:2025年9月27日(土)14:00〜
会場:art cruise gallery内(要予約制・9月1日より公式サイトにて予約受付開始)

 


土田ヒロミ 


■プロフィール
宇佐美雅浩(うさみ・まさひろ)
1972年千葉県生まれ。1997年武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業。東京を拠点に活動。近年の主な展覧会に2024年「マツモト建築芸術祭2024 ANNEX」(旧松本市立博物館、長野)、2025年個展「Recollection ⇆ Vision 東広島の過去・現在・未来」(東広島市立美術館)がある。


 
【関連リンク】
https://artcruisegallery.com

展覧会概要

出展者 宇佐美雅浩
会期 2025年8月29日(金)~11月3日(月・祝)
会場名 art cruise gallery by Baycrew’s

※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。

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