大和田良「FLORA/ECHO」©Ryo Ohwada
大阪のギャラリー・ソラリスで大和田良「FLORA/ECHO」が開催される。
ソラリスでの大和田氏の写真展は、4年ぶり2回目の開催となる。本作は、現在海外を中心に制作と発表が行われている比較的新しいオルタナティブ写真技法<ルーメンプリント>の実践と研究を通じて制作された作品となる。
2024年の約一年を通し、彼がプリントした500枚以上の中から厳選した約17点を展示、販売する。
ルーメンプリントは、従来の銀塩印画紙を太陽光やUV露光機を用いて像を焼き付けることによって、多様な色再現が生み出せる技法になる。現像工程を必要とせず、定着処理のみで像を固定する方法であり、期限切れの印画紙を用いることもできるが、使用する印画紙の種類や製造年、保存状態によって結果が左右され、同じプリントを制作することが困難とされている。本研究では1980年代の印画紙など様々な写真感光材料を用いて制作を進めた。
また会場では、展覧会に併せて刊行された同タイトルの写真集(発行: Kesa Publishing)も販売。同書には日本写真芸術学会誌で発表したルーメンプリントに関する研究報告も収録されているほか、Agfa MCP321でプリントしたオリジナルプリントが付く。
※同展は、2025/2/27〜3/22まで東京・Rollにて展示した作品の巡回展となる。
「花」を含む植物の形態をモチーフとした像の記録と表現は、写真が発明された最初期から多くの写真家によって試みられてきました。その点で、植物の姿を印画することは、写真における原始であるとも言えるでしょう。現代のオルタナティブ技法であるルーメンプリントと組み合わせることで、植物写真の文脈から、拡張し続ける写真表現の今についても考えられるのではないかと思います。今回使用した印画紙には、数十年前に製造された印画紙も含まれます。写真というものが描く像の魅力にも、新たな視点から触れていただける貴重な機会となるはずです。是非多くの方にご覧いただければと思います。
− 大和田良
■展覧会情報
大和田 良「FLORA/ECHO」
会期:2025年6月10日(火)〜6月22日(日)
時間:11:00〜19:00(最終日は18:00まで)
休廊日:6月16日(月)
会場:ギャラリー・ソラリス
住所:大阪市中央区南船場3-2-6 大阪農林会館B1F
■イベント
6月14日(土)15:00〜16:00
大和田良トークイベント「世界に挑む ー 賞がもたらすチャンスと次のステップ」
※定員のため締切
6月14日(土)18:00〜20:00
大和田良ギャラリートーク+オープニングレセプション
料金:2,000円(税込)
定員:15名 ※申し込み受付中、残席わずか
6月15日(日)10:00〜13:00
大和田良「ルーメンプリント・ワークショップ」
※定員のため締切
■写真集案内
大和田良『FLORA / ECHO』(オリジナル・ルーメンプリント付)
出版社:Kesa Publishing
発行年:2025年
仕様:297×420mm、並製本、42ページ、約360g
言語:日本語
限定:200部
【関連リンク】
https://solaris-g.com/portfolio_page/250610/
出展者 | 大和田 良 |
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会期 | 2025年6月10日(火)〜6月22日(日) |
会場名 | ギャラリー・ソラリス |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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