入江泰吉記念奈良市写真美術館で池本喜巳「記憶のとびら」が開催される。
写真家・池本喜巳が撮るのは故郷である鳥取。鳥取には三徳山三佛寺という寺があり奈良とゆかりの深い地だ。ここは修験道の祖である役小角(えんのおづぬ)が三弁の蓮花を散らしたところ、その一つがここに落ちたとされ修験の行場である(他に奈良・吉野、愛媛・石鎚山)。
奥の院「投入堂」は役行者が法力で投入したと言われ、その建築方法は未だに分かっていない。写真家の土門拳は「日本第一の建築は、と問われたら、三佛寺投入堂をあげるに躊躇しないであろう」と語っていた。
そうした歴史が色濃く漂う鳥取を池本は、半世紀にわたって風景やそこに暮らしている人たちのスナップやポートレート、三徳山の風物を撮り続けている。池本の代表作のひとつ「近世店屋考」にいたっては、消えゆく個人商店とそこの主人を大型カメラ(8×10インチ)で、そこの店の佇まいを鮮明に、空気感までも写真に記録されている。
- ■展示概要
- 池本喜巳「記憶のとびら」
- 会期:2023年4月8日(土)〜6月26日(日)
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日
観 覧 料:一般500円/高校・大学生200円/団体(20名以上)2割引
毎週土曜日、小・中・高校生無料/障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳をお持ちの方無料/奈良市在住の70歳以上の方無料- 会場:入江泰吉記念奈良市美術館
住所:奈良市高畑町600-1
電話:0742-22-9811
【写真家プロフィール】
池本喜巳(いけもと・よしみ)
1944年(昭和19)鳥取市生まれ。1967年(昭和42)、日本写真専門学校(現:日本写真映像専門学校 大阪校)卒業。1970年(昭和45)、鳥取市に池本喜巳写真事務所設立。1977年(昭和52)より写真家・植田正治の助手を務めながら(~96年)、ライフワークとして鳥取市を中心に、山陰の風景や個人商店、人物などを記録している。また、従来の写真の概念にとらわれず、写真の持つ可能性を追究した現代アート的な作品づくりも行い、国内外で発表している。2016年(平成28)4月23日、「池本喜巳小さな写真美術館」を鳥取県鳥取市吉方温泉1丁目655にオープンした。
【関連リンク】
https://naracmp.jp/news/exhibition/889
出展者 | 池本喜巳 |
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会期 | 2023年4月8日(土)〜6月26日(日) |
会場名 | 入江泰吉記念奈良市写真美術館 |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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