top スペシャルレビューLeofoto LO-324C+LH-40 × 石井孝親スペシャルレビュー

Leofoto LO-324C+LH-40 × 石井孝親スペシャルレビュー

2022/01/20

石井孝親

今回、ここ最近、老舗三脚メーカーの製品と遜色ない性能と機能で市場を席巻する、中国生まれのLeofoto（レオフォト）製の四段三脚:LO-324Cと自由雲台：LH-40のセットをお借りする機会を得た。

重量は2146gと重すぎず軽すぎず、フィールドでの撮影も苦にならない重さがありがたく、自然風景撮影の相棒に適していると思った。10層のカーボンチューブ脚はしなりもなく丈夫な作りで、脚のネジの精度も高く、締まり具合もいい。

この三脚の大きな目玉の機能は「レベリングセンターポール」で、手前のレバー1本で自由雲台のように動き、3WAY雲台愛用者の方は、突然現れた被写体の動きにも迅速に対応できる。

^{レベリングセンターポールは、レバー操作でセンターポールを自由に傾けることが可能だ。}

今まで使用したことのないユニークな機能の効果的な使用方法を考えてみた。センターポールを逆さまにして傾けて雲台を下に装着すれば、普通の三脚では絶対に撮れない位置の被写体（葉に付いた朝露、霜、湖畔の岸の氷の造形）が楽に撮影可能だと思う。

^{普通の三脚だと真下しか撮影できないが、この三脚ならこんな芸当も可能だ。}

またセンターポールを真っすぐにして雲台を真下に装着すれば、春先の地面すれすれの背丈の低い花々の超ローアングル撮影が楽に行える。

^{センターポールの下に雲台を装着すれば、地面スレスレの超ローアングル撮影も可能だ。}

ショートタイプのセンターポールに交換すれば、ローアングル撮影（脚の角度は3段調整可能）も可能だ。なお、センターポールを伸ばさない状態で4段式の脚をすべて伸ばすと身長173㎝の私のほぼアイレベルの高さになり、操作も良好。

他にも本体側面にネジ穴が2ヶ所あり、各種アクセサリーが装着可能だ。個人的にはL型のアンブレラブラケットを改造すれば装着できるのではないかと密かに画策中。

^{付属のショートタイプのセンターポールに交換すると超ローアングル撮影が可能になる。}

^{脚の短い4段三脚なので、脚を全開にすればかなりのローアングル撮影が可能になる。}

LH-40自由雲台は耐荷重が20kgもあり、重いレンズ使用時に自由雲台でありがちな、構図を決めても画面が微妙に下がる現象はほとんどなかったことに驚いた。雲台のボールのトルクも調整可能でテンションをかけながら構図が決められるので、厳密な構図が決めやすかった。唯一気になった点は縦位置の溝が左右2ヵ所あるのだが、その中間のLeofotoマークの位置にも溝があれば、もっと下向きのマクロ撮影が楽に行えるので、改良して欲しいと感じた。

日本だと中国製の品質はいまだに悪いイメージが多いのだが、Leofotoの製品は高精度、高品質に感じた。長年愛用している某フランス生まれの三脚より使い勝手が良かったので、購入を真剣に検討している。

^{「秋の彩」
木漏れ日、落ち葉の反射の玉ボケを位置を厳密に決めるために三脚を使用した。
キヤノンEOS R・キヤノンEF70-200mmF4L USM IS・絞りF4・AE（1/80秒）・＋0.7EV補正・ISO400・WB太陽光・Leofoto LO-324C三脚＋LH-40自由雲台使用}

^{「朝の野原にて」}
^{ライブビューを使い拡大して厳密に朝露にピントを合わせるためにも三脚は必需品だ。}
^{キヤノンEOS R・タムロンSP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 (272E)・絞りF2.8・AE（1/640秒）・＋1EV補正・ISO400・WB太陽光・Leofoto LO-324C三脚＋LH-40自由雲台使用}

^{◎製品名＝Leofoto Mr.Oシリーズレベリングセンターポール搭載カーボン三脚自由雲台セット LO-324C+LH-40
◎発売＝2021年10月
◎価格＝LO-324C+LH-40：110,000円、LO-324C：77,000円、LH-40：37,400円（すべて税込）
◎取り扱い先＝株式会社ワイドトレード（TEL048−430ー7456、https://widetrade.jp/）}

Profile

自然写真家
石井孝親（yoshichika ishii）

身近な小さな自然を主なテーマに写真を撮り続けている。写真雑誌にてマクロ撮影テクニック執筆やアマチュアの指導にも力を注いでいる。2000年　写真館勤務を経て自然写真家デビュー、2017年　キヤノンギャラリー銀座にて写真展「小さな自然との触れ合い」、その他、カメラメーカ系ギャラリーにて写真展多数開催。著書：共著『小さな自然の写し方』（玄光社・2016年）、テレビ出演：2017NHK趣味の園芸：ミニコーナー【花・遊・美】、日本自然科学写真協会会員

公式HP 石井孝親のネイチャーフォト
http://www2.ttcn.ne.jp/~naturephoto/

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石井孝親

身近な小さな自然を主なテーマに写真を撮り続けている。写真雑誌にてマクロ撮影テクニック執筆やアマチュアの指導にも力を注いでいる。 2000年　写真館勤務を経て自然写真家デビュー 2017年　キヤノンギャラリー銀座にて写真展「小さな自然との触れ合い」その他、カメラメーカ系ギャラリーにて写真展多数開催。著書：2016年　共著・小さな自然の写し方・玄光社テレビ出演：2017NHK趣味の園芸：ミニコーナー【花・遊・美】日本自然科学写真協会会員公式ホームページ　石井孝親のネイチャーフォト http://www2.ttcn.ne.jp/~naturephoto/