株式会社パルコ(PARCO出版)は世界的アーティストで写真家のマンボウ・キー作品集『HOME PLEASURE(ホーム・プレジャー)』を2025年7月30日に全国の書店、オンライン書店ほかにて発売する。
同氏の作品集を日本で刊行するのは今回が初。2024年の日本初個展を皮切りに国内でも注目を集め、2025年5月に渋谷パルコにて開催した「居家娛樂|Home Pleasure」の熱狂をそのまま綴じ込めた。
■作品集概要
台湾を拠点に国際的に活躍し、現代アートとファッション・フォトグラフィーの世界を縦横無尽に行き来するアーティスト、マンボウ・キー(登曼波/Manbo Key)による、日本初となる作品集。
代表作である『Father’s Videotapes』(台北美術賞グランプリ受賞)をはじめ、そのシリーズの延長である『Father’s Video Tape_Avoid A Void』(台新芸術賞受賞)より、未発表作品や日本未公開作品のほか、客家系民族であり日本統治時代に台湾で生まれ育った祖母をモチーフにした作品、そして、アーティストとしての彼に大きな影響を与えた亡き父への手紙も収録する。
巻末には、東京都現代美術館キュレーター 藪前知子、台湾文学研究者 赤松美和子、国際美術批評家連盟台湾支部理事長 チェン・シーによる評論を掲載し、作品を様々な視点で紐解く。マンボウ・キー作品と初めて出会う鑑賞者にとって、バイブルとなる1冊だ。
オードリー・タン(台湾初代デジタル担当大臣、現サイバー無任所大使)
- ■帯コメント
- マンボウ・キーに心からの感謝を。無条件に与えられたこの自由のおかげで、誰もが記憶を新たな物語へと紡いでいくことができる。
この徹底した開放性は、アーティストとして自由な文化を信じ、その未来に誓う姿勢を鮮やかに映し出している。インスピレーションは分かち合えば分かち合うほど、その影響は果てしなく広がっていく
■装丁
アートディレクション・デザイン:マンボウ・キー
デザイン:ヤオドゥー・ジェン、ダニエル・クオ。
『Father’s Videotapes』が印刷された蛇腹のページから始まり、手紙とフォトグラフィーが単一的かつ意図的に配され、隠されたページをのぞき込むときの感情の動きを鑑賞体験とする、作品集でありながら作品でもある仕様になっている。
■マンボウ・キー|登曼波(Manbo Key)の作家性
1994年のある運命的な日、マンボウ・キーが父親の禁断のコレクションである自撮りのセックス・テープを発見したことから、すべての物語が始まる。
不安と戸惑い、そして好奇心に占領された10代を経験し、自身のアイデンティティと家族関係の深層に迫るマンボウ・キーは、写真・映像・インスタレーションを通じて、家族、ジェンダー、セクシュアリティ、クィア・アイデンティティといった、個人的かつ社会的なテーマを一貫して探求する。
■プロフィール
マンボウ・キー|登曼波(Manbo Key)
台湾・台中出身の写真家、映像作家。家族、アイデンティティ、ジェンダー、セクシュアリティをテーマに、写真、映像、音楽、文章を横断する表現を続ける。自身のルーツや個人的な経験を起点に、台湾のクィア・カルチャーを映し出す作品を数多く発表。2020年には台湾の国立美術館「アジア・アート・ビエンナーレ」に選出され、以後も国内外で展示多数。2023年には台湾の新人アーティスト賞である〈台新芸術賞〉にノミネートされるなど、今もっとも注目される台湾の若手表現者のひとり。
- マンボウ・キー『HOME PLEASURE』
発行:PARCO出版
仕様:並製、蛇腹、袋綴じ、スリーブケース
サイズ:200×140mm- 頁数:230ページ
表記:日・英・中 3カ国語
定価:本体6,000円+税
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