アーリン・パープル「脈絡のない景色と記号の集合体」がトーテムポール・フォトギャラリーで開催される。
- 目の前に飛び込んできた日常の風景が心に響いた時、私は反射的にスマホを取り出してその瞬間にシャッターを押す。その脈絡のない光景はSNSを通して国境のバリアを超え、宗教、世代、性別を選ばずに共有され、私の衝動は消化される。そんな一連の行動が日課となっている。それらのスマホに記録された写真を見返した時、今まで自分が制作してきたミクストミディアの作品群と類似しているところがあるような気がした。
ミクストミディアに使用された素材そのものが世の中を反映しているところや、お互いの素材を強制的に受け入れされて存在しているあり様は、私がとらえた日常風景の写真の中にも同様に垣間見られる。そんなカオスな記号と強制的存在で成り立っているこの世の中を、ミクストミディア作品と日常の風景写真を交えたシンクロ的な構成で表現してみた。
今回はSNSというデジタル空間ではなくフィジカルなギャラリー空間でオーディエンスと物資化された私的世界の作品を共有するという試みに至った。この展覧会を通して新たな世界が紡がれることを期待している。(プレスリリースより)
【写真展概要】
会期:2022年7月12日(火)~ 7月17日(日)
時間:12:00-19:00(月曜休廊)
住所:東京都新宿区四谷四丁目22 第二富士川ビル1F
Tel/Fax:03-3341-9341
E-mail:info@tppg.jp
https://tppg.jp
【写真家プロフィール】
アーリン・パープル
東京生まれ。ロンドン芸術大学セントラルセントマーチンファインアート卒業。ファウンドオブジェクト素材を世のあり方を反映する記号として捉え、立体アッサンブラージュやファウンドフォトを使用したコラージュ作品を多数制作。コミカルで時には批判的に人間社会を描く。中東、欧州、アジア、米国など様々な国を一人で旅をし、メディアによるプロパガンダが人々に与える洗脳的イメージと実際に体験した世界があまりにもかけ離れていることに衝撃を覚える。心に響いた瞬間をデジタル記録する試みはロンドン留学時代に始めた。
24時間で泡の様に消え失せるインスタフィードに浮上した私的イメージは人々の印象にどの程度に記憶に残るのだろうか?瞬時に捉えたイメージがこの世を読み解く記号となるのであれば、個人的記録でも歴史的なアーカイブとして意味がある行動なのではないかと信じ日常風景を記録し続けている。
出展者 | アーリン・パープル |
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会期 | 2022年7月12日(火)~7月17日(日) |
会場名 | TOTEM POLE PHOTO GALLERY |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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