横浪修『A FEELING』がスウェーデン・ストックホルムのLIBRARYMANより刊行された。
本作は、我々が見落としてしまうような些細で細やかなもの -日常生活の背景に消えいってしまうような小さな瞬間 - を捉えている。自然の流れや存在が不確かであるものによって形作られる、生活の中の静かな変容が写し出されている。
作者はこうした見過ごされがちなかけらに惹かれ、気づかれないままひっそりと消えてしまわぬように、しっかりと掴もうとした。時が経つにつれて見慣れたものは遠く感じるようになり、なんの前触れもなく去っていく。何かが徐々に遠ざかっていくことは人生において必然であり、人はそれを受け入れることを学ばなければならない。
時間によって形作られたものや、不確かで刹那的な姿には美しさがある。作者は潜在的にその儚い情景をとらえ、レンズを通してその不完全さが作者を煌めかせている。我々の日常には、二度と訪れない、大切でありながらも泡のように消えていく瞬間が存在している。我々が正しい心で見る時にだけそれは姿を現し、まるで我々の生き方を振り返るように促しているようである。
作者自身による序文が日本語、英語バイリンガルで収録される。
- 横浪 修『A FEELING』
- 発行:LIBRARYMAN
- 発行年:2024年
- 仕様:215×265mm、ハードカバー、64ページ、カラー
エディション:1,000部- 価格:8,800円(税込)
【関連リンク】
https://ja.twelve-books.com/products/a-feeling-by-osamu-yokonami
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