SARP仙台アーティストランプレイスで第三回ふげん社写真賞グランプリ受賞 浦部裕紀写真展「空き地は海に背を向けている」が開催される。
2011年東日本大震災の際に東京で被災した浦部は、連日メディアが衝撃的な映像を流し、「連帯」を熱心に呼びかけ、それを忘れていく社会に強烈な違和感を抱いていたが、当時はテレビやPCのモニターを通したそれらの映像を、ただ見ることしかできなかった。
2020年にパンデミックが世界を覆ったとき、「自粛」、「ステイホーム」を呼びかける社会に、9年前の震災の時と同じ同調圧力の空気を感じた浦部は、「復興」が進んだ被災地に足を運んだ。そこにあったのは、海と陸を無機質に分断する防潮堤と、コピー&ペーストを繰り返したような防風林の、あまりに単調な風景だった。
その後、岩手県宮古市から茨城県東海村まで海岸線沿いを歩きながら、空き地にポツンと佇む人の影、震災伝承館の模型、延々とつづく防潮堤を撮影し、さらに、脳裏に浮き上がってくる津波の映像を東京の自宅でモニターにシフトレンズを向けて長時間露光撮影した。
「震災」から始まった自分の社会に対する違和感を、「当事者」ではない自らの立場も含め、そこから逃げずに初めて対峙した作品となっている。
- ■展覧会情報
第三回ふげん社写真賞グランプリ受賞- 浦部裕紀写真展「空き地は海に背を向けている」
会期:2024年11月12日(火)~11月17日(日)
時間:11:00〜19:00(最終日のみ17:00クローズ)
休廊日:会期中無休
会場:SARP仙台アーティストランプレイス
住所:宮城県仙台市青葉区錦町1-12-7門脇ビル1F
■イベント
ギャラリートーク浦部裕紀×飯沢耕太郎(写真評論家)
日時:2024年11月16日(土)14:00-15:30
要予約・参加無料(定員20名)
予約方法:ふげん社オンラインストアからチケットを入手、もしくはふげん社宛のメールかお電話で予約。- https://fugensha-shop.stores.jp/
- メール:fugensha.store@fugensha.jp
電話:03-6264-3665
■プロフィール
浦部 裕紀(うらべ・ひろき)
1985年 東京都生まれ
2010年 早稲田大学創造理工学研究科建築学専攻修士課程修了
2014年 第11回写真「1_WALL」ファイナリスト
2015年 第13回写真「1_WALL」ファイナリスト
2021年 第1回ふげん社写真賞ノミネート
2022年 第2回ふげん社写真賞ノミネート
2023年 第3回ふげん社写真賞グランプリ
【関連リンク】
https://fugensha.jp/events/241112urabe/
出展者 | 浦部裕紀 |
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会期 | 2024年11月12日(火)~11月17日(日) |
会場名 | SARP 仙台アーティストランプレイス |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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