OMOTESANDO CROSSING PARKでライゾマティクス「recursive」が開催される。
ライゾマティクスは真鍋大度・石橋素が主宰するクリエイティブコレクティブで、技術と表現の新しい可能性を探求し、研究開発要素の強い実験的なプロジェクトを中心に活動を展開。ビョーク、Perfume、ELEVENPLAYなど世界的に活躍するアーティストと数多くのコラボレーションを手掛け、メディアテクノロジーと身体性の関係を実践的に探求している。近年では東京都現代美術館やDesign Society(中国・深圳)で個展を開催。
本展ではキュレーターに長谷川祐子(金沢21世紀美術館館長)を迎え「recursive」と題し「AIの再帰的な自己学習と創造性の進化」をテーマに、会場の屋外と屋内両方のスペースを活かし映像作品等を展示。現代アートギャラリーKOTARO NUKAGA(天王洲)で開催中のライゾマティクス個展「Rhizomatiks Beyond Perception」では「AIと生成芸術」をテーマに新作を発表しており、本展「recursive」は天王洲の展示を更に発展させ、新作の映像作品等を発表する。
- 【Introduction by Rhizomatiks】
- 本展の試みとして屋内外で作品を展開し、表参道の交差点に大型LEDと、LEDの画面そのものを映すカメラを設置。LEDはAIモデルが生成した結果を表示し続け、AIモデルはカメラに映し出される自己の姿を用いて、モデル自体を進化させ続けます。
- また展示室内では、AIモデルの再起的な学習過程を観察することが可能。生成AIモデルは自己の生成データで学習をし続けると、進化するのではなく逆に崩壊する可能性もはらんでいるのですが、本作品はAIの自己学習に人が介在することでモデルが崩壊することを回避し、単なるフィードバックや機械的な学習を超えた、創発的な表現の実現を目指しています。本展はその全容を作品として展示するというチャレンジングな試みです。
- さらに、学習のプロセスには、カメラに映る鑑賞者自身の姿も影響を与える可能性を秘めています。鑑賞者の存在が、AIの創造性にどのような影響を与えるのか。ライゾマティクスが切り拓く、AIと人間の共創による新しい芸術体験。それが「recursive」となります。
- また、本展を主催するanonymous art projectは、若手から世界で活躍するアーティスト、キュレーターを、東京・表参道と名古屋・栄から応援する新しいプロジェクトです。本展の会場であるOMOTESANDO CROSSING PARKでは、過去に著名キュレーターをゲストに、鬼頭健吾、毛利悠子など気鋭のアーティストによる展覧会を主催しています。この機会にぜひご高覧ください。
■展示作品
1. 「感知する眼- 環境の精髄を捉えて」
12メートル×4メートルの大型ディスプレイを使用し、AIによる環境と存在の解析・学習プロセスを視覚化する。カメラで捉えた風景、生き物、人々の姿や動きをリアルタイムで分析し、その特徴を抽出・学習する様子を動的なグラフィックスで表現する。設置場所の特性や時間経過による変化を反映し、AIの学習過程の進化を観察できる作品だ。
2. 「AIの万華鏡- 学習から紡ぐ創造」
もう一方の大型LEDディスプレイを用いて、第一の作品で学習したAIが生成する画像を展示する。学習データに基づいて、AIが独自に創造した芸術作品をリアルタイムで生成・表示する。環境の変化や特徴を反映した、常に進化し続ける視覚芸術作品として機能する。
- ■展覧会情報
ライゾマティクス「recursive」
会期:2024年9月14日(土)~10月3日(土)
時間:10:00〜20:00
休廊日:会期中無休
会場:OMOTESANDO CROSSING PARK
住所:東京都港区南青山5-1-1
【関連リンク】
https://kotaronukaga.com/news/8006/
出展者 | ライゾマティクス |
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会期 | 2024年9月14日(土)~10月3日(土) |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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