南雲暁彦「PICTURE-RIUM」©Akihiko Nagumo
東京南青山のLUMIX BASE TOKYOで南雲暁彦「PICTURE-RIUM」が開催される。
写真展「PICTURE-RIUM」は、世界にも類を見ない金魚をモチーフとした「アートアクアリウム美術館GINZA」という完成された空間を撮影フィールドとした作品だ。
もちろん、この美術館が普通と大きく違うのは展示自体が生きているということであり、小さくも魅力的な命が刻々と表情を変える水流や光の演出の中で無限とも言える輝きを見せている。
水槽のデザイン、さらには音や香りの演出も素晴らしく、ただこの前に立っているだけでも見惚れてしまうほどの魅力的な空間だ。
つまりフォトグラファーとしては黙って見ていられないほどフォトジェニックであり、この空間を自分的な解釈でさらなるアートとして昇華させたいという欲求が生まれた。
一方、撮影は困難を極める。基本的には館内は暗く光の量や色もどんどん変化し、ラウンドした水槽の中を小さな命は素早く自由に泳ぎ回る。人の目というのは本当によく出来ているなと改めて思う傍ら、自分のフォトグラファー魂にも火が入ることになった。
日本人が長く愛してきた金魚はこの時代になりさらに艶やかに進化している。金魚そのものがアートであり、浮世絵や様々な芸術のモチーフにもなってきたが、今この時代で僕の作品がその姿を記す一助になれば良いと思っている。命の宿った自然のフォルムは無条件に美しい。
(フォトグラファー 南雲 暁彦)
■展覧会情報
南雲暁彦「PICTURE-RIUM」
会期:2023年12月15日(金)~ 2024年1月21日(日)
時間:11:00~19:00
休廊日:月曜日(年末年始:12月29日~1月5日は休廊)
会場:LUMIX BASE TOKYO
住所:東京都港区南青山2丁目11-17第一法規ビル1F
■プロフィール
南雲 暁彦(なぐも・あきひこ)
1970年神奈川県生まれ。幼少期をブラジル・サンパウロで過ごす。
1993年日本大学芸術学部写真学科卒。TOPPAN株式会社入社クリエイティブ本部所属。
コマーシャルフォトを中心に映像制作、セミナー、大学講師も行う。
イタリア A’designaward プラチナなど受賞多数。
主な展示に2015年「BRASIL」(キヤノンギャラリー)、
2019年「SVARTPILEN」(ライカプロフェッショナルストア東京) 、
2022年「Phantom Vision」(LUMIX BASE TOKYO)など。
主な著書:『Still Life Imaging スタジオ撮影の極意』『IDEA of Photography 撮影アイデアの極意』(玄光社)
【関連リンク】
https://lumix-base.jpn.panasonic.com/showroom/gallery.html
出展者 | 南雲暁彦 |
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会期 | 2023年12月15日(金)~ 2024年1月21日(日) |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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