ホンマタカシ《New York》、〈THE NARCISSISTIC CITY〉より 2013年
©Takashi Homma Courtesy of TARO NASU
東京都写真美術館で「即興 ホンマタカシ」展が開催される。
ホンマタカシ(1962年、東京都生まれ)は 1999年に写真集『東京郊外』(光琳社出版)で第24回木村伊兵衛写真賞を受賞した。行政やデベロッパーによる画一的な開発が進む東京郊外の風景と人々を一定の距離感で撮影し、叙情性を排した視点が高い評価を受けた。
2011年から 2012年にかけて、国内3ヵ所の美術館を巡回した大規模個展「ニュー・ドキュメンタリー」を開催。キャリア初期に手がけたイギリスのカルチャー誌『i-D』をはじめとするマガジン・ワ ークや、変わりゆく東京の風景とそこに暮らす一人の少女が成長する姿を写した〈Tokyo and my Daughter〉、写真家の中平卓馬をモチーフにした映像作品など、作家の写真・映像表現の広がりを概 観する新旧作品が展示された。
本展はホンマにとって日本の美術館で開かれる約10年ぶりの個展だ。作家は建築物の一室をピン ホールカメラに仕立て、世界各地の都市を撮影した、本展の中核をなす出品作品〈THE NARCISSISTIC CITY〉について、「都市によって都市を撮影する」と述べている。外に向かって開 かれた小さな穴から差し込む光は、真っ暗な部屋の中に倒立した都市の風景を即興的に描き出す。
そして、この「即興」という言葉が本展では一つのキーワードとなる。作品や展覧会自体に偶 然性を取り入れることに作家の現在の関心はあり、作品の中にも文字として現れる本展の英題 「Revolution 9」は、イギリスのロックバンド、ビートルズが様々な音源を元にコラージュのように制作した、同名曲へのオマージュとして捧げられている。
本展では、この10年あまりに制作された作品を中心に、写真・映像表現にラディカルな問いを投げかける作家の今に迫る。
- ■展覧会情報
- 「即興 ホンマタカシ」展
会期:2023年10月6日(金)~2024年1月21日(日)
時間:10:00〜18:00(木・金は 20:00 まで、入館は閉館30分前まで)- 休廊日:月曜日(月曜日が祝休日の場合は翌平日)
- 会場:東京都写真美術館
- 住所:〒153-0062 東京都目黒区三田 1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
- 観覧料:一般700 円、大学・専門学校生560 円、中高生・65歳以上350 円
■プロフィール
ホンマタカシ
1962年、東京都生まれ。1999年、写真集『東京郊外』(光琳社出版)で第24回木村伊兵衛写真賞を受賞。2011–2012年、個展「ニュー・ドキュメンタリー」(金沢21世紀美術館、東京オペラシティアートギャラリー、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館)を開催。著書に『ホンマタカシの換骨奪胎―やって みてわかった!最新映像リテラシー入門―』(新潮社、2018年)など。作品集に『Tokyo and my Daughter』(Nieves、2006年)、『THE NARCISSISTIC CITY』(MACK、2016年)、『Looking Through: Le Corbusier Windows』(窓研究所/カナダ建築センター/Koenig Books、2019年)な ど。また、『Thirty-Six Views of Mount Fuji』(MACK、2023年)、『TOKYO OLYMPIA』(Nieves、 2023年)を刊行予定。
【関連リンク】
https://topmuseum.jp/upload/2/4713/pressrelease_HOMMA_0830.pdf
出展者 | ホンマタカシ |
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会期 | 2023年10月6日(金)~2024年1月21日(日) |
会場名 | 東京都写真美術館 |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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