新潟県魚沼で中井菜央写真展「雪からはじまる」が二会場で同時開催される。
滋賀県出身の中井菜央は、雪が見せてくれる何かとの出会いを求め、全国の豪雪地帯をまわり、2015年新潟県津南市にたどり着いた。積雪量もさることながら、この地特有の湿った重い雪が作り出す光景に目を奪われた。毎冬100日滞在すること5年。6年目には年間を通し撮影を重ねた。
ある日、中井は“何もないと感じさせる不思議な白に私は包まれた”とホワイトアウトを経験する。目の前が開けた際に再び現れた風景は、白い雪の上に浮いているかのように見えたそうだ。この時、生まれたシリーズが「破れる風景」だ。
「雪の刻(とき)」シリーズでは、雪国の四季に寄り添い、雪がその姿を消した後もその存在を感じさせる、豊富な水や季節のにおい、植物の成長や動物の営みなど万物が刻む“雪が律する時”を表現。また、そこに暮らす人々と出会い、深く魅せられていく。
生まれ育った時代や場所によって形成される人格、それらを飾らぬ姿で写し出している。
映像展示では、漆黒の背景に降る雪を夜通し撮影した「降る」、夏の南魚沼の湧水とその周りを捉えた「流れる」(本展覧会のために制作した新作)を紹介する。
本店は、南魚沼市トミオカホワイト美術館と鈴木牧之記念館の2会場で開催する。美術館では、美しい雪に魅了された富岡惣一郎が描いた作品とともに「雪の刻」と「流れる」を、記念館では、江戸時代の文人・鈴木牧之が著した『北越雪譜』の世界観の中で「破れる風景」と「降る」を展示し、二つの会場とそのあいだの実風景、すべてがこの地の雪を介し、ひとつに響き合う展覧会となる。
■展覧会情報
中井菜央写真展「雪から始まる」
会期:2023年9月29日(金)~11月27日(月)
会場(1):鈴木牧之記念館
住所:〒949-6408 新潟県南魚沼市塩沢1112-2
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:なし
入館料:一般500円(400円)、小中学生250円(200円)
※( )内は20名様以上
※会期中、南魚沼市民は観覧無料
会場(2):南魚沼市トミオカホワイト美術館
住所:〒949-7124 新潟県南魚沼市上薬師堂142
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:11月15日(水)、11月22日(水)
入館料:一般500円(400円)、小中学生250円(200円)
※( )内は20名様以上
※会期中、南魚沼市民は観覧無料
同時開催:富岡惣一郎「雪に魅せられて」
■関連イベント
▼ギャラリートーク
中井菜央
10月22日(日)14:00~15:00
会場:南魚沼市トミオカホワイト美術館
申込不要・要入館料
▼トークイベント
平間 至×中井菜央
11月4日(土)15:30~17:00
会場・申込先:鈴木牧之記念館
定員:30名(要申込・要入館料)
025-782-9860
【関連リンク】
http://www.6bun.jp/white/
出展者 | 中井菜央 |
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会期 | 2023年9月29日(金)~11月27日(月) |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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