東京麻布のCaleでキャスリーン・ライリーと苅部太郎による『窓にうつ る庭、そのみずみずしさ』展を開催する。
キャスリーン・ライリーと苅部太郎、両名の作品はそれぞれ違う角度のパースペクティブを用いて自身と他者の領域のあり方を探求している。
アーティストの内的な体験を詩や彫像にするライリーの行為と、AIとのコミュニケーションによって風景写真を生成する苅部の行為の重なりはどこにあるのか、二人は対話によって探っていく中で、中国の思想家である荘子が見たとされる「胡蝶の夢」という逸話を共通するイメージとした。
他者へのアプローチは常に観察する事しか叶わない、という儚さを理解した上で、両名ともに、ある種の破壊行為を用いて侵入を試みている。その結果が自身の持ち合わせる固有の枷(マインド)から少しズレてしまう事で、他者を改めて認識しようとしている。
これらはAとBとが同一のストーリーの部分(或いは構成要素)であるかという根源的な疑問への考察でもある。
- ■展示情報
キャスリーン・ライリー・苅部太郎「窓にうつる庭、そのみずみずしさ」
期間:2023年7月28日(金)~8月18日(金)
時間:13:00〜19:00
定休日:日曜、月曜、祝日
会場:Cale
住所:〒106-0044 東京港区東麻布3-4-6-1F
電話03-6441-3661
■プロフィール
Kathleen Reilly(キャスリーン・ライリー)
スコットランド出身のアーティスト/金属細工師。グラスゴー美術学校で金属細工、ジュエリーを学んだ後、イギリスのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで大学院を卒業。2019年に大和日英基 金の受賞者として日本へ渡り、新潟県燕市で2年間修行。現在は東京を拠点に活動中。詩を書くことで、彼女は日々のつかの間の瞬間や無意識の行動を観察し、消化する;選ばれた主 要な文章は抽象化され、形ある作品が作り出される。彼女が書いた詩を物理的な世界と関連づけることで、記憶が呼び覚まされ、並置される。ライリーは状況によって流動的に変化する彼女の作品を記号学的特質として実験する。
苅部太郎(かりべ・たろう)
1988年愛知生まれ、東京拠点の「視覚テクノロジーと偶像性」を扱うアーティスト/写真家。多様なシステムに共通して生じる構造に関心を持ち、心理学・感染症制御・金融・ ITに携わった後に 写真表現を始めた。写真はHarry Gruyaert氏(Magnum Photos)など、複数の写真家のアシスタントを通じて習得。現代的メディア環境を「洞窟の壁」、写真をそこにうつる偶像と捉え、その現実感の支持体機能や、テクノロジーと人類の「ものを見る」営為との関係性を考察する。主な展覧会歴に、浅間国際フォトフェスティバル(2023)、ANB Tokyo(2022)、京都国際写 真祭 KG+ SELECT(2021)、IMA gallery(2020)など。
【関連リンク】
https://blog.cale.jp
出展者 | キャスリーン・ライリー、苅部太郎 |
---|---|
会期 | 2023年7月28日(金)~8月18日(金) |
会場名 | Cale |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
PCT Membersは、Photo & Culture, Tokyoのウェブ会員制度です。
ご登録いただくと、最新の記事更新情報・ニュースをメールマガジンでお届け、また会員限定の読者プレゼントなども実施します。
今後はさらにサービスの拡充をはかり、より魅力的でお得な内容をご提供していく予定です。