幕末の日本を写した写真家といえば、フェリーチェ・ベアトがよく知られている。
しかし、近年の研究の進展により、ベアト以外の外国人カメラマンの存在が徐々に明らかになってきた。なかでも、ほとんど一般に知られてこなかった写真家が、アメリカ人のチャールズ・リアンダー・ウィード(1824~1903年)だ。
ウィードは明治維新の直前、1867(慶応3)~68(慶応4)年に来日したプロカメラマンで、マンモス・プレートと呼ばれる大型のガラスネガを使用してスケール感のある風景写真を撮影していた。しかし、日本を撮った作品の残存例はきわめて少なく、かつ経歴にも不明な部分が多い、まさに「幻の写真家」と言ってよい存在だった。
ところが、2021年、ウィードが撮影したと推定される31枚の風景写真が新たに見出された。写真は大判サイズにプリントされ、幕末維新期の日本各地(江戸・横浜・鎌倉・長崎)の風景が鮮明かつ緻密に記録されていた。
今回の展覧会では、初公開となる個人所蔵のウィード写真にくわえ、当館と国内機関が所蔵するウィードの作品も展示し、幕末日本の風景を今によみがえらせる。
- ■展示概要
- 特別展「幻の写真家 チャールズ・ウィード 知られざる幕末日本の風景」
- 会期:2023年1月28日(土)~3月12日(日)
開館時間:9:30~17:00(券売は16:30まで)
観覧料: 一般500円、小・中学生・横浜市内在住65歳以上250円(毎週土曜日は高校生以下無料)
休館日:月曜日
会場:横浜開港資料館 企画展示室- ■関連講座
- 会場:横横浜開港資料館 講堂
- 定員:各40名(応募多数の場合は抽選)
- 参加費:各500円
- 申込方法:往復はがきまたはウェブサイト
①「幕末明治を記録した写真術」
2023年2月18日(土)14:00~15:30
講師:高橋則英氏(日本大学芸術学部特任教授)
事前申込制:2月2日(木)17:00まで受付- ②「チャールズ・ウィードとその時代」
2023年3月4日(土)14:00~15:30
講師:吉崎雅規(当館調査研究員)
事前申込制:2月16日(木)17:00まで受付
【展示概要】
http://www.kaikou.city.yokohama.jp/news/index.html
会期 | 2023年1月28日(土)~3月12日(日) |
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会場名 | 横浜開港資料館 |
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