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JCIIフォトサロンで桑原甲子雄・濱谷浩 作品展「東京 1930年代」を開催

2022/12/09

JCIIフォトサロンでは、2023年1月5日(木)から2月5日(日)まで、桑原甲子雄・濱谷浩 作品展「東京 1930年代」を開催する。
 
桑原甲子雄と濱谷浩は、ともに東京下谷区(現・台東区)生まれの幼馴染で、年下の濱谷が写真を始めたことをきっかけに桑原もカメラを手にした。のちの濱谷は民俗・風土・自然をテーマに世界で活躍する写真家となり、アマチュアとして写真を続けた桑原は、戦後に写真雑誌の編集者・評論家となる。本展では、終生信頼関係にあったふたりが撮影を始めた頃にとらえたそれぞれの東京(66点、すべてモノクロ)を展示する。
 
15歳で初めてカメラを手にした濱谷は、その重量感に「かつて経験したことのない不思議な引力、充実感に心を奪われた」という。また、健康を害して家業を継いでいた桑原は、「うっとおしい時代、うっとおしい青春の自意識が、駆って写真うつしに走らせたのだろう」と振り返っている。
 
1930年代という不穏な社会状況にあって、写されているのは世田谷のボロ市、浅草の賑わい、行き交う物売り、店屋の看板など。風俗だけでなく、時代の複雑な気分までもがレンズの客観性によって写しとめられているのは、桑原と濱谷なればこそといえるだろう。
 

  • 【展示概要】
    開催期間:2023年1月5日(木)~2月5日(日)
    展示点数:66点(全てモノクロ)
    開館時間:10:00~17:00
    休館日:毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)
    入館料:無料

 

【写真家プロフィール】
桑原 甲子雄(くわばら・きねお)
11913年、東京市下谷区車坂(現・台東区東上野3丁目)生まれ。
東京市立第二中学校(現・東京都立上野高等学校)を1931年に卒業後、家業(質屋)に従事する傍ら写真を撮り始める。1934年にライカC型を入手し、1937年には写真雑誌の月例コンテスト年間優秀者としてアマチュアながら特集を組まれる。1940年に写真雑誌推薦作家として満洲を取材。1944年、外務省の外郭団体・太平洋通信社のカメラマンとなる。戦後は、1948年より1974年まで写真誌『カメラ』『サンケイカメラ』『カメラ芸術』『季刊写真映像』『写真批評』の編集長を務める。2007年、逝去。
受賞は、日本写真協会年度賞(1975年)、日本写真協会功労賞(1991年)。
著書は、『東京昭和十一年』(晶文社、1974年)、『満州昭和十五年』(晶文社、1974年)、『私の写真史』(晶文社、1976年)、『一銭五厘たちの横丁』(岩波書店、2000年)ほか多数。
 
濱谷 浩(はまや・ひろし)
1915年、東京市下谷区車坂(現・台東区東上野3丁目)生まれ。桑原甲子雄とは幼馴染。
関東商業学校(現・関東第一高等学校)を1933年に卒業後、オリエンタル写真工業(現・サイバーグラフィックス株式会社)へ入社。1937年にフリーランスの写真家となり、実兄・田中雅夫と共に「銀工房」を開設。1940年より民衆の生活に注目して新潟県桑取谷を撮影。写真雑誌推薦作家として満洲を取材。1941年に東方社に入社し、翌々年退社。1943年に太平洋通信社のカメラマンとなる。戦後はフリーランスとして活躍し、1960年に国際的な写真家集団マグナム・フォトに参加。1999年、逝去。
受賞は、毎日出版文化賞(1958年)、日本芸術大賞(1981年)、国際写真センター巨匠賞(アメリカ、1986年)、ハッセルブラッド国際写真賞(スエ―デン、1987年)日本写真協会功労賞(1988年)ほか。
著書は、『裏日本』(新潮社、1957年)、『怒りと悲しみの記録』(河出書房新社、1960年)、『潜像残像―写真家の体験的回想』(河出書房新社、1971年)、『濱谷浩写真集成 地の貌・生の貌』(岩波書店、1981年)ほか多数。
 
【関連リンク】
https://www.jcii-cameramuseum.jp/photosalon/2022/11/15/32522/

展覧会概要

出展者 桑原甲子雄・濱谷浩
会期 2023年1月5日(木)~2月5日(日)
会場名 JCIIフォトサロン

※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。

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