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島根県立美術館コレクション展「受贈記念　奈良原一高×勝井三雄」開催

2022/09/09

島根県立美術館コレクション展「受贈記念奈良原一高×勝井三雄」を2022年9月2日（金）～11月28日（月）に開催する。

奈良原作品は、新収蔵品の中から《ヨーロッパ・静止した時間》《ジャパネスク》のシリーズを公開。

勝井作品は寄贈いただいた約100点を紹介する。

写真家・奈良原一高（1931-2020）は、2020年1月19日、88歳の生涯を閉じた。戦後日本の写真を牽引した奈良原は、国際的にも高い評価を得ている。2020年、島根県立美術館は遺族より、305点の作品の寄贈を受けた。それは、2010年に開催した企画展「手のなかの空　奈良原一高1954-2004」の出品作を中心とした作品群だ。

1995年に美術館準備室が設立されて以来、島根県立美術館では松江高校の卒業生でもある奈良原一高を重点作家として、作品の収集や展覧会準備を進めてきた。2010年には、大規模な回顧展「手のなかの空　奈良原一高1954-2004」を企画・開催している。そして、今回の寄贈によって、全775点の奈良原一高の全体像を見通せる世界最大規模のコレクションとなった。

今回は、新収蔵品のなかから《ヨーロッパ・静止した時間》《ジャパネスク》のシリーズ約110点ご紹介。2023年度、2024年度も、引き続き新収蔵品の公開を予定している。

一方、日本の戦後デザインを牽引したグラフィック・デザイナー勝井三雄（1931-2019）は、奈良原一高の親友として生涯親交を続けてきた。
2010年に「手のなかの空」展が島根県立美術館で開催されると、勝井はすぐに駆けつけ、自らの作品を語る奈良原の文章の美しさに感銘を受けた。それが契機となって、『太陽の肖像　奈良原一高文集』が刊行される。

その縁から、日本デザイン史に残るポスターの中から89点、また奈良原と共作したカレンダーを遺族より寄贈された。今回の展覧会では、その全貌を約100点で紹介する。
この展覧会は、写真とデザインの領域で日本を代表する、厚い友情で結ばれたふたりの作家からの、島根県への心温まる贈り物といえるだろう。

■開催概要
「受贈記念奈良原一高×勝井三雄」

会場：島根県立美術館コレクション展示室4・5
会期：2022年9月2日（金）～11月28日（月）火曜休館

時間：9月…10時～日没後30分（展示室への入場は日没時間まで）
　　　10・11月…10時～18時30分（展示室への入場は18時まで）
料金：一般 300円、大学生 200円、高校生以下無料