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金柑画廊でイヘリム 「着せ替え風景」を開催

2022/09/01

金柑画廊は、9月3日(土)から9月25日(日)まで、 イヘリム 「着せ替え風景」を開催する。
 
イヘリムは韓国・ソウルで生まれ、現在は多摩美術大学博士課程在籍しながら、記憶や時間をテーマに紙漉きやコラージュを使った作品を制作している。
 
イヘリムはソウルで暮らしていた頃、何気なく目にした工事現場から、解体と建設が繰り返されていく土地の持つ記憶について、ふと関心を持つ様になる。それは、その後の彼女の制作のテーマとなる記憶や時間へと繋がるきっかけでもあった。
 
「今見えている星の光が何百年、何億年も前のものであるように、自分と一見関わりを持たないと思われる人や事柄も、遠い昔へと紐解けばどこかに必ず接点があると思えるのです。」と彼女は話す。
 
「着せ替え風景」というタイトルは、層となり繰り返された風景の様変わりを都市に起こる記憶の一つとして捉えようとする彼女の試みからつけられている。それは自身の存在を点から線へとつなぐ試みでもあるだろう。
 
 

  • ある日突然隣の家が消えてしまった。いや、壊されたというのが正しいだろう。
    無くなってからしばらく経つとその空き地にはまた新しい建物が建てられ、そこからは毎日テレビの音とか子供の泣き声が漏れた。
    人気に慣れる頃、ふと旧宅の形状とか匂いを思い出そうとしたがすぐには思い出せなかった。
    薄らぐ記憶に寂しさを感じたせいか、その時から私は家の近くを歩き回りながら「変化」を見つけるたびに記録し始めたが、
    家に帰って撮った写真を見つめると、今の景色の後ろにずらっと立っている、過去の今が写真の裏から浮き上がるような感覚にとらわれた。
    着せ替え風景、それは私が歩きながら生け捕った「多層」の風景、しかしすぐ変わってしまう「刹那」の風景。
    イ ヘリム

 

イヘリム「着せ替え風景」

2022年9月3日(土)〜 9月25日(日)

金柑画廊

12時〜19時(休廊日:月曜、火曜、水曜)


【写真家プロフィール】
이혜림 イ ヘリム Hyelim LEE
1992年 韓国・ソウル生まれ。2021年多摩美術大学博士前期課程デザイン専攻テキスタイルデザイン研究領域修了。現在同大学博士後期課程在籍。来日した2018年に「紙漉き」に触れ原料加工から紙漉きまで全ての工程を自身で行い、主に紙の作品を制作する。古紙を漉き返し糸で繋ぎ合わせたり、自身で撮った写真を切り取りコラージュすることで、様々な時間を紙というひとつの場に合流させ、そこで重なり合う記憶について語る。主な展覧会には、個展に「時間が宿る紙」(2021年、裏山道ガーデン、東京)、「こころ逍遥」(2021年、ギャラリー蓮依、神奈川)、「ホワイトノイズ」(2021年、埼玉)、グループ展に 「Narrative on Medium」(2022年、Space B-E gallery、韓国 ソウル)などがある。
 


【関連リンク】
https://www.kinkangallery.com

展覧会概要

出展者 イヘリム
会期 2022年9月3日(土)〜 9月25日(日)
会場名 金柑画廊

※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。

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