神戸のTHE BOOK ENDで公文健太郎「煙と水蒸気」が開催される。
大学一年生の時に父から譲り受けた「OLYMPUS PEN FT」は、望んでいたものとはまるで違う、ミラーをボンドでくっ付けるくらいの使い古されたオンボロカメラ。父にカメラの使い方を教わりシャッターを押してみると、そんなカメラでも目の前の光景がしっかりと写真に写った。
公文健太郎(写真集『煙と水蒸気』より一部抜粋)
- 何十年も前に父が同じカメラのファインダー(窓)で切り抜いた風景と、僕が切り抜いた風景がどこか似通っていることが嬉しかった。まるでこの1年の写真は、父の目を借りて撮ってきたのか?と思えるほどであった
「煙と水蒸気」と題した本展では、2023年の1年間をかけてこのカメラで撮影した膨大な写真に加え、未発表の新作から厳選した作品を展示、販売。東京で発表した2024年のRoll(飯田橋)、2025年6月のLAG(外苑前)とは異なる構成となる。初めてシャッターを切った日から25年。写真を生業にするきっかけとなったカメラで撮影した本作は、唯一の父と唯一のカメラの結託によって、彼と写真を未来に誘(いざな)った軌跡なのかもしれない。本展に併せ、同タイトルの写真集(在庫僅か)を販売する。
- ■展覧会情報
公文健太郎「煙と水蒸気」
会期:2025年11月13日(木)〜12月8日(月)
時間:11:00〜18:00
休廊日:火曜日、水曜日
会場:THE BOOK END
住所:兵庫県神戸市中央区海岸通3-1-5 海岸ビルヂング302
■アーティスト・トーク開催のお知らせ(インスタライブ配信あり)
写真家の公文健太郎と本展キュレーターの藤木洋介を招き、本展を紐解いていく。
⽇時:2025年11⽉24⽇(祝・月)18:30〜20:00
登壇:公文健太郎(写真家)、藤木洋介(キュレーター)、川田 修(THE BOOK END)
配信:Instagram @thebookend.kobe
会場:THE BOOK END(定員25名(着席)/参加費1,500円)
※BOOK AND SONSオンラインストアより要予約(11月1日 12:00より予約開始)
予約ページ:https://store.bookandsons.com/?pid=189111113
■写真集
公文健太郎『煙と水蒸気』
編集:藤木洋介
発行:COO BOOKS
翻訳:ロバート・ツェツシェ
デザイン:宮添浩司
印刷・製本: LIVE ART BOOKS
定価:8,000円(税別)*オリジナルプリント付
■プロフィール
公文健太郎(くもん・けんたろう)
写真家。1981年生まれ。ルポルタージュ、ポートレートを中心に雑誌、書籍、広告で幅広く活動。同時に「人と自然の接点」をテーマに主に一次産業の現場を取材。日本全国の農風景を撮影した『耕す人』、川と人のつながりを考える『暦川』、半島を旅し日本の風土と暮らしを撮った『光の地形』、瀬戸内の島に起こる過疎化をテーマにした『NEMURUSHIMA』などを発表。最新作として父との関係性を通して一年間をかけて撮影したスナップ写真集『煙と水蒸気』がある。2012年『ゴマの洋品店』で日本写真協会賞新人賞受賞。2024年日本写真協会賞作家賞受賞。http://www.k-kumon.net
【関連リンク】
https://the-book-end.com
| 出展者 | 公文健太郎 |
|---|---|
| 会期 | 2025年11月13日(木)〜12月8日(月) |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。


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