「記憶の欠片」©Koiichi Akagi
東京四谷のPENTAXクラブハウスで赤城耕一 PENTAX 17 作品展「記憶の欠片」が開催される。
人間の眼は世界を横に展開し見ている。
だから世界を強制的に縦に見るというシバリが面白い。
最新のフィルムハーフサイズカメラであるPENTAX 17のファインダーを覗くと、ありふれた日常も別の世界観で見ることができるような気がしてくる。
デフォルトでは縦位置写真になるからだろう。
気づいたものに素直にレンズを向けてシャッターを切ってみる。
仕上がったネガをみると、小さな欠片を寄せ集めた世界を見ているという印象である。
写真は肉眼で観察したものを忠実に再現することのみを目的としたものではなく、世界を切り取り、集めて、それをもうひとつの別の世界に導くことだ。
ここにある写真群は、特別な場所は事象を撮影したものではない。
日々流れる時を記憶した欠片のようなものだ。
デフォルトの構えで縦位置写真ができるPENTAX 17を使うと、なぜその時、自分が縦位置を選択したのか、あえてボディを縦にすることで、なぜ横位置を選んだのか、その意図を自分自身に向けて問いたくなる。
横位置の写真は「客観」「説明」縦位置の写真は「主観」「断定」といわれる。
そう、文言では対になっているけれど、これも、あながち外れてはいないようにも思えてくるのである。
- ■展覧会情報
赤城耕一 PENTAX 17 作品展「記憶の欠片」
会期:2025年11月6日(木)~12月9日(火)
時間:11:00~18:00(※最終日は16:00まで)
休廊日:水曜日、日曜日、祝日
会場:PENTAXクラブハウス
住所:東京都新宿区四谷本塩町4−8パーシモンビル1F
■赤城耕一トークイベント
展示作品への思いや、PENTAX 17を使った表現手法などについて話す。
開催日:2025年11月22日(土)18:15~
セミナー参加費:無料
会場:PENTAXクラブハウス
■プロフィール
赤城耕一(あかぎ・こういち)
東京生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒。出版社を経てフリーランス。エディトリアルではドキュメンタリー、ルポルタージュ、広告では主に人物撮影。また、カメラ・写真雑誌、WEB媒体で写真のHOW TOからメカニズム論評、カメラ、レンズのレビューで撮影、執筆を行う。各種の写真ワークショップを開催。芸術系大学、専門学校で教鞭をとる。使用カメラは70年前のライカから、最新型のデジタルカメラまで。著書に「赤城写真機診療所MarkII」(玄光社)、「フィルムカメラ放蕩記」(ホビージャパン)「アカギカメラ-編愛だっていいじゃない」(インプレス)など多数。
【関連リンク】
https://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/community/clubhouse/schedule/?_ga=2.57391587.871958986.1762527834-377596702.1755861490#20251106
| 出展者 | 赤城耕一 |
|---|---|
| 会期 | 2025年11月6日(木)~12月9日(火) |
| 会場名 | PENTAXクラブハウス |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。


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