アーティスト、島内秀幸の作品集。『Paralysis』が刊行された。
本作は、自身の生活環境や都市空間に蓄積された広告写真を収集・漂白することにより写真イメージを消去したシリーズ。広告イメージが運命的に背負っているコンテクストやイメージ生成の価値への意識を、消すことで逆説的に誘導している。装丁は消去されたイメージが本来持っていた役割を解放する装置としてデザインされている。
別冊には、キュレーターの丹原健翔の寄稿による論評と解説、写真家/ 東京フォトグラフィックリサーチ主催の小山泰介と島内との対談が収録されている。
■プロフィール
島内秀幸(しまうち・ひでゆき)
1985年佐賀県生まれ、東京都在住。グラフィックデザイナーとしての活動を経たのち、2019年より写真を素材に制作を開始。主にゴミとして廃棄されている印刷物、街やインターネットの広告など社会に漂流する記号的イメージを漂白して消去し、個人とメディア、またそれに付随する写真との関係性を捉え直す作品を制作。受賞歴に2023年「Watowa Art Award」ファイナリスト、2022年「Tokyo Frontline Photo Award」港千尋氏と小山泰介氏から審査員賞。
- 島内秀幸『Paralysis』
- 刊行年:2025
- 発行:島内秀幸(自費出版)
- デザイン:栗山サキ
- 造本設計監修:木村浩
- 翻訳:マクラケン菜実
- 印刷・製本:株式会社サンエムカラー
- 仕様:217×297mm、ソフトカバー、42ページ
- 言語:日本語、英語
- 別冊:丹原健翔(論評・解説)、小山泰介+島内秀幸(対談)
価格:4,180円(税込)
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